安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ビル・エヴァンス LIVE IN TOKYO

2019-07-28 20:02:00 | ピアノ・トリオ

今年は、ピアニストのビル・エヴァンス生誕90周年に当たることもあり、彼の音楽をよく聴いています。先日、「Live in Tokyo」のレコードを再度購入したので、「アンの家」でかけてもらったところ、全体があますところなく聴こえてきました。とりわけ、エディ・ゴメスのベースが意外に太い音をしていて低音が鳴っていることがわかり、彼に対する印象をいい方へ変えつつあります。

BILL EVANS (ビル・エヴァンス)
LIVE IN TOKYO (CBS Sony 1973年録音)

   

「Bill Evans Live in Tokyo」は、仙台で学生生活を初めてまもなく仲の良くなった友人が、連れて行ってくれたジャズ喫茶「カウント」で彼がリクエストしたアルバムです。その友人は、ジャズに関していろいろと教えてくれたのですが、このアルバムについては絶賛していました。ところが、僕はエディ・ゴメス(b)のプレイが当時気に入らず、その印象をひきづってきました。

学生時代に使っていた小型コンボでは、しゃかしゃかいうベース音しか出なかったことと、かきむしるようなベース奏法に慣れていなかったので、当時ゴメスを敬遠したのだと思われます。今回、ジャズ喫茶「アンの家」と安曇野市の自宅で改めて聴いたら、サウンドに対する印象が変わりました。また、エディ・ゴメスの音程は安定しています。

メンバーは、ビル・エヴァンス(p)、エディ・ゴメス(b)、マーティー・モレロ(ds)。曲は、「Mornin' Glory」、「Up Wiht the Lark」、「Yesterday I Heard the Rain」、「My Romance」、「When Autumn Comes」、「T.T.T.T.(Twelve Tone Tune Two)」、「Hullo Bolinas」、「Gloria's Step」、「On Green Dolphin Street」の全9曲。 

格調が高く、しかも、親しみやすい極上の演奏が楽しめます。ライブ録音ですが、スタジオ録音に勝るとも劣らない緊密な演奏を繰り広げています。ビル・エヴァンスのピアノから豊かな抒情が漂う「Mornin' Glory」、リズミカルで爽やかな「My Romance」、12音技法で作られたという曲で、エディ・ゴメスも主旋律を弾く「T.T.T.T」、エヴァンスのソロが美しい「Hullo Bolinas」、寛いでスイング感満点なアンコール曲の「On Green Dolphin Street」と、素晴らしいパフォーマンスが続きます。もし他に残っている同日の録音があれば、聴いてみたい。

【ジャズ喫茶「アンの家」】

住所:長野県松本市梓川梓459
電話:070-5455-1941
営業:13時~20時。月曜・火曜定休

 

本日、カートリッジの針を新品に替えたそうです。効果抜群で、他のレコードもよくなっています。

   

アンプ類は変更ありません。

「BILL EVANS LIVE IN TOKYO」をかけてもらっています。

【安曇野市の自宅】

左手奥にあるジャズ喫茶「木馬」(群馬県前橋市)のカレンダーの写真は、この73年の東京におけるコンサートの際にマスターが撮影したものです。

「Live in Tokyo」をCDでも聴いてみましたが、ピアノ、ベースともに固い音がして、特にベースについては音の伸びがなく、エディ・ゴメスの真価はわからないような再生ぶりでした。CDプレーヤーを最新のものに替えれば、印象は異なると思うので、一度長野の自宅で使っているパイオニアPD-70AEを運んできて聴いてみようかと思っています。