安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

サラ・マッケンジー WE COULD BE LOVERS

2017-02-15 20:41:38 | ヴォーカル(S~Z他)

東急ホテルズの会員になっているので、PR誌が送られてきます。今号の「もう一度、京都へ」という特集は焦点が絞られている気の利いたものでした。富山の紹介にも心惹かれるものがあったので、暖かくなったら北陸回りで関西方面へ出かけようかと考えています。グリーンシーズンの札幌へも行きたいし、迷うところですが、宿泊する街は、ジャズやヴォーカルのライブを聴けるクラブのあるところがよいです。インティメイトなクラブで聴きたい歌手。

SARAH MCKENZIE (サラ・マッケンジー)
WE COULD BE LOVERS (impulse 2014年録音)

   

ダイアナ・クラール、キャロル・ウェルスマン、ディナ・ディローズなどピアノ弾き語りの歌手が活躍していますが、近年、ジャネット・サイデルと同じオーストラリア出身のサラ・マッケンジーが新たに加わりました。彼女は1987年パース生まれで、バークレー音大にも学び、現在はパリに住んでいるそうです。これは、インパルスレーベルからの第1作ですが、声に潤いがあり、爽やかな感じもあって気に入っています。

メンバーは、サラ・マッケンジー(vo,p)、Hugh Stuckey(g)、Alex Boneham(b)、Marco Valeri(ds)。曲により、Warren Wolf(vib)、Ingrid Jensen(tp)、Troy Roberts(ts)、Yosvany Terry(as)が加わります。編曲は全てサラ・マッケンジーの手になるもので、彼女の自作も3曲収録されるなど、才能の豊かさ、実力の高さが示されています。

スタンダードが、「I was Doing Alright」、「At Long Last Love」、「I Won't Dance」、「Lover Man」、「Moon River」、ベティ・カーター作「Tight」、デューク・エリントン作「Love You Madly」、アビー・リンカーン作「The Music is The Magic」、サラ・マッケンジー自作の「That's it, I Quit!」、「We Could Be Lovers」、「Quo!, Quoi, Quoi」の全11曲。佳曲が選ばれていますが、サラの自作もそれらに劣らずなかなかのものです。

サラ・マッケンジーの歌、伴奏ともにジャジーでよくスイングしたヴォーカルが楽しめます。彼女の声は、潤いがあり、癖のない声の質なので、どなたも抵抗なく聴けると思います。彼女のオリジナルのバラード「We Could Be Lovers」が曲、歌ともに美しく、アップテンポで器楽的にも面白い「Love You Madly」、エキゾチックでギターソロも入る「The Music is The Magic」、ギターの伴奏だけで柔らかく歌う「Moon River」など内容のよいアルバム。

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