安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャサリン・マクフィー I FALL IN LOVE TOO EASILY

2018-04-05 20:28:35 | ヴォーカル(E~K)

少し前ですが、長野グランドシネマズでミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」(The Greatest Showman)を観ました。19世紀半ばのアメリカで活躍したショービジネスの元祖とされるP.T.バーナムを描いたミュージカル映画です。この映画の中に『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)に出ていたZENDAYA(ゼンデイヤ)が出演しています。空中ブランコをはじめとするサーカス・シーンや歌も披露していて、たいへん魅力的で彼女の出演場面が強く記憶に残っています。女優でもある歌手のアルバムを。

KATHARINE McPHEE (キャサリン・マクフィー)
I FALL IN LOVE TOO EASILY (BMG 2017年録音)

   

キャサリン・マクフィー(1984年生)は、2006年にアメリカの人気オーディション番組『アメリカン・アイドル』で準優勝し、2007年にリリースされたデビューアルバム『Katharine McPhee』は全米アルバムチャートで第2位を記録し、その後もアルバムやシングルを発表するとともにテレビドラマや映画に出演をしています。ポップス系と思っていたのですが、このアルバムでは、スタンダード曲を選曲し、歌、伴奏ともにジャズ色も出ています。

メンバーは、キャサリン・マクフィー(vo)、Alan Pasqua(p)、Darek Oles(b)、John Clayton(b)、Reuben Rogers(b)、Peter Erskine(ds)、Joseph La Barbera(ds)などで、曲によってトランペットやサックスも加わります。曲ごとに編成を変えるなど、拘った作りになっています。短いですが、ところどころにテナーサックスのソロなども入ります。

曲はスタンダードです。「All The Way」、「I'll Be Seeing You」、「Night and Day」、「I Fall in Love Too Easily」、「Everything Must Change」、「I've Grown Accustomed to His Face」、「Sooner or Later」、「Who Can I Turn To」、「It Never Entered My Mind」、「Blame It on My Youth~You Make Me Feel So Young」の10トラック11曲。よく知られた曲ばかりですが、「Night and Day」もテンポの遅い処理をしていて、従来その曲に対して抱いていたイメージと異なる歌も聴かれます。

キャサリン・マクフィー(vo)が主にバラードを歌ったアルバムで、ポップスとジャズヴォーカルの両面を備えている魅力的な歌を聴くことができます。声の表情が多彩で、高音だとファルセット気味になるところもあり、ちょっとヘイリー・ロレンを想い起しました。「Everything Must Change」では、力のこもった熱唱をしていますが、そっと情感を込めて歌った「All The Way」や「I'll Be Seeing You」に惹かれます。「You Make Me Feel So Young」では、スイングした4ビートで歌っていますが、これがなかなかよいので、ミディアムからアップテンポで歌った曲をたくさん収録したアルバムも作っていただきたいところです。

【映画「The Greatest Showman」パンフレットから】   

   

パンフレット表紙

   

バーナムの自伝的映画です。

以下、ZENDAYA(ゼンデイヤ)の登場シーン。