文化庁のアートキャラバン事業の一つとして長野市に読響が来てくれ、しかも、指揮者が聴いてみたかった鈴木優人さんだったので、早めにチケットを確保して聴きにいきました。
(出 演)
指揮:鈴木優人
ピアノ:清塚信也
管弦楽:読売日本交響楽団
鈴木優人さんは、1981年オランダ生まれ。東京芸術大学および同大学院修了。オランダ・ハーグ王立音楽院修了。指揮者、鍵盤楽器奏者として活躍。2018年にバッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者、2020年に読響指揮者、クリエイティヴ・パートナーに就任。清塚信也さんは、桐朋女子高校音楽科(共学)を卒業後、モスクワ音楽院に留学、国内外のコンクールで入賞。ドラマ「のだめカンタ―ビレ」や映画「神童」の吹き替え演奏を担当。メディア出演が多い。詳しくは、下記のプロフィールをご覧ください。
(曲 目)
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
清塚信也 / Baby, God Bless You
〈休憩〉
チャイコフスキー / 交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
(感 想)
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、ところどころで清塚信也さんのピアノが聞こえてこず、よくわからないままに曲が終わりました。その理由の第一は、清塚さんのタッチが弱く、トリルでも切れがなくて、よいサウンドが出ていなかったことだろうと思いました。
また、読響が大きな音を出しすぎたこともあるのかもしれません。この曲に関しては、ピアノ独奏だけでなく、低弦楽器、特にヴィオラの鳴りが悪く、管弦楽も今一つで、曲の冒頭からラフマニノフらしい響きからは遠い演奏でした。
チャイコフスキーの4番は、速めのテンポの躍動する演奏でした。木管陣のソロも良くて、メジャーオーケストラらしさが出ていました。弦楽器がピチカートを続ける第3楽章は、ジャズで言うと、よくスイングしていて、特に鈴木優人さんの指揮の面白さが味わえました。
(出演者のプロフィール)
【あらかじめ聴いたCD】
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番。ベルント・グレムザー(p)、アントニ・ヴィト指揮ポーランド国立放送交響楽団(NAXOS 1996年録音)