書店で手にとった原田マハ・ヤマザキマリ著「妄想美術館」(2022年1月発行、SB新書)が面白そうだったので読みました。絵画そのものや美術館案内を対談形式で書いてあり、読みやすく興味をそそられる内容です。ルーヴル美術館が登場したので、フランスのピアニストを。
GERORGES ARVANITAS (ジョルジュ・アルヴァニタス)
3. A. M. (PRETORIA 1958年録音)
フランスのピアニスト、ジョルジュ・アルヴァニタス(1931~2005年)は、1970年代にはモード指向でフレッシュな演奏を行い、そのあたりも面白いですが、1958年にアメリカのジャズメンと共演したこのアルバムは、昔からの愛聴盤です。
メンバーは、ジョルジュ・アルヴァニタス(p)、ダグ・ワトキンス(b)、アート・テイラー(ds)。ダグ・ワトキンスとアート・テイラーは、ドナルド・バード(tp)・クインテットのメンバーとして、渡仏中で、その際に参加したものです。
曲目は次のとおり。
1 Three A. M. (Geroge Arvanitas)
2 A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie)
3 Celia (Bud Powell)
4 Softly As In A Morning Sunrise (Sigmund Romberg) 【朝日のようにさわやかに】
5 Our Delight (Tadd Dameron)
6 What's New? (Bob Haggart)
7 T. W.A. Blues (Geroge Arvanitas)
ジョルジュ・アルヴァニタスの自作2曲と、よく知られたジャズオリジナルとスタンダード曲が選曲されています。
その昔、輸入盤で復刻されたレコードで聴いています。ジョルジュ・アルヴァニタス(p)のバド・パウエルやソニー・クラークを連想させる演奏もとても良いのですが、それ以上にダグ・ワトキンス(b)を聴くアルバムで、「Softly As In A Morning Sunrise」ではメロディをとり、「Three A. M.」におけるソロ、伴奏のウォーキングベースと、僕には堪えられないアルバムです。アート・テイラー(ds)も控えめながら素晴らしいリズムを刻んでいます。低音のよく出るオーディオシステムで聴くと殊更よいと思います。
(安曇野市の自宅で聴いているところ)
【原田マハ・ヤマザキマリ著「妄想美術館」(SB新書)】
気軽に読めますが、二人の細部にわたる美術の知識はすごくて、読み応えがあります。「それぞれの好きな作品ベスト10」も、二人の個性が感じられて印象に残ります。絵画の写真が多数で見ているだけでも楽しい。
表紙
帯にある本書の内容案内
原田マハさんの略歴
ヤマザキマリさんの略歴