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安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ラッセル・マローン「ALL ABOUT MELODY」と雑誌「KURA」 信州のものづくりアーティストの話題

2020-01-23 20:12:50 | ギター

長野県で発行されている情報誌「KURA」2020年2月号の特集は、「信州のものづくりアーティスト」で、26人が紹介されていました。飲食店や旅行に関連した記事が多い同誌ですが、この特集には感心し、特に陶器を作っている人に興味を覚えました。アーティストという言葉が似あうギタリスト。

RUSSELL MALONE (ラッセル・マローン)
ALL ABOUT MELODY (HIGH NOTE 2016年録音)

   

ラッセル・マローン(g, 1963年生)は、歌手のダイアナ・クラールの伴奏を行っていて、日本でも知名度があると思います。近年のリーダー作はMAXJAZZやHIGH NOTEというレーベルから出された輸入盤なので、良作なのにそう聴かれていないのではないかという点がちょっと残念です。

メンバーは、ラッセル・マローン(g)、リック・ジャーマンソン(p)、ルーク・セリック(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)。気心の知れたレギュラーグループといってよく、やりとりがスムーズです。リック・ジャーマンソン(p)がところどころで良いメロディのソロをとっています。

曲は多彩です。F・ハバード作「On The Real Side」、マローンの自作「Message to Jim Hall」、ソニー・ロリンズ作「Nice Lady」、ジミー・ヒース作「Sound for Sore Ears」、パーシー・スレッジのヒット曲「When A Man Loves A Woman」、ホイットニー・ヒューストンのヒット曲「Saving All My Love For You」、ボブ・ブルックマイヤー作「Jive Hoot」、スタンダード曲の「Haunted Heart」、ビル・リー作「Biskit」、traditionalとクレジットされている「He's Gone Away」と、ジム・ホールの言葉が入ったトラックで11曲。ヒット曲も入っていますが、ジャズオリジナルが多いです。

ラッセル・マローン(g)は、ソフィスティケイトされた音色で繊細にメロディを奏でていて、ジム・ホールの系譜を継いでいるかのようです。「Message to Jim Hall」はホールへのオマージュ曲ですが、それに続いて、ジム・ホールの声が流れます。ハバードの「On The Real Side」などでは、マローン(g)は甘い音色できれいに弾いていてなかなかよく、一転してビル・リーの「Biskit」では荒々しい音を交えて激しいプレイを行うなど、演奏の振幅が広くなっています。ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)のさくさくと刻むビートも心地よい。

【雑誌「KURA」2020年2月号】

   

表紙。

目次には26人が紹介されていますが、その中から気になった人を掲載します。その方のギャラリーや工房があるなら、訪れてみようと考えています。

   

陶芸家 阿部春弥さん

   

陶芸家 田中一光さん

   

木工作家 小田時男さん

   

陶芸家 戸津圭一郎さん

   

陶芸家 相澤正樹さん

   

同じく相澤さん