新版 ローマ法案内 現代の法律家のために
「具体的な制度構築の方面について言えば、冷静な分析ばかりか、抉り出した範型を想像力で思い切りそれぞれ対抗極へと発展させなおかつ突き放し(ここまでが文学の領分)その中のどれでもないものを造形する創造が不可欠であった。前提として、文学は、既存の意識の中から多様なエレメントを引き出し、それらをいきいきと解放しなければならない。近代の造形芸術・音楽・舞踊が引き継ぐ。逆に言えば、あらゆる素材に、あらゆる若い人々に、豊かな可能性がある。これを押しつぶす試みはそれ自身 réciprocité の抑圧スパイラルにはまる。」(p10の註13))。
木庭先生の本、論文はどれもそうだが、「註」に大事なことや読者へのサービス文句が含まれていることが多い。
上に挙げた文章もそうで、「政治」を立ち上げるにあたっては芸術全般とりわけ文学が重要であり、「あらゆる素材」「あらゆる若い人々」に豊かな可能性があるという。
だが、若い人々は、もしかすると、大学入学共通テスト対策などで手いっぱいで、本を読む余裕も乏しいのではないかと想像される。
思い返せば、私の高校時代も、10月くらいから、「センター試験対策」ということでセンター試験の過去問ばかり解かされる毎日だったように思う(これだと、教える側は非常に楽なのだろう。)。
まさに「抑圧スパイラル」である。
「具体的な制度構築の方面について言えば、冷静な分析ばかりか、抉り出した範型を想像力で思い切りそれぞれ対抗極へと発展させなおかつ突き放し(ここまでが文学の領分)その中のどれでもないものを造形する創造が不可欠であった。前提として、文学は、既存の意識の中から多様なエレメントを引き出し、それらをいきいきと解放しなければならない。近代の造形芸術・音楽・舞踊が引き継ぐ。逆に言えば、あらゆる素材に、あらゆる若い人々に、豊かな可能性がある。これを押しつぶす試みはそれ自身 réciprocité の抑圧スパイラルにはまる。」(p10の註13))。
木庭先生の本、論文はどれもそうだが、「註」に大事なことや読者へのサービス文句が含まれていることが多い。
上に挙げた文章もそうで、「政治」を立ち上げるにあたっては芸術全般とりわけ文学が重要であり、「あらゆる素材」「あらゆる若い人々」に豊かな可能性があるという。
だが、若い人々は、もしかすると、大学入学共通テスト対策などで手いっぱいで、本を読む余裕も乏しいのではないかと想像される。
思い返せば、私の高校時代も、10月くらいから、「センター試験対策」ということでセンター試験の過去問ばかり解かされる毎日だったように思う(これだと、教える側は非常に楽なのだろう。)。
まさに「抑圧スパイラル」である。