安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

囃子 (ジャズ喫茶 東京都世田谷区北沢)

2018-09-20 20:25:12 | ジャズ喫茶

下北沢には、2~3回下車したことがありますが、レコード店に寄るためで、有名なジャズ喫茶の「マサコ」は訪れたことがありませんでした。マサコは閉店してしまったので、今回、その従業員だった方が営業されている「Jazzと喫茶 囃子(はやし)に立ち寄りました。明るい店内は、女性一人でも入りやすい雰囲気で、先客は女性お一人でした。

JBLのスピーカーから、ブルー・ミッチェル(tp)のフュージョン系のアルバムが明るめの音で流れていて、次にはウディ・ショー(tp)のライブ盤がかかりました。珈琲も美味しく、もう少しゆっくりしたかったのですが、日程が押していたので、次回、ゆっくりと訪れるつもりです。 

下北沢駅。小田急と京王と二つの路線が交わる駅です。

下北沢といば本多劇場です。

ビルの3階にあります。1階の階段の上り口を見つけるのに、ウロウロして時間がかかりました。

入口の方を撮ったもの。瀟洒な店内です。

スピーカーはトールボーイ型のJBLのもので、現代的なレスポンスのよさそうな音がしていました。

   

スピーカーの上にはアコーディオン。

カウンターの方向です。お店は縦に長く、カウンター席のちょうど反対側にスピーカーが設置されています。先客は女性の方でしたが、マスターも女性です。

椅子やテーブルが居心地のよいものです。

ブレンド珈琲をもらいました。カップが美しく、珈琲も美味しい。最近、東京のジャズ関連のお店は、おしなべて、飲食物に力を入れていますが、こちらもその好例だと思いました。

【Jazzと喫茶 囃子 はやし】

住所:東京都世田谷区北沢2-9-22  EIKOビル3F
電話:03- 5738-7107
営業:15:00~23:30(L.O.) 定休日:火・水 
ホームページ:jazz-kissa-hayasi


シリル・エイメー、シカゴ・ジャズ・オーケストラ BURSTIN' OUT

2018-09-19 22:37:40 | ヴォーカル(A~D)

先の連休は、やらなければいけないことが多く遠出はできませんでした。その代わりでもないのですが、買い物の合間に喫茶店「珈琲哲学安曇野店」により、前から気にかかっていたご当地グルメの「安曇野林檎ナポリタン」を食べてみました。甘く煮た林檎は確かに乗っていましたが、特にそう言わなくても昔ながらのナポリタンで、美味しくいただきました。ご当地ビッグバンドの伴奏で唄ったCD。

CYRILLE AIMEE (シリル・エイメー)とCHICAGO JAZZ ORCHESTR
BURSTIN' OUT (ORIGIN 2012年録音)

   

シカゴ・ジャズ・オーケストラというビッグバンド名義のアルバムですが、ゲストにシリル・エイメーを迎えていて、実質的には彼女がビッグバンドの伴奏で歌っているというアルバム。編曲は、基本的にこのオーケストラの団員が行っていますが、シリル・エイメ―の名前が表記されている曲もあり、実質的には彼女も音作りにかなり加わっているものと思われます。

シリル・エイメーは、1984年、仏フォンテーヌブロー生まれで、フレンチ・ジプシー・ミュージックとドミニカン・リズムを融合させた、ポップで独特のスタイルが特徴の歌手です。ニューヨークを拠点に活動し、2010年にセロニアス・モンク・コンペティションで最終候補に残り、2012年に第1回サラ・ヴォーン・ヴォーカル・コンペティションで優勝。2018年に最新アルバム「ライブ」を発表と精力的に活動を行っています。

曲は、スタンダードです。「What A Little Moonlight Can Do」、「September in The Rain」、「A Night in Tunisia」、「Sometime I'm Happy」、「Dindi」、「Yardbird Suite」、「Easy Living」、「Cheek To Cheek」、「Long As You're Living」、「Them There Eyes」、「I'm Through With Love」、「It Don't Mean A Thing」の全12曲。「Long As You're Living」だけは、プリースターとタレンタインの作曲、オスカー・ブラウン Jr.の作詞によるものです。

シリル・エイメー(vo)のビッグバンドの伴奏によるスタンダード曲集で、声の質に潤いがあり聴きやすく、表情豊かでリズムに乗った快唱が楽しめます。僕はジプシースイング系の演奏が苦手なので、ビッグバンドの伴奏がありがたい。「What A Little Moonlight Can Do」から好調で、早いものでは「It Don't Mean A Thing」が胸のすくようなできで、哀愁漂うバラードの「Dindi」、あっさり目であるものの情感が籠もった「I'm Through With Love」と、直接にエイメ―名義ではありませんが、入手してよかったものです。

【ライナーノートから録音風景】

   

【シリル・エイメー・ウェブサイト】

cyrilleaimee (フェイスブックです) 

なお、Cyrille Aimeeの日本語訳は、「シリル・エイミー(エイミ)」や「シリル・エイメ―」などが用いられていますが、今回、東京コットンクラブで公演した際のホームページにある「シリル・エイメー」としました。拙ブログでは、以前、シリル・エイミーとしていました。

【ご当地グルメの安曇野林檎ナポリタン】


   

幟。市内各所にあるお店で提供していますが、それぞれお店で異なっているようです。

   

珈琲哲学安曇野店

   

メニュー。前に、「名古屋風哲板ナポリタン」は、食べたことがあります。

ウィンナーソーセージも沢山入っていて、カロリーは多分高いです。真ん中に林檎が見えます。


ユベール・スダーン指揮 アンサンブル・ノーヴァ演奏会 (9月17日 長野市芸術館)

2018-09-18 20:12:22 | 演奏会・ライブ

長野県出身・在住のプロ演奏家からなるアンサンブル・ノーヴァの今回の演奏会は、指揮がユベール・スダーンで、曲目も多彩なので、聴きに行ってきました。ユベール・スダーンさんは、2004年から東京交響楽団で10年間にわたり音楽監督を務め、今月、オーケストラ・アンサンブル金沢の首席客演指揮者に就任する、日本で人気のある指揮者です

    

(出 演)

指揮:ユベール・スダーン
ホルン:水野信行
ピアノ:舘野 泉
管弦楽:アンサンブル・ノーヴァ 

(曲 目)

モーツァルト / 交響曲第1番 変ホ長調 K.16
R. シュトラウス / ホルン協奏曲第1番 変ホ長調 作品11

<休憩>

ラヴェル / 組曲「マ・メール・ロワ」
ラヴェル / 左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調

カッチー二 「アヴェ・マリア」(吉松隆編曲) (舘野泉さんのアンコール曲)

(感 想)

アンサンブル・ノーヴァは、全体にスダーンの指揮のもと、まとまった演奏を繰り広げていました。スダーンさんの指揮は穏やかで上品な感じがしますが、ラヴェルの曲では振幅も大きい指揮ぶりでした。モーツァルトの交響曲第1番では、闊達で明るい響きを出していて、モーツァルテウム管弦楽団の音楽監督だったという経歴の紹介に目がいきました。

R. シュトラウスのホルン協奏曲第1番は、アンサンブル・ノーヴァの団員でもある水野信行さんの独奏です。最初のファンファーレ風の主題が印象に残りますが、水野さんのまろやかで柔らな響きが第3楽章まで続いていました。

後半のラヴェルの「マ・メール・ロワ」は、団員のソロにも焦点が当たり、当楽団のコンサートマスターの原雅道さん(九州交響楽団コンサートマスター)のヴァイオリンを始め、弦や木管など次々と登場する楽器の音色も多彩で見事なものでした。

ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」は、最初に地響きのような低音が続きますが、さすがにオーケストラの生演奏は素晴らしく、ここを実際に聴くことができ、ラヴェルはすごいなと感激しました。舘野泉さんの独奏もオーケストラと対等な迫力のあるものでした。

【アンサンブル・ノーヴァ】

ホームページ:ensemblenova.net

【ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」のCD】

   

あらかじめ聴いていったCDです。ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」は、ジャズの影響も見られると言われていますが、聴いていると、逆にエリック・ドルフィー(bcl,as,fl)のサウンドやフレーズを想い起しました。


JUHA (ジャズ喫茶 東京都杉並区西荻)

2018-09-17 20:16:41 | ジャズ喫茶

先週、典型的なジャズ喫茶ではありませんが、ジャズも流れるお店「JUHA」(ユハ)に行ってきました。お店は、JR中央線西荻窪駅南口から歩いて5分ほどのところにあり、店名は、フィンランドのアキ・カウリスマヤ監督の映画名からきているそうです。

流れている音楽は、ジャズが中心でクラシックなどもかかりますが、当日は、ジューン・クリスティの歌声に耳を傾けることができました。トイレには、ジャズ喫茶等のマッチのコレクションが飾ってあり、一見の価値があります。 

看板

外観。パリやロンドンなどヨーロッパにあるような雰囲気の外観だと思いました。Since 2010とあり、既に7年以上営業を続けています、

店内。あとから二組女性のお客様が入ってきました。女性に人気のあるお店のようです。落ち着く空間です。

カウンター。

本棚には植草甚一全集がおいてあります。お好きなようです。

スピーカーは、お店の入り口を入ってすぐ左手にあります。

   

三菱DIATONE製のスピーカーです。

ブレンドとチーズケーキのセットを注文。

器も良いし、味もよいコーヒーでした。「Juha Romance Music」というロゴ入りです。

レコードプレイヤーとジャケットがカウンターの上に置いてあります。ジューン・クリスティ(vo)とスタン・ケントン(p)の「duet」(capitol)がかかりました。その前に流れていたのは、グレン・グールドの弾くバッハです。そちらもお店の雰囲気にぴったりでした。 

トイレ内に飾ってあるマッチコレクション。懐かしい名前も見えます。

ジャズ喫茶ばかりでなく、名曲喫茶などのものもありました。僕が入ったことのあるお店は、吉祥寺の「MEG」、渋谷の名曲喫茶「ライオン」、京都の「Blue Note」だけです。

【JUHA】

住所:東京都杉並区西荻南2丁目25−4
電話:050-3562-0658 
ホームページ:juha-coffee.com


山田敏昭(p)トリオライブ (9月13日 東京御茶ノ水NARU)

2018-09-16 20:11:00 | 演奏会・ライブ

北海道札幌市在住のピアニスト、山田敏昭さんが東京で公演を行ったので、聴きに行ってきました。会場は、お茶の水のジャズクラブNARU(ナル)で、最終セットが終わると午後11時を過ぎますが、今回は東京に宿泊をしたので、全セット聴くことができました。快調なピアノ演奏で、ファンの一人として嬉しい一夜でした。

 (出 演)

山田敏昭(p)
粟谷 巧(b)
竹村一哲(ds)

(曲 目)

(第1セット)
Cool Walk (オスカー・ピーターソン)
Bolivia (シダー・ウォルトン)
Bewitched  (リチャード・ロジャース)
The End of a Love Affair (エドワード・C・レディング

(第2セット)
Love Letters (ヴィクター・ヤング)
Ojos de Rojo (シダー・ウォルトン)
But Beautiful (ジミー・ヴァン・ヒューゼン)
Pensativa (クレア・フィッシャー)
Cedar's Blues (シダー・ウォルトン)

(第3セット)
Send in The Clown (スティーヴン・ソンドハイム
Holy Land (シダー・ウォルトン)
A Cottage for Sale (ウィラード・ロビソン)
Midnight Creeper (ノーマン・シモンズ)

(感 想)

終演は午後11時を過ぎていましたが、ハイライトは第3セットで演奏された「A Cottage for Sale」と「Midnight Creeper」だったので、最後まで聴くことができてよかったライブでした。ベテランの山田敏昭(p)と若手の粟谷巧(b)、竹村一哲(ds)の道産子3人のコンビが素晴らしく、ドラムスとピアノのやりとりなど、かなりスリルを感じました。

第1セットでは、シダー・ウォルトンの「Bolivia」では竹村のドラムスがリズムミカルで、全体にダイナミックさがあり、バラードの「Bewitched」では山田のピアノ、粟谷のベースソロがロマンティックでした。第2セットでは、シダー・ウォルトンの2曲が印象深く、特に「Cedar's Blues」では、山田敏昭のプレイがパウエルライクなバップサウンドで興奮しました。

第3セットの「A Cottage for Sale」は、ミディアムテンポで、山田さんのメロディの歌わせ方、温みを感じさせる和音と、夜も更けてきて最高でした。ノーマン・シモンズ作のブルース「Midnight Creeper」をやってくれるとは感涙物で、ピアノの長いラインやベースのソロも深夜に相応しい雰囲気を醸し出していました。

第3セットが始まる直前に、ピアニストの片倉真由子さんが来店し、第3セットの山田さんの演奏に耳を傾けていました。休憩時間には、山田さん本人、山田さんの奥様と挨拶を交わすこともでき、またまた札幌へ行きたくなりました。

山田敏昭(p)

粟谷 巧(b)。東京における活躍も目立ちます。

竹村一哲(ds)。渡辺貞夫グループはじめ、引っ張りだこのドラマーです。

   

ジャズクラブNARUの入口

【山田敏昭の本拠地 札幌slowboatのホームページ】

jazz-slowboat.jp