Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

就活うつを吹き飛ばす(2)

2020年03月22日 07時09分16秒 | Weblog
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない
 「<実例 モニックとリュシアンの場合>
 モニックとリュシアンは比較的穏やかに結婚生活を送ってきた。ところが、結婚してから三十年目に危機が訪れた。リュシアンが半年前から別の女性と関係を持つようになり、そのことを突然、モニックに告げたのだ。
 ・・・モニックは激しい怒りを感じていた。だが、それは自分を苦しめた夫にではなく、夫をつなぎとめることができなかった自分自身に対してだった。もし、ここでモニックが夫に対して怒りを感じることができていたら、彼女は容易に自分を守ることができただろう。
」(p47)

 モラル・ハラスメントへの対処法として、上のように、「加害者に対して怒りを感じること」が挙げられる。 
 だから、マリー=フランス・イルゴイエンヌによれば、「15年前のパワハラ面接」における門 寛子さんの対応は自然な反応であり、決して間違っていないということになる(但し、怒りをストレートにぶつけることが必ずしも推奨されているわけではない。)。
 ところで、どうしてこのような「モラル・ハラスメント」が、就活という場面でなされるのだろうか。
 就活本などによると、この種のハラスメント面接は、表向きは「ストレス耐性を見る」という名目で行われてきたようである。
 ところが、イルゴイエンヌ氏的な観点からすると、これは、「メランコリー親和型性格」の応募者を選抜することにほかならない。
 なぜなら、「ストレス耐性がある」という表現は、「秩序やルールに忠実であり、非常に献身的であり、頼まれると嫌と言えない、真面目、仕事熱心である、責任感が強い」などの「メランコリー親和型性格」を言い換えたものにほぼ等しいからである。
 おそらく、ハラスメント面接を行う業界・企業は、若手社員がすぐに辞めてしまうなどの問題を抱えており、容易には辞めない(つまり「ストレス耐性が高い」=「メランコリー親和型性格」の)社員を求めているのではないだろうか。
 だが、この種の社員は、定義からして明らかなとおり、容易には辞めないのかもしれないが、抑うつ状態ないしうつ病になりやすいという問題を抱えている。
 もっと深刻なのは、定着率の悪い企業にはよくあることだが、社内(特に幹部クラス)に、「自己愛的な変質者」が存在するということである。
 しかも、「自己愛的な変質者」は、「メランコリー親和型性格」の人間をいわば「養分」として生きているため、被害者を次々にメンタル疾患に追い込むという「精神の連続殺人」(前掲p25)を犯し続けるのである。
 

 
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