おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

自転車で転倒! 右肩骨折! 大けがをして14日目。振り子運動。前途は厳しい。そして、小池昌代「たまもの」・・・。

2024-12-05 20:49:58 | 大けがリハビリ記

今日もリハビリ。振り子運動も佳境! 100回×10。なかなか励めませんが。

そして、読書。

 「たま(もの)」にまつわるお話、

40歳になって、別れた恋人から山尾という名の赤ん坊を預かった「わたし」。以来10年余、せんべい工場の契約社員をしながら山尾を育ててきた。知人男性との逢瀬を重ねながらも、山尾に実の息子同然の愛情を注ぐ「わたし」。初老にさしかかり、母と女の狭間を生きる、シングルマザーの日常。第42回泉鏡花文学賞受賞!

「山尾」という名は、百人一首の「あしびきの 山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかもねむ」から採ったと聞かされます。預かった、独り身の「わたし」には、おそらく「ながながし夜をひとりかもねむ」にも彼女なりの思いが込められているのでしょう、「杉本氏」「先生」などとの行き会い、別れた、その深い経験・思いともオーバーラップさせながら。

 このお話には、たしかに「たま」(あるいは玉状のもの)がしばしば登場します。
 「臭玉」(口臭の原因ともなっている存在を初めて知りました! )、「南京玉すだれ」、「ちんちんの左右のたま」、「紅玉」(リンゴの種類)、そして「卵落としコンテスト」(大学で行われた、卵を落としても割れない包装工夫コンテスト)、・・・。

 預けていった男は半年後には音信不通になってしまっていました。その「山尾」も小学6年生。いつまで一緒にいられるのか、一緒にいたらいいのか、そんな心配、不安もよぎります。

 そんな矢先。雪の降る中、「山尾」は3時間も行方が分からなくなる。

 挿話として「蒼い箱」(人の訴えを聴くだけの仕事。あなたは話すより聴くほうがうまい、と頼み込まれての仕事)での内容が(女性からの性の悩み・・・)織り込まれていますが、あまりにもありきたりで通俗的すぎて、印象はあまりよくありません。ただ「聞く」のではなく「聴く」(耳をそばだててきく)という働きは、感性を大事にする「わたし」に生来、備わっているものなのでしょう。

 別れ際の「先生」の言葉。

 ・・・あなたはぼくの話をいつも格別の熱心さで聞いてくれた。しかしこのあいだは少し違った。あなたはぼくの危機を感じとってくれたのでしょう。なぜ、わかったのでしょうねぇ。それで思った。あなたという人は、聴く人なんだってね。つまり受信機。発信器ではなく。そういう人がこの世にはいる。目立たないが、ひっそりいる。裏道のつき草のように。(P157)

 ここに登場する「つき草」は「ツユクサ(露草)」のこと。畑の隅や道端で見かけることが多い草花。
 朝咲いた花が昼しぼむことが朝露を連想させることから「露草」と名付けられたという説があります。英名の Dayflower も「その日のうちにしぼむ花」という意味を持っています。
 古くは「つきくさ」とも呼ばれていました。「つきくさ」は月草とも着草とも表され、花弁の青い色が「着」きやすいことから「着き草」と呼ばれていたものと言われていますが、『万葉集』などの和歌集では「月草」と表記されることが多いようです。
 花の青い色素はアントシアニン系の化合物で、着いても容易に退色するという性質を持ち、この性質を利用して、染め物の下絵を描くための絵具として用いられました。
 『万葉集』には月草(つきくさ)を詠ったものが9首存在し、古くから日本人に親しまれていた花の一つ。
 朝咲いた花が昼しぼむことから、はかなさの象徴として詠まれたものも。

・つき草のうつろいやすく思へかも我(あ)が思(も)ふ人の言(こと)も告げ来(こ)ぬ(巻4 583)
・つき草に衣(ころも)ぞ染(し)むる君がためしみ色(或 まだらの)ごろもすらむと思(も)ひて(巻7 1255)
・つき草に衣(ころも)色どりすらめどもうつろふ色と言うが苦しさ(巻7 1339)
・つき草に衣(ころも)はすらむ朝露にぬれての後はうつろひぬとも(巻7 1351)
・朝露に咲きすさびたるつき草の日くたつ(或 日たくる)なへに消(け)ぬべく思ほゆ(巻10 2281)
・朝(あした)咲き夕(ゆうべ)は消(け)ぬるつき草の消(け)ぬべき戀(こひ)も吾(あれ)はするかも(巻10 2291)
・つき草の假(か)れる命にある人を(或 假なる命なる人を)いかに知りてか後もあはむといふ(或 あはむとふ)(巻11 2756)
・うち日さす宮にはあれどつき草の移ろふ心わが思はなくに(巻12 3058)
・百(もも)に千(ち)に人はいふともつき草の移ろふこころ吾(われ)持ためやも(巻12 3059)

俳句においては、露草、月草、蛍草などの名で、秋の季語とされます。

                                       (以上、写真を含め、「Wikipedia」参照。)

 さて、そんな「わたし」にとっての「たまもの」とは何なのだろう。受け身ではなく、聴く耳を持つ(といわれた)自分にとって、それは「山尾」か、それとも、・・・。 

 それぞれの人生における「たまもの(賜物)」にはどういうものがあるでしょうか、あったでしょうか。
 生きとし生ける者(同士)のなりわい。様々な出会いと別れの中で味わってきた「たまもの」を大事にする、また、他者にとっての「たまもの」になりうる、そんな人生を送りたいものです。たとえその多くが「玉」石混淆だったとしても。

 ささやかなことを大事に大事に歌う。(P11)

 こうしたさりげないフレーズが随所にちりばめられています。

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自転車で転倒! 右肩骨折! 大けがをして13日目。振り子運動。そして、林家つる子「反対俥」。 

2024-12-04 20:07:23 | 大けがリハビリ記

昨日は、リハビリの4回目。振り子運動の2回目。100×10セットが目安のようですが、昨日は何とか100振り。

思ったよりもできますね、と。先生からは「2週間後にバストバンド(※というのかな)を取りましょう」と。

「なかなか寝がえりができなくて」と。苦笑いされました。右肩を上にしたまま寝るのは辛い! 

息子の嫁さん「妊娠中は仰向けにしか寝られなくて大変だった。それに比べればたいしたことではありませんよ」

寝ながら落語を聞いて就寝

林家つる子さん。この前、TVのニュース番組でコメンテーターとして出演していました。

※林家つる子

 (中央大学 文学部人文社会学科 中国言語文化専攻)
2010(平成22)年9月林家正蔵に入門
2011(平成23)年3月 前座となる 前座名「つる子」
2015(平成27)年11月1日 二ッ目昇進

2024(令和6)年3月 真打昇進

さて「反対俥」。

 桂文治の噺、「反対俥」によると、 

 今は無くなってしまった人力車だが、その当時の話です。
 今川(いまがわ)橋で客待ちの居眠りをしている車夫に声をかけた。「万世橋から上野までやってくれ」の注文で、とろりとろりと走り始めた。と思ったが、かじ棒が上がりすぎ車夫は空中で足をばたつかせ、走り初めても提灯が借り物だからと、丁寧にゆっくりと走らせて(歩いて)いる。若い車夫に抜かれると「若い者に花を持たせやしょう」と動じない。今度は年取った車夫に抜かれて「年寄りにも花を持たせましょう」。心臓が悪いので、走ると死んじゃうかも知れません。その時は身寄りがないので、お弔いをお願いします。
 急いでいるので降ろしてもらった。
 「そこにいる若いの、早そうだな」。俺は早いよ、と言うなりかけだした。まだ乗っていないのに・・・。角を曲がって戻ってきた「道理で軽かった」。乗るから「万世を渡って北へ真っ直(つ)ぐやってくれ」、アラよっ、アラよっと走り始めた。風を切って走った。土管を飛び越え、しゃべる車夫の唾が風に飛ばされ客に飛んだ。土手に突き当たり俥はやっと止まったが、そこは埼玉県川口と書いてあった。「『北に』と言われたのでここまで来たが、上野なら戻ります」。
 またアラよっ、アラよっと走り始めた。「こないだは急行列車を追い抜いた」。今は汗が目に入って前が見えない。「止めてくれ」、「勢いが付いているので止まらない。トラックが来たら避けてください」。「お客さん、保険に入っていますか」、「そんなのには入っていないヨ」。「奥さんはいますか」、「二十八だよ」。「二十八で後家さんにしては可哀相。奥さんだけでも私が引き取りましょう」、「冗談言っちゃいけねェ~」。

(この項、「」HPより)

「落語芸術協会」HPでは、

あらすじ

日本橋あたりで上野の駅まで人力に乗った男。最初に乗った俥は遅くてしょうがない。乗り換えると、今度は威勢がよくて早い俥。どんどん飛ばして気持ちいいが、そのうち止まらなくなってしまう。やっとのことで止まると、そこは仙台だった。あわてて引き返すと今度は小田原。「これでは終列車に間に合わない。」「なぁに、明日の一番には間に合いますよ。」

・・・

しかし、今回、かなり改作しています。前半の車夫の話は短くして後の車夫が話の中心に。客の言動を主にして、人力車のとてつもない早さを表現。この落語は、耳で聞くよりも実際に演じる姿を見るのが魅力。

そして、つる子さん。口角、泡を飛ばしての熱演。喬太郎師匠だったら腰をひねってリタイヤーになるに違いなさそう。

ドラム缶を飛び越える仕草、3つ並んでいるのも飛び越える。・・・

ようやく着いたところがなんと「鎌倉」。そのかんに川にそのまま突っ込んで水中を。

さかなのつもり。

「行きたいのは大宮だ」そこで北に引き返す。後ろ向きになって走る。

     

途中で芸者衆にぶつかり、池に落としてしまう。「芸者を上げなよ」「芸者を上げるくらいなら車引きなんぞやってない」というオチ。観客も拍手。お囃子まで入って、

本人も苦笑い。

で終わらず、また走り出し、やっと大宮に。

「いけねえ、土産買うのを忘れた」「ではまた」「待て、懐に生きのいいうなぎが付いてきた」とやっとオチに。

大熱演でした。

大けがをしている小生。こういう勢いを取り戻したい、と。今は叶わぬ落語でした。

2021年に演じていたのと同じようですが、相変わらずの熱演でした。この方の他の演目も見たいものです。 

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自転車で転倒! 右肩骨折! 大けがをして12日目。振り子運動。前途は厳しい。そして、江國香織「デューク」・・・。 

2024-12-02 20:40:06 | 大けがリハビリ記

振り子運動。なかなか長続きしません。右腕を動かす、というより身体の方が前後に動いてしまう。

周期Tは重力gと糸の長さℓによって決まります。つまり 物体の質量は全く関係ない ことがわかります。

物理の法則と関係がありそうで。振り子運動の「辛さ」は変わらないようです。

さて、早めに寝ようとして、手に取った文庫本。

(「Amazon」より)。

所収の短編小説「デューク」。2001年のセンター試験国語Ⅰで問題文として全文が出題され、試験中に泣き出す受験生が続出したという伝説を持っているらしい。

デュークが死んだ。老衰で死んでしまった。たまご料理とアイスクリームと梨と落語が好きで、キスがうまかった。

歩きながら、私は涙がとまらなかった。―長年一緒に過ごした飼い犬を亡くし、それでもアルバイトに行かなければならない。道行く人がいるのも構わず泣き続ける女性。満員電車の中で、そんな私に添うように現れた少年。

12月のあわただしい街。それから二人はカフェでオムレツをたのむ少年。さらに、プール、美術館へ行ったり、アイスクリームを食べたり、落語を見たりと、ずっと一緒に一日を過ごす。・・・

「今までずっと、だよ」なつかしい、深い目が私を見つめた。そして、少年は私にキスをした。

「僕もとても、愛していたよ」と淋しげに笑う少年。「それだけ言いにきたんだ。じゃあね。元気で」

銀座に、ゆっくりと夜がはじまっていた。

「たそ・がれ・どき」の閾の別れ。

他の作品もすばらしい。歩きはなかなか再開できそうもないので、しばらく読書と落語を楽しもうか、と。

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自転車で転倒! 右肩骨折! 大けがをして11日目。振り子運動。前途は厳しい。そして、・・・。 

2024-12-01 18:32:15 | 大けがリハビリ記

さっそく寝る前にペットボトルを持ってブラブラしはじめると、

ソウタくんムックリ起き上がって、

ペットボトルの動きを。

大丈夫? という目つき。

こういう単純な振り子運動でも長く続かない。いかに今回の自転車事故の大きかったかを身で感じます。

中身を飲み干しておしまい! 

さて、パソコンに向かうと、

          

「言うは易く行うは難し」ならぬ「云われるは易く行うは難し」でした。

No.707 【言易行難】 げんいこうなん

【言うは易(やす)く行うは難(かた)し】と訓読みされる四字熟語です。
口で言うのは簡単だが、実行するのはむずかしいということです。

『塩鉄論』利議(リギ)篇にでています。

  言者不必有徳。
  言者は必ずしも徳有るにあらず。
     弁舌爽やかな者が、徳あるとは必ずしも言えない

  何者。言之易而行之難。
  何となれば、之れを言うは易くして、之を行うは難し。
     なぜかと言うと、口で言うのは簡単だが、実行するのはむずかしいからです。

  貴其不言而多成事也。
  其の不言にして多く事を成すを貴ぶこと有り。
     あれこれ能書きを言わず、いろいろ実行するのを善しとします。

塩鉄論(鹽鐵論:エンテツロン)は、前漢の時、朝廷で開かれた塩や鉄の専売制などを巡る討論(塩鉄会議)の記録を、桓寛(カンカン)が60篇の書物に纏めたものです。
 
(この項、「青空発WEB新聞 福島みんなのNEWS」HPより)

まさか、師走をこういう格好で迎えるとは!

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