尾高忠明指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団が、群馬県高崎市で演奏会を開催したので聴いてきました。
(出 演)
指揮:尾高 忠明
ピアノ:阪田 知樹
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
尾高さんは、現在、大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督、NHK交響楽団正指揮者、BBCウェールズ・ナショナル交響楽団桂冠指揮者。2010年から2014年まで新国立劇場オペラ芸術監督、2010年から2年間メルボルン交響楽団首席客演指揮者を務めた。阪田さんは、2021年エリザベート王妃コンクール第4位、2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝。国際音楽祭へ多数出演、2015年CDデビュー、メディア出演も多い。詳しくは下記をご覧下さい。
(曲 目)
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18
ラフマニノフ / ここは素晴らしい処 (阪田知樹編 ソリストアンコール)
〈休憩〉
チャイコフスキー / バレエ音楽「白鳥の湖」セレクション(尾高忠明版)
チャイコフスキー / エレジー 「イワン・サマーリンの思い出に」 (オーケストラアンコール)
(感 想)
昨年の7月に尾高忠明指揮群馬交響楽団でブルックナーの交響曲第5番を聴きましたが、その際『弦楽器のアンサンブルが整っていて、これは尾高さんのアンサンブルの作り方がよいためだ』と感じましたが、今回もその通りで、特にヴィオラやチェロのアンサンブルの深い音色が印象に残りました。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番では、阪田さんのピアノの音は、明晰で迫力があり、テクニックの確かさを感じました。伴奏の管弦楽もうまくつけていて、ピアノの音が消えることなく客席に届いてきました。アンコールの独奏曲も含めて、ラフマニノフの世界に浸りました。
「白鳥の湖」では、尾高さんはメリハリの利いたダイナミックな指揮を行い、アンコール曲の「エレジー」では一転して、しっとりとした弦楽合奏を聴かせてくれて、大阪フィルの実力を十分に引き出していたと思いました。
尾高忠明(指揮)プロフィール
阪田知樹(ピアノ)プロフィール
(参考 大阪フィル定期演奏会のご案内2022ー2023)
パンフレットをいただきました。演奏曲目、登場する指揮者、ソリストともに注目すべきもので、関西にいたら定期会員になりたいくらいです。指揮のシャルル・デュトワやカーチュン・ウォン、ピアノのアンヌ・ケフェレック、ミシェル・ダルベルト、ヴァイオリンのコパチンスカヤと、聴いてみたい人ばかり。
定期公演の他に自主公演というのがあって、尾高忠明指揮による、音楽の宝石箱と題したフランスプログラムの3回の演奏会は、近くにいれば是非聴きに行きたいものです。充実しています。
【あらかじめ聴いたCD】
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番。スヴャトスラフ・リヒテル(p)、スタニスラフ・ヴィスロツキ指揮ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団。打鍵が強く明瞭で豪快なリヒテルの演奏で聴きました。