Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

新司法試験(その7)

2006年09月23日 20時05分33秒 | Weblog
 大学院別合格者数
 最上段の愛知大学は、受験者数18人のうち択一通過が17人、最終合格が13人という優秀な成績である。しかも、学生の大半は学部は名古屋大であり、東大・京大出身者は各2名とのことである。
 そこで、愛知大躍進の理由を探るに、一説によれば、同大学院の教授であるかの新堂幸司先生がボスを務める「法学検定試験」2級レベルの知識固めからはじめたそうである。バーディーは、これが成功の大きな一因であるとみた。
 ところで、青山学院大法科大学院の教授で、元裁判官・現弁護士の和田吉弘先生は、論文試験の直前には、基礎知識を1行ずつまとめたノートを持参して、各科目を短時間で見直していたそうである。私も、論文試験の直前には、「かけこみ両訴」のようなサブノートを見直していた。法学検定試験も、ここでいう「基礎知識」を問うものであると思う。
 思うに、論文の骨子(答案構成)となるのは、結局のところ、基礎知識とその(当該事案における)あてはめであり、「基礎知識」というものは、択一・論文で共通のもののはずである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

家裁の人

2006年09月23日 09時25分00秒 | Weblog
 家裁修習が終わった。2週間と短かったものの、非常に有益で濃密な時間であったと思う。
 ところで、家裁には、地裁とは異なり、「家裁調査官」という職種があるのは広く知られている。彼らの特色は、心理・社会などといった法律以外の専門的知識を有していることである。確かに、彼らの調査は、法律家とは異なる視点からのものであって、非常に有益であると思う。
 だが、バーディーは、ここで問題点をひとつだけ指摘したい。
 私は、社会科学・人文科学の最大の弱点は、「検証可能性」であると思う。家裁調査官の仕事についても(もちろん法曹全般の仕事についても)同様のことがいえると思う。調査官の「処遇意見」が果たして正鵠を射たものであったのかどうかは、例えば、少年院送致された少年の「その後」を追跡調査するなどして検証してみる必要があるだろう。さもなくば、調査報告書は、自己の知識をちりばめた、単なる「評論」に終わっている虞すらある。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペーパー・テスト至上主義の終焉

2006年09月23日 09時06分44秒 | Weblog
 それにしても、日本ほどペーパー・テスト崇拝の激しい国も珍しい。かつての司法試験は、はるか昔の中国の科挙のようであった。だが、その反面、どんな社会的落伍者であっても、司法試験に合格すれば「人生の勝者」になれる(?)というので、ウルトラ・カードとして多くの人に夢を与えていたのも事実である。ちなみに、大平光代さんの「だからあなたも生きぬいて」は、少年院でよく読まれている。
 だが、ウルトラ・カードとしての司法試験も、ロースクール制度の導入により(あるいはここ10年来の合格者数増加により)崩壊しつつある。来年あたりからは、ドイツやイタリアに見られるような「弁護士資格を持ったタクシー・ドライバー」の出現が予想される。
 目を転じてみれば、学歴社会の崩壊は、就職氷河期から始まっていた。要するに、「いい大学」に入って「いい会社」に入るのがお決まりのパターンだったのに、それが通用しなくなったのが約10年前からである。・・・そういえば、先日、テレビで、「うちの長男は慶応卒なのに、板前修業をしているわ。」と話す主婦がいた。
 これでいいのか悪いのか、よく分からない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする