吉村昭氏は、長編小説を読むのが苦手だったらしく、「ドストエフスキーを読んだことがない」と公言していた。
私は、学生時代にこの話を聞いて驚いたものだったが、最近驚いたことがもう一つあった。
たまたま、三島由紀夫の徳大寺公英氏との対談「青春を語る」を聞いていたら、次のような三島の一言が耳に入ってきた。
「僕は、だって、源氏なんか通読したことないもんね」
あれほど随所で源氏物語を「文化の亭午」、「物語の正午」などと絶賛したこの作家は、何とこれを通読したことがなかったのである。
要するに、通読するような作品ではないということかもしれない。
私は、学生時代にこの話を聞いて驚いたものだったが、最近驚いたことがもう一つあった。
たまたま、三島由紀夫の徳大寺公英氏との対談「青春を語る」を聞いていたら、次のような三島の一言が耳に入ってきた。
「僕は、だって、源氏なんか通読したことないもんね」
あれほど随所で源氏物語を「文化の亭午」、「物語の正午」などと絶賛したこの作家は、何とこれを通読したことがなかったのである。
要するに、通読するような作品ではないということかもしれない。