季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

尻尾

2010-04-27 09:40:46 | ウールクラフト WoolCraft
マキノピックランドでは毛刈りだけではなくいろいろな羊に関するより深い場面に遭遇した。
尻尾の事も。

羊には尻尾があるでしょうか?

       

あります。
生まれたときには結構長いのが付いてるんです。
大人になってもたまに付いてるのを見かけますが
大人の羊にはほとんどありません。

       

それはなぜかと言うと尻尾を取ってしまうので。

その理由は尻尾に排泄物がたくさん付いて固まってそこにハエが卵を産んだりして不衛生になり、病気を起してしまう可能性が高いから。

犬や猫も見た目の良さの為に切り落とす事がありますが、羊の場合は衛生面で。

鋏でチョンと言うやり方ではなくて、丈夫なきついゴムの輪っかをはめてしばらく置いておくとポロリと取れるそうです。

その輪っかと嵌めるための道具。

       

このペンチみたいなので輪っかを広げて、尻尾の根元まで通してはめます。
子羊たちはとても痛そうにします。
かわいそうだけど、健康のためだからね。


あと、毛を刈り取った羊の背中に青い薬を付けていました。
これも病気を防ぐ薬だそうです。
これだと注射しなくてもいいらしい。

       

羊は人間の為に改良の上に改良を重ねて来られた動物なので、それゆえの悲しさや運命もあります。
毛も元々は自然に落ちていたのが、汚れないように落ちない品種が開発されたので毎年の毛刈りが必要なのです。
毛刈りをしないと汚れや病気の為に羊に良くないので、毛を使う使わないに関わらず毛刈りは毎年必要です。

それでも毛を皮ごと取られて死んでしまうのではなくて、毎年毛だけを頂いてまた生きていけるなんて素敵な動物だと思います。
千年以上にも亘って人と羊の中で出来てきた繋がり。
特別で貴重な物だ。
Comments (4)
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