2月11日の群馬交響楽団の定期演奏会は、プログラムがドボルジャーク(ドボルザーク)の珍しい曲目なので、聴きたいと思い随分前にチケットを購入していました。
(出演)
指揮:下野竜也
ピアノ:清水和音
管弦楽:群馬交響楽団
(曲目)
ドヴォルジャーク/序曲《フス教徒》 作品67 B.132
ドヴォルジャーク/ピアノ協奏曲 ト短調 作品33 B.63
ドヴォルジャーク/交響曲 第6番 ニ長調 作品60 B.11
ドボルザーク(群響では「ドヴォルジャーク」と表記)は、いい作品をたくさん書いていますが、今回のプログラムは滅多にコンサートでは聴けないものばかりでした。まず、序曲「フス教徒」は、激しい動きを伴う曲で、ドボルザークの愛国への思いがこもっているようです。演奏も合わせるのにたいへんだったかもしれないと思いながら聴いていましたが、下野達也さんの指揮のもと躍動したいい演奏でした。
ピアノ協奏曲は、第1楽章をはじめところどころにドボルザークらしいメロディが出てきます。第1楽章のピアノの旋律は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番に似ていて、影響を受けたのでしょうか。第2楽章冒頭のホルンが吹く旋律と弦楽合奏も安らかでよかった。独奏者の清水和音さんは、低音から高音まできれいに響かせていました。全体に、テンポはもう少しゆっくりでもよかったと思いました。
休憩を挟んで後半は、交響曲第6番です。第1楽章は、木管主体で結構華やかです、第2楽章はアダージョでホルンや木管が抒情的で美しい。第3楽章ではチェコの民謡らしいメロディとリズムで高揚して楽しく聴けました。下野達也さんの体を目いっぱい使った指揮ぶりも印象的でした。
【予習で聴いたCD】
ピアノ協奏曲。イェネ・ヤンドー(p)アントニ・ヴィト指揮ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団(NAXOS)。テンポがゆっくりめで、収録時間が長いです。
交響曲第6番。ズデニク・コシュラー指揮スロヴァキアフィルハーモニー交響楽団。(交響曲全集の一枚)