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ウィキペディア
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黒猫のつぶやき
バーディーが見る限り、この2つは的確なロースクール批判だと思う。
ちなみに、「ケースブック○○法」といったロースクール本にも問題おおありである。例えば、アマゾンの「ケースブック民事訴訟法」に対するカスタマー・レビュー。
1 ロースクールで複数の教員が設問の意図に疑問を呈しながら授業をするという不思議な「ロースクール教材」。特に、ひとりの研究者が唱えている考え方(争点効のように、どの基本書にも載っているようなものではない)への反論、再反論を取り上げては考えさせる問題が多く、難解な上に学ぶ意味が分からずモチベーションが上がらない。見ると、著者のほとんどは法科大学院教授ではなく、法学研究科教授である。そこで、これは研究者の「試験はこうあるべき」との希望を著したものなのか?という疑問に駆られるが、しかし、来る新司法試験でこのような一人説を答案で書いても高評価が得られるのだとしたら、その時は先見の明に脱帽である。
2 法科大学院用というが、学説の対立に突っ込んだ考察を求めるものが多く、実務家養成教育の教材として適切か疑問。判例研究と言うよりは、研究者の満足のためという印象が強い。また、一部の学説に過度に傾倒した記述が目立つ。いずれにしても、研究者用の教材としては良いかもしれないが、法科大学院用の教材としては不適当と思う。
3 ロースクールの既修者教材として指定されているので使っているが,お勧めできない。質問がやたらと細かく,かつ難しい。考えさせようという意図なのだろうが,思考を段階的に導くような配慮には乏しいので,この本の予習はいろんな文献を調べまくって答えを見つけるだけの作業になってしまう。学者の養成用ならともなく,実務家を養成するロースクール用のテキストとしては,もっと教育効果があがるものを用いるべきであろう。
ここで私が注目したのは、「3」の「
思考を段階的に導くような配慮には乏しい」という行である。これぞ未修者を混乱に陥れる必殺の「アンチ・ソクラテス・メソッド」であり、ロースクールをダメにしている最大の原因の一つであると思う。