安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」(1月16日 山形村 アイシティシネマ)

2021-01-21 19:35:41 | 映画・DVD・テレビ

映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」を観ました。16日(土)の午後に行ったのですが、劇場内は僕一人だけで貸切り状態でした。

   

チラシ表面

   

チラシ裏

(あらすじ)

19世紀末のパリを舞台に、戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」の誕生秘話を描いた伝記ドラマ。詩人で劇作家のエドモン・ロスタンは、2年近くもスランプに陥っていた。そんな彼のもとに、大物俳優コンスタン・コクランの舞台を手がけるチャンスが舞い込む。しかし、「シラノ・ド・ベルジュラック」というタイトルは決まったものの執筆は進まない。

そんな中、ロスタンは親友レオになり替わって、レオが愛するジャンヌと文通することに。彼女との手紙のやり取りに刺激され、ロスタン自身の脚本執筆も進み出し、崖っぷちの舞台人たちが劇場に集い、舞台稽古が始まる・・・。

(監督・出演者)

監督・脚本:アレクシス・ミシャリク
エドモンド・ロスタン:トマ・ソリヴェレス
コンスタン・コクラン:オリビエ・グルメ
ジャンヌ:リュシー・ブジュナー

(感 想)

フランスを代表する戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた劇作家エドモンド・ロスタンに焦点を当てた物語です。原題は「エドモンド」ですが、日本語タイトルは、『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい』とされています。劇中劇として、舞台稽古や本番で本物の『シラノ・ド・ベルジュラック』が演じられるためでしょう。

面白かったのは、ロスタンが親友レオになり代わってジャンヌにバルコニーで囁いたり、文通を行っている場面で、これはまさにシラノ・ド・ベルジュラックの筋そのもので、笑えました。ダブルで仕掛けがしてあり、監督・脚本のアレクシス・ミシャリクがうまく作ってあり、感心しました。

ドタバタ喜劇の場面もありスピーディーに話は進みます。感動的だったのは、劇中劇で演じられた「シラノ」の最後の場面で、オリビエ・グルメ演じるコンスタン・コクランが、息を引取る前に、本当は誰が恋文を書いていたかが、ジャンヌにわかるところです。フランスのシェークスピアともいえるロスタンの原作の素晴らしさも伝わってきました。

(以下パンフレットから)

   

監督へのインタビュー。この物語をお金がなくて映画化できずに、まずは舞台化し、それが成功したので、本作を創れたそうです。そのエネルギーがすごい。若いので、今後も期待できるのではないでしょうか。

   

ロスタン役のトマ・ソリヴェレス。

   

コクラン役のオリヴィエ・グルメ。

   

   

   

面白い映画でした。戯曲の「シラノ・ド・ベルジュラック」は、たびたび映画、舞台で上演されます。映画化では「愛しのロクサーヌ」が知られていると思います。