HKS GT2スーパーチャージャー


DAYTONAでZ33スーパーチャージャーを制作する場合、これまではHKS GTS8555を数多く使用してきました。
ハイブーストプーリーを組み合わせると400馬力オーバーを楽にマークできることから、エンジン内部のカスタマイズを組み合わせることにより性能を使い切ることは大きな魅力でした。
反面、エンジン本体はノーマル派の方には370~80馬力程度で出力を抑える必要があるため、ローブーストプーリー+リストリクタで制御していました。
人によっては持て余しすぎるユニットであったということです。

今シーズン 旧GT7040ユーザーから「ユニットのオイル漏れを機に交換したい」との要望にHKSへGTS8555の発注をかけると、すでにGTS8555の生産が終了しGT2ユニットへ移行したとの情報が。
ベースモデルは7040ですが、ベアリングやシール等の見直しにより信頼性の高いユニットとしたGT2として生まれ変わっています。
純正比100馬力程度の出力アップが望めそうですので、実馬力で350馬力付近は十分に期待できそうです。

このままでは終われない。 正常進化。


■WHITELINE │ デフマウントブッシュキット
フェアレディZにおいては2002年より採用されたR205型デフユニット。 これまでにも数多くのレポートを紹介してきましたが、やはりネックとなるのは3点支持による剛性の不足。
そのダメージは本体ではなくブッシュへと伝わるのでまだ良いのでしょうが、蓄積されたダメージはブッシュの破壊へと直結しています。
特にリアサスペンションメンバー後部の1点へ力は集中するようで、デフの揺れ(歪)によりブッシュは破れ、注入されているグリースが飛び散ってしまい、その役割を終えるケースが大半です。
さらに、来年4月以降に発売とされている新型フェアレディZにおいても、既存のリアサスペンションメンバーを使用するという情報もあるため、これまで以上に出力が高くなるユニットに対して日産が何らかの対策を行ってくるのか?
私達は非常に興味深く見守っています。

クルマのキャラクターを左右するエグゾースト 目指すは快音


中部地区より入庫くださったZ33フェアレディZ後期型。
DAYTONA得意のサスペンションブッシュプラン〜SACLAMサイレンサーに至るまで、大幅なアップデートを行いました。


SACLAMサイレンサー for Z33
サクラムの代名詞というべきZ33サイレンサーキットをVQ35HRエンジン 更にはマキシムワークス マニホールドと組み合わせました。 
DEエンジンにも同様の組み合わせを行った例は数知れずありますが、音質の美しさという面においてはDEさらにはZ34 VQ37VHRよりも格段に優れていると思っています。
音圧的にも嫌らしさはなく、アクセルを踏み込むとレブリミットである7800rmまで乱れることのない音程の良さは最高傑作です。


■DAYTONA Racing スポーツエアクリーナー
一昔、二昔前ではエンジンルームに誇らしげに鎮座する巨大なエアクリーナーはシンボルでもありました。が、現代のライトチューニング車両ではエアクリーナーの"ムキダシ式"を上手に活かすには相応の労力が必要となります。
逆を言えば純正エアクリーナーボックスの性能が良いと言うことです。 エアクリーナーに求められる性能は、吸入空気の濾過、そして低抵抗。 エアクリーナーボックスに求める性能の良さとは、吸入温度の維持 すなわちエンジンルーム内の熱気をいかに遮断することができるか? またより外気温度の近い生の風を導くことができるか? すなわちエアクリーナーボックスの仕事を最大限にサポートする役割がエアクリーナーにはあります。



500馬力をあっさりマーク。


HKS製GTS8555スーパーチャージャーからのアップデイトとして、エンジン内部にまで手を入れることとなったZ33。
前回までの反省点として、純正コンロッドの耐久性が高くないことも判明し、前期型STDエンジンでの対応馬力は400馬力以下と推測。 


ウイークポイントとなるコンロッドはH断面鍛造製を採用し、ピストンはアルミ鍛造の低圧縮を選択し、HKS製ハイブーストプーリーでセットします。
カムシャフトは東名パワード製のPONCAMをチョイス。 普通に入手可能な市販品をうまく組み合わせてのチューニングとなりました。

納車は1ヶ月ほど前に済ませていましたが大切に組んだエンジンですので、各部アタリを付けるためのナラシ運転をオーナーさんへ依頼し、走行距離は1000kmほど 4000rpmを上限に走ってもらいました。
そして、今週水曜日 本セッティングを行い、マークした値がこちら。


実測で515馬力 一般的なシャーシダイナモでしたら係数1.12を掛けて580馬力を表示するほどのパワーです。
目標値としてはHKSがマークした500馬力を考えていましたので、ひとまずはこの状態でオーナーさんへ引き渡しを行います。 
ただ、セッティングを行っているチューナーDAYTONA側の見解では、今回は"壊したくない"想いが強すぎて低圧縮ピストンにも関わらず、点火タイミングを純正値よりも10°近く落とした上での結果です。
一か八かの勝負をする気はありませんが、パソコン操作一つで簡単に+50馬力は手に入れることができるレベルでの安全マージンを十分に残しています。

もう少しだけ手を加える箇所がありますので、それが終わったらいよいよ本納車です。


セッティングからの帰路で大分IC付近で出会ったZ34さん。
高速道でもゆっくり走るZが多い中で、このZ34さんは軽くトバしている様子でご一緒できて楽しかったです。
次回はオーナーさんと遊んでもらってくださいね!

■VQ35DE前期型
ワイセコ / アルミ鍛造ピストン 95.5mm 8.5:1
イーグル / H断面鍛造コンロッド
・TOMEI / PONCAM 256° 10.2mmリフト
・HKS / GTスーパーチャージャーPRO ハイブーストモデル
UpRev / エンジンマネージメントEVO

チューニングVQ35DEエンジン


ファクトリー2ではZ33 VQ35DEエンジンのエンジン製作が進行中です。
・ワイセコ / 8.8:1 低圧縮鍛造ピストン
・イーグル /鍛造コンロッド
・TOMEI / カムシャフト 256°-10.2mm
・TOMEI / 強化バルブスプリング
・ARP / ヘッドスタッドKIT


先日作業を終えたばかりのHKSスーパーチャージャーGTS8555を装着したZ33へ搭載します。
こちらの車両はハイブースト仕様にて制作を行い、組み合わせるトランスミッションはマニュアルです。
そのため鍛造ピストンの仕様を純正値から変更を行い低圧縮化を行っています。
数ヶ月前までは純正エンジンへHKS GT7040スーパーチャージャー+オートマチックミッションでしたが、一気に様変わりです。

並行して、もう1機 VQエンジンを制作していますが、そちらはオートマチックミッションですので、ローブースト+高圧縮ピストンを用いて仕様の異なるVQ35DE+HKS GTS8555を作っています。

無事完成GTS8555、マニュアルミッション換装


HKS GT7040→GTS8555へアップグレードを行ったZ33は無事に作業を完成することができました。
同時に変更を行ったオートマチックミッション→マニュアルミッション化も難なくクリアーすることができ、ホッとしています。
Z33のマニュアルミッション換装は初めて行いました。まさかのフロア形状のアンマッチに驚きましたが、その点も違和感が残らないように工夫して搭載しています。
また、少しだけ気になっていたAT用の3.357ファイナルギアは、エンジン出力が向上したこともあって全く違和感なくドライブすることができます。
来週中盤にはシャーシダイナモセッティングを行い、月末を目処にオーナーさんへ引き渡しを行いたいと考えています。

クラッチオーバーホール


サスペンションブッシュ交換後の試走にて、いきなりクラッチペダルの約半分が"遊び"に変わってしまいましたので、この入庫を機にクラッチO/Hを同時に実施することになりました。
マスターシリンダーやPバルブ周辺も怪しいのですが、最も怪しいのはクラッチカバーと判断し、トランスミッションを降ろしたところ、クラッチ消耗時に生じる嫌なニオイを発していましたので、やはりクラッチカバーのプレッシャースプリングが戻りきれていないと断定しました。
Z33の場合、乗り方が良いとクラッチディスクは約7万キロほどの耐久性を持ちますが、クラッチカバーに関してはスプリングの消耗がディスクよりも少し早いように感じます。 車のキャラクター的にタウンユースで使用される方が多いでしょうから、クラッチを踏む回数が多い=それだけスプリングのON/OFFを繰り返していますので摩耗スピードは早くなります。

Z33中期モデル サスペンション系オーバーホール


Z33中期モデルの入庫です。
これからも長く乗り続けるために、サスペンション・ブッシュのリフレッシュを行いました。
ダンパーは中期/後期モデルで採用されている日産デュアルフローパスを継続して使用し、各種サスペンションブッシュは豪Super Proを選択です。
明日アライメント測定を行う前に軽く試運転を実施したところクラッチペダルが戻り悪い状況が発生し、急遽予定を変更してクラッチオーバーホールまで実施します。

■Z33中期モデル ブラッシュアッププラン
・日産純正デュアルフローパスダンパー
・日産純正バージョンSTメインスプリング
・日産純正アッパーマウント
・Super ProサスペンションブッシュA及びB
・Whitelineデフマウントブッシュ
・EXEDYクラッチディスク及びクラッチカバー(追加)
・日産純正マスターシリンダーO/Hキット(追加)
・Z1モータースポーツ強化ピボット

ワイセコ鍛造ピストン


アメリカよりワイセコピストンが到着しました。


VQ35DEエンジンへ使用するパーツですが、スタンダードでは採用されていない特殊メッキとコーティングを施したスペシャルなモデルです。
目的は当然ながらにフリクションロスの低減を狙い、同時にブローバイガスの排出を抑える効果も期待できます。
また燃焼室内でのスパーク時に発生する巨大なエネルギーをコンロッドへ伝達するためにアルミ鍛造材を使用し、軽量かつ高剛性なピストンはレーシングピストン直系のアイテムです。

VQ35DEフルチューニング計画開始


エンジンブローしたZ33スーパーチャージャーへ搭載するベースエンジンが到着しました。
パワーに耐えきれずコンロッドが折れてしまいブロックまで駄目になりましたので、エンジンは全損です。
新規にて強化コンロッドを搭載して強化する方向でも考えていましたが、オーナーさんの要望もあり鍛造ピストン、ハイカムまで入れたフルチューニングエンジンへ換装します。
ベースエンジンはダメージさえないなら内部パーツはほぼ一新しますから、比較的程度の良い中古エンジンを手配しました。

■VQ35DE+HKS GTS8555 GEN2
ワイセコ鍛造ピストン
イーグル鍛造Hビームコンロッド
東名PONカム
UpRev Osiris システムアップデート

スワップ。


以前にご紹介したGT7040→GTS8555へのスワップ依頼の部品が揃いましたので車両入庫をしてくれました。
スーパーチャージャー載せ替えも興味深いですが、トランスミッション載せ替えも施工する側としても楽しみにしています。
AT→MTは平成初期では大人気メニューでしたが現代では少数派のチューニングメニューです。 故にすんなりと作業が進んでゆくかは未知数ですが、どちらにしてもオーナーさん以上に楽しんでいることは間違いありません!

■HKS製GT7040→GTS8555換装
600ccインジェクター
UpRev MAF-GT
6AT→6Fミッション換装
DAYTONA スポーツクラッチキット装着

"書く"ではなく"伝える"ことが大切


大分県から車検と修理でお預かりしていたZ33は、往復ともにプライオリティサービスを利用して帰ってゆきました。
納車日取り等を打ち合わせしている最中に、本BLOGの話になったときのこと。
「毎朝出勤して、PC立ち上げてコーヒー飲みながらDAYTONAのBLOG見るのが日課なのですよ」
と言われました。 
今現在で1日のアクセス数が6000程度 しかも、もっと面白いページやYoutubeがたくさんある現代で、本BLOGの存在意義や方向性のあり方に書いている側としては『必要とされているのだろうか?』と時々不安になったりもします。
このgoo blogというサービスを使いBLOGを書き始めて丁度15年になりました。 以前はモノを書くと次の日には同じ商品の注文が来るという時代もありましたし、逆に去年なんかは殆どBLOGを書かずにサボって、FacebookやInstagramを中心に情報を配信している時もありましたし、そのはるか前ではYoutubeを使いDAYTONA TVなる放送を行っていた時期もありました。
繰り返しになりますが、書く側の立場としては"目の前の誰か"に向け話しているわけではありませんから、どうしても相手の反応が見えずに、それが不安になったり辞めるきっかけになったりもするものです。
書くことも大切だし、きれいな画像を写すことも大切な要素です。 だけど本来の姿としては伝えること。文字も写真も、そのための手段であると僕は考えています。
声なき声を感じ多分誰かには届いているであろうと信じてはいますが、生の声を聞くことができたらそれだけでもBLOGの存在価値を僕はしっかりと確認することができ、僕のやり続ける勇気と責任を奮い立たせるには十分すぎる言葉を頂戴することができました。

プロフェッショナルからの依頼。


今回はナックルアームボールジョイント左右と、デフマウントブッシュそしてLLCの交換を行いました。
雨天時にスリップして後輪が暴れるように感じる症状は、デフマウントブッシュのダメージを表す代表的な例で、納車当日は福岡地方は大雨警戒の最中ということもあり、ブッシュを交換した効果を感じながらドライブできた事と思います。

基本的に、顧客の多くは何かのプロフェッショナルで有ることが多く、航空宇宙、バイク、建築、料理そして営業など。
自分はプロだと言わなくとも、皆さんは何らかのプロフェッショナルであるはずですが、こと自動車整備のプロフェッショナルからの依頼となると正直やりにくいのは事実です。
仕事を見られて困るわけではありませんが、やはり自分との"差"を比較しやすい業種なだけに、触る側も触られる側も意識してしまうのではないでしょうか?
よく"一流の営業マンは他人から営業されたくない"と言われますが、どことなく似たような状況なのかもしれません。
オリジナルコンディションを維持するのが一般整備ならば、ネガな部分をアップデイトする事は特殊整備なのかもしれません。 しかしながら、どちらにせよ僕たちは顧客の大切な愛車を触れせてもらいより良い方向へ導くことは同じであると考えています。 

鍛造Carbonステアリング


380RSオーナーさんから注文を頂戴していたステアリングが完成しました。
純正インテリアで黒/赤のバイカラーを採用しているので、ステアリングもお揃いでバイカラーにて仕上げています。 


特記すべきはカーボンでしょう。 現在のトレンドであるフォージドカーボンを使うことにより、他とはカブりにくいので特別感が増すこと間違いなし。
さらにレッドリングも追加で、オシャレでスポーティ そして最新トレンドに沿ったスペシャルなステアリングとなりました。

■DAYTONA Racing / カーボン・レザー コンビネーションステアリングホイール
3ポイント フラットボトムデザイン
フォージド Carbon
レッド スムースヨーロピアンレザー
レッド ステッチング
レッド センターリング
オプション:ステアリングパネル フォージド仕様

予算の組み立てからチューニングは始まっています。


今週前半にGT7040搭載のZ33オーナーさんが、車両の箱替えの相談で来店していました。
現在よりも少しパワーを出したいことと、最後の車と思ってマニュアル車に乗りたいとの要望(現在はAT)で、Z33後期型かZ34 どちらがいいだろうか?との相談でした。
僕からの提案は、パワー面では今現在実績のあるGTS8555へスイッチし、トランスミッションは6速ミッションへ載せ替え。 そうすることにより、箱替え+チューニングを行う予算の約半分で達成することが出来ます。
もちろん車を入れ替えることにより新鮮味は増しますが、それなりの思い入れもある現在の愛機を手放すことなく維持し続けることができるなら、それは大きな選択肢の一つとなるでしょう。
そして本日、正式にチューニングの依頼をお引き受けし、オーナー氏曰く「最後の車」作りのお手伝いをさせていただくことになりました。

■HKS製GT7040→GTS8555換装
600ccインジェクター
UpRev MAF-GT
6AT→6マニュアルミッション換装
DAYTONA スポーツクラッチキット装着
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