「すずめ踊り 出演:福来雀」。
仙台すずめ踊りとは
慶長八年(1603年)、仙台城移徒式(新築移転の儀式)の後の宴席で、泉州・堺(現在の大阪府堺市)出身の石工(いしく、石垣造りの職人)さんが、藩祖伊達政宗公の御前で即興で披露した踊りがはじまりと言われています。
踊る姿が餌をついばむ雀に似ており、伊達家の家紋も「竹に雀」であることから『すずめ踊り』と呼ばれました。仙台発祥の郷土芸能であるすずめ踊りは石工の子孫によって伝承されて来ましたが、近年では市民の間にも広がり多くのグループ(祭連=まづら)が創られるようになりました。
5月の「仙台・青葉まつり」など様々なまつりやイベントで披露されるすずめ踊りは各祭連が工夫を凝らした振り付けやお囃子を競い合い、年々その規模を拡大しています。
仙台すずめ踊りの踊り
「はねっこ踊り」とも呼ばれるすずめ踊りはそもそも即興の踊りですが、伝承された踊りをベースに考えられた基本となる動きが存在します。
中腰でやや前かがみの姿勢、手には扇子を持ち体の前で大きく開いたり閉じたり左右に振ったりします。足は左右に「ぴょんぴょん」跳ねながら体の前に蹴り出すような動きが基本のようです。あとはお囃子に合わせ思い思いに楽しく体を動かすのがすずめ踊りです。
ちなみに伝承されている踊りは、片足で数歩飛びながら体の前で腕を回転させるような動きとなっています。 現在、各祭連ではそれぞれ振り付けを創作してその技や美を競い合っています。
すずめ踊りは初代園主・佐原鞠塢の出身地・仙台発祥の踊りで、墨田区ゆかりの浮世絵師・葛飾北斎の「北斎漫画」にも描かれている。
今回出演する「福来雀」さん。仙台出身の仲間が中心となり、都内において「すずめ踊り」普及のため活動中。
お子さんも参加、踊ります。
途中で、すずめ踊りに関するクイズがあったり、踊りの基本の手ほどきがあったりします。
観ている人も巻き込んでの演技。
ところで、
ふくら雀は、冬になると外でまんまるに膨らむ雀のことをいいます。
(「ORINCON NEWS」より)
寒さから身を守るために自分で羽の中に空気の層をつくりますが、見た目がふっくらしていることからその名前が付けられました。
その佇まいから、豊かさを表す縁起ものとされ、「福良雀」「福来雀」と書くこともあります。また、雀自体に「厄をついばむ」意味があり、一族繁栄や家内安全の象徴とされてきました。
ただ、見た目にかわいらしいふくら雀ですが、雀にとって冬は辛くて過酷な季節。
普段は地面で草の根などのエサを探していますが、寒い季節は木の上にいることが多く、食料にありつけないことも..。
さらになるべく体温が下がらないよう集団で寄り添い、あたため合いながら厳しい寒さに必死で耐えているのです。
※都会の雀たちには無縁な印象ですが。
見事に決まりました。
先週の大道芸といい、今回の「すずめ踊り」といい、こうした芸を観ることができ、ありがとうございました。
「春もやゝ けしきとゝのふ 月と梅 はせを(芭蕉)」。 「藤牡丹枝垂」。