先週末に、人生初のインフルエンザにかかってしまい、タミフルを飲んで安静にしていました。このところ、夜遅くまで出歩くことが多く、十分な休息がとれていなかったせいかもしれません。無理をするなというサインでもあると思うので、出歩く回数も減らすつもりです。ブログの更新もゆっくりになると思いますが、引き続きご覧いただければ幸いです。体調が少し良くなってきたので、穏やかなMJQのアルバムを聴いてみました。
THE MODERN JAZZ QUARTET (モダン・ジャズ・カルテット)
PYRAMID (ATLANTIC 1959年、1960年録音)
ジャズに安らかな音楽を求めるのはいささか無理があるのですが、室内楽的なモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)を聴いてみました。ピアノソロとか、ヴォーカルものでもよいかもしれませんが、落ち着きという面では、このグループが一番だろうと思います。特に理由があるわけではありませんが、当ブログでMJQを取り上げるのは初めてです。
メンバーは、ジョン・ルイス(p)、ミルト・ジャクソン(vib)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)。ルイス色の強いクラシック音楽の影響を感じさせるカルテットですが、ジャクソンのソロやリズム陣の魅力も絶大です。学生時代に、ジャズは嫌いだけど、MJQだけは聴くというクラシックファンの友人がいて、当時MJQは幅広く愛好されていたようです。
曲は、ジョン・ルイス作「Vendome」(ヴァンドーム)と「Django」(ジャンゴ)、レイ・ブラウン作「Pyramid」、デューク・エリントン作「It Don't Mean A Thing」(スウィングしなけりゃ意味ないね)、モーガン・ルイス作「How High The Moon」、ジム・ホール作「Romaine」。全6曲は、元は全てジャズオリジナルですが、「Django」をはじめスタンダード化している曲が目立ちます。
あまり話題に上りませんが、手の込んだ編曲とミルト・ジャクソンをはじめとしたソロも極上で、見逃せないアルバムだと思います。再演の「Vendome」は、テンポがアップして軽やかですが、ピアノとヴァイブがフーガ風にメロディを綴っていく編曲は、このコンボだからこそでしょう。再演の「Django」もミルト(vib)とルイス(p)のソロが目覚ましく、「How Hight The Moon」では珍しいスローテンポを選択し、ヴァイブとベースのデュオでスタートする面白い構成で、スイングするミルト・ジャクソン(vib)のソロが聴きもの。ソフトなサウンドに癒されました。
【体調がよくなってきたので聴いたその他のCD。ジャズとクラシック】
手持ちのCDから癒しが得られそうなものをチョイスしてみました。いずれも素晴らしいCDです。
トミー・フラナガン Jazz Poet (Timless)
モーツァルト・ブラームス / クラリネット五重奏曲 カール・ライスター(cl)(TELDEC)
バッハ / ブランデンブルグ協奏曲第1番~3番、第6番 ヘルムート・ミュラー=ブルール指揮ケルン室内管弦楽団他 (NAXOS)
バッハ / ブランデンブルグ協奏曲第4番、第5番、協奏曲イ短調、協奏曲ヘ長調 ヘルムート・ミュラー=ブルール指揮ケルン室内管弦楽団他 (NAXOS) 「協奏曲イ短調」は、ブランデンブルグ協奏曲の第4番をチェンバロ用に編曲したものですが、これがなかなか優れもので、癒しと元気の両方が感じられるような楽曲になっていて、思わず聴き返しました。