季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

12年

2007-01-17 21:27:17 | ハンドワーククラブ HandworkClub
阪神淡路大震災から12年。
夢うつつで気付いたらものすごい揺れ、夫がみんなの上にかぶさってくれていました。
ぼろい3階建てのマンションの1階。天井が落ちてくるかと思った。
寝ていた部屋だけが無事。他の部屋は踏み場もないほどごちゃごちゃ。
子どもを寝かす籠に、割れたガラスや本がなだれ込んでいるのを見てゾッとした。
「生き延びた」と思った。

神戸に行ったのはそれから3年ぐらい経ってから。
電車に乗って外を見ながら、見る家の屋根がどれも新しくきれいで区画によって揃っていたりして、
その美しさ・新しさが悲しく、また人間のしぶとさ・力強さを物語っていた。

今働いている病院は神戸にあります。
震災の話は殆ど聞いた事がない。
誰も話さないと言うのにたぶん意味がある。
傷が癒えてかさぶたになって剥がれ落ちるのに
もっとたくさんの年月がかかるのだろう。

このクリニックも震災でつぶれて新しい今の姿になって
それで新しいスタッフがいる、と言う事で私が呼ばれた。
それも縁。何がどう転ぶか、本当にわからない。

患者さんの中にはすごい人がいる。
「地震の前と後でなんも暮らしは変わらんかった。
なんでって、元から電気も水道も止められてるし。
いつものように川に水汲みに行ったら、たくさん人が来ててびっくりしたわ。」
って、おい。
びっくりするのはこっちの方。
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