ミスマッチ

事務所の歴史と事務局職員と勤務弁護士養成の歴史（前島憲司先生のブログ）
　「私も，そういうまだ赤子レベルの事務員に対して，結構きつい教育をしてきたかもしれません。・・・中には，こんなアルバイトなみの給料でここまでやらなければいけないのであれば割に合わないので辞めさせていただく，とか，法律事務所で働いたことがないのにそんなことまでわからない，と愚痴をこぼしたりする人もいましたが，そういう人はやめてもらいました。」

　私も、実例をつぶさに見ているので、このへんの事情がよく分かる。
　だが、「腰掛けの仕事」あるいは「主婦業の合間に出来る楽な仕事」を求めて応募している人（特に社会人経験のない人）が、前島先生のような弁護士から教育を受ければ、辞めていくのは当然ともいえる。そもそも仕事における需要と供給がミスマッチだからである。
　自分が「戦力」として事務所を支えていることにやりがいを見出す人物は、簡単には見つからないし出てこない。やはり、昇給などのインセンティヴが必要なのではないだろうか。

慰藉料？

漫才師オール阪神は元妻に慰謝料1億7,000万円支払っていた
　外国のセレブの離婚訴訟の記事などでも見かけるが、法律家から見ると、「離婚の慰謝料○億円」などという表現には問題がある。
　慰藉料だけで1億7000万円になることはあり得ないので、殆どが財産分与だと思われる。「貯金とかいろいろあって、結局計１億7,000万払った」という発言からもそのことは読み取れる。
　問題は、こういう記事の影響で、相談者が「離婚の場合には、億を超える慰藉料が発生するケースもある」と思い込んでしまう可能性があることだ。相応の慰藉料が認められた場合であっても、「安すぎる」という印象を抱いてしまうかもしれないのである。

出演者との紛争

香山リカ氏降板　番組側説明全文（１）アカ乗っ取り示唆一転…冒頭５分４５秒の熱弁
　「報道ステーション」の古賀氏といい、この件といい、テレビ局側と出演者との間の紛争がちらほら起きている。
　発端は、おそらく香山氏と青山氏との政治的な立ち位置の違いにあると思うが、香山氏の発言が不適切であったという点は否定できないし、その後の釈明ぶりを見ても、明らかに香山氏の方が分が悪い。

闘病

しばらくお休みします（新井敏郎さんのブログ）
　新井先生は、「スイム」という雑誌や「スイムネット」の動画で「ゆっくり長く泳ぐクロール」というテーマの講師をしておられ、私もいろいろと勉強させて頂いていたのだが、闘病生活の末、今年の１月に亡くなっていた。
　上に挙げたのは最後に更新されたブログだが、胸に迫るものがあり、息子さんに「パパ なんか ミイラみたい。。。」と言われた場面などを想像すると、涙が出そうになる。
　合掌。

神経症

「日米蜜月」に苛立つ朴槿恵政権　安倍首相の米議会演説を妨害する韓国“対日神経症
産業革命遺産で日本と協議へ＝登録阻止で委員国に書簡も―韓国
　ここまで来ると怖いというしかない。日本列島全体をハワイあたりまでできないものだろうか。

胴元

ＡＩＩＢ、基準順守を＝欧州諸国が言及―アジア開銀総会
　主に日米が出資したＡＤＢが日本やアメリカに融資することは余り考えられない（一応加盟国だから融資は受けられる）が、ＡＩＩＢの場合、おそらく中国が最大の融資先になりそうな気配であり、この点が日米の不信感を招く原因だと思われる。胴元が賭けに参加しているような構図である。
　世銀グループの場合、記事が指摘しているように、融資にあたりそれなりの条件（セーフガード政策）が付く。ＡＩＩＢの狙いは、環境や民主化といった条件を緩めあるいは撤廃して、金を引き出そうというところにあるようであり、そのことは見透かされている。

肩入れ

大江健三郎氏、安倍首相呼び捨て批判「彼が話したことはウソだと思う」
　この集会に参加したという樋口陽一氏は、私が学生時代に憲法（人権部分）を学んだ先生である。
　学問的に素晴らしく、人格的にも優れた方という評判で、この先生を尊敬している教授陣もいて、大村敦志先生などは、樋口先生の「権力・個人・憲法学」に倣って「法源・解釈・民法学」という本を書いたくらいである。
　さて、その先生が、退官後、一部のメディアで、特定の政党に肩入れするかのような発言をなさっているのを知って、失望したことを記憶している。今回の集会も、特定の政党の影がうかがえ、私の失望の度合いは深まってしまった。

悪役

コレステロール値:「食事で変わらず」動脈硬化学会が声明
　今まで悪者にされてきた（食事に含まれる）コレステロールは、悪者ではなかった。
　そんなことを言われても、一体今までは何だったのかと思う人は多いだろう。薬品メーカーや健康食品業者を儲けさせるためのガセネタだったのだろうか。

満員電車

　空前の登山ブームが続いている。
　２０年前、週末に高尾山に行っても、大渋滞ということはなかった。近年では大変な混雑ぶりと聞いて、人ごみが苦手な私などは、数年来行っていない。
　昨日は、絶好の登山日和ということで、早起きしてホリデー快速に乗ったのだが、始発からしてほぼ満員の状態で、それは御嶽まで変わらなかった。つくづく休日というものは疲れる。
　

見立て

総合診療医 ドクターGスペシャル「航空機内の患者を救え！」
　昨夜はじめてこの番組を見たのだが、なかなか面白かった。
　医者にとって、「見立て」の正確さがいかに大事かは、素人でも分かるのだが、興味深いのは、① 最もありうる病名、②　可能性としては低いが極めて危険な病名　の両方の可能性を想定しながら対処を検討するというところ。要するに、見立てが間違っている可能性を念頭に置きながら治療を進めるわけである。