新素材ハイブリットカーボン

NEW YORK発Western CustomZより高品質のカーボンアイテムが数点届いています。


Western Customz │CFRP メインメーターパネル
先行発売の3連メーターフード パネルに合わせて、今回はメーンメーターパネルの追加企画も行いました。


Western CustomZ │ Carbon ドアハンドル カバー
同コンセプトでアウタードアハンドルカバーも追加ラインナップ。
これまでにも同じような商品はありましたが、Western CustomZは新しいカーボン工場とジョイントを行うことにより、ドライカーボンの製作工程同様の製法を用いることによりハイブリッド カーボンを完成。
製品を見るとわかりますが、非常に薄いカーボンでありながらも十分な強度を持っていますので軽量かつ美しい仕上がりです。


Western CustomZ │ Forged Carbon ドアハンドル カバー
結構気に入って仕入れをしたフォージドカーボン製ドアハンドルカバー。
国産車では綾織カーボンの人気が高いですが、ことハイパフォーマンス輸入車やレクサスでは今やフォージドカーボンが主流。 ぜひとも国産車オーナーさんへハイパフォーマンス輸入車の感覚を味わっていただきたいと願っています。

エラー P0350


「ある日突然、エンジンの調子が悪くなりました」
数回のe-mailと電話を頂いたあと、レッカーサービスにてDAYTONAへ入庫してきた294PS中期型のZ33。
キーを回すとクランキングはするものの、初爆してすぐにエンジンストールしたり、そのままエンジンは立ち上がらなかったりで当然走れる雰囲気ではありません。
OBD2よりコンピューター自己診断を起動してエラーコードを探すと"P0350" つまりは点火信号のエラーということは直ぐに分かりましたが、その原因が定かではありません。
通常ならばスパーク点火コイル1つ2つの故障時によく見る表示ですが、今回はエンジンが立ち上がらないのでその可能性は低く、実際にスパーク状況を目視するためにテストしますが案の定点火はしておらず、次の原因を探すことにしました。
コントロール制御の一つであるIPDM E/Rの交換か、ECMユニットの交換を頭をよぎりますが、その前に配線図を見ながら原因を探すことにしたところ、怪しい箇所を発見。
修正後テストを行い正常に回復していることを確認。 文書にしてしまうと3分程度の話ですが、実に1ヶ月以上の時間を要して問題を探し当てています。


明日はオーナー来店での納車を予定しています。
今まで通りに元気に走れる姿となりお渡しできることを、私達は嬉しく思っています。

セッティング一つで世界が変わる。


Adaptronic(アダプトロニック)制御のZ32 VG30DETTは、当初プログラムを行っていたシステムへセンサー類を追加し、システムアップデートを行いました。
具体的には空燃比とエンジン吸入吸気温度を測定し、既存のプログラムの補正に役立てようというもの。 感知する能力はセンサーが多いほど優れていますが、同時に制御を行うプログラマー側としては複数の補正へ対応するだけのスキルが求められますので、正直 ちょっと大変です。


入庫時のもの。
高速を走っていても燃料の濃さが気になるほど燃調がズレていました。 当然ながらリザルトとしても、”そこまでない”結果ですが、それでもそこはZ32ツインターボ。 不調でも380馬力です。
NAではちょっと真似できない馬力の高さ。 
また380馬力というとZ34系へスーパーチャージャーを組み込みベースセッティングで同馬力程度ですので、排気量では分のない(Z32はVG 3L Z33はVQ 3.5L Z34はVQ 3.7Lですので)Z32ですが、さすがVGエンジンだ!と感心します。


空燃比を丁寧に整えると約90馬力アップ!
嘘のようなホントの話ですが、これでもマージンを保った状態となりますが、競技をしているわけでもないので追い詰めてゆくセッティングは禁物。
最終的にはブーストも若干落として更にマージンを重ねた状態での納車を行いましたが、ブースト圧と燃料の濃さ/薄さだけで性格が豹変するターボ車は、僕にとって愛してやまない存在です。

ミッションくらくら病に効くアイテム。


Z32のシフトレバーは当時では珍しく連結アーム型でしたので、複数のリンクを経由してギアポジションを操作していました。
そこで問題となっていたのがシフトレバーとミッションを結ぶ1点の可動箇所。
シフトを動かすたびに応力を生じさせながらギア操作を行うわけですので支柱に生じるストレスも大きく、結果として樹脂ブッシュはあっという間にボロボロとなりアソビが生じてしまいシフトレバーは"くらくら"になってしまうという悪循環。 ギアに入っていてもニュートラル時のようにフラつくシフトレバーというわけです。
人によっては、その”くらくら”さえもZ32の普通と思っている方もいますが、そんな事はありません。


Z1 MOTORSPORTS │ シフトレバー ブロンズブッシュ Z32
純正ブッシュ/カラーから本商品へ交換するだけで、ほぼ永久的にくらくら病とはオサラバです。
材質は含油ブロンズ材を用いることにより、攻撃性と抵抗を少なく純正と同じように取り扱いができるブッシュです。 もちろん取り付けにあたり加工等の追加作業も必要ありませんので更に安心。
当たり前の事を嬉しく思うことができるのは、個体の古くなったZ32の大きな特徴でしょう。 喜んでいただけることは間違いありません。

目が醒めるような鮮やかさ。


家電屋さんに並んでいる最新テレビ機種でデモ映像に使われているかのような鮮やかな配色。 
オーナーさんが狙ってのことなのか、たまたまこうなったのかは解りませんが、すごい派手なコックピットに変身したことは間違えようがない事実です。
配色はレッドカーボン×オレンジ・フラットレザー×ブラック・ステッチの組み合わせ
ボディデザインはDフラット×ガングリップ×コブ加工の標準的なDAYTONA Racingスタイルです。

カラーカーボンは色飛びのリスクがありますので、紫外線のきつい時季だけでなく常にステアリングカバーで保護してあげることが大切です。

荷物が何も届かない・・・。


COVID-19は当初、中国国内の伝染病的な捉え方をされていましたが、あれよあれよという間にその症状は世界中へと広がり、本日現在で163カ国 述べ26万人へと感染が広がり約1万人が亡くなっています。
僕たちがいる福岡県でもつい先日新たな感染者が発表され5名となっています。 
それよりも驚くのはアメリカ合衆国カリフォルニア州で全面外出禁止令が発令され、約4000万人(九州全土の人口でも1200万人 東京都の人口で920万人 )が必要以外の外出をしないように義務つけされているのです。
お願いではなく法律ですので、当然ながら守らない場合には罰則があります。
同じようにイリノイ州、ニューヨーク州も同様の制限がかけられ、実に7000万人(日本の人口が1.2億人ですので約60%)の経済がストップしています。
当然ながら、私達の扱うパーツ類はカリフォルニアなくしては話にならないものも多く、またその前後より既に輸出規制がかかっていましたから、3月上旬に出荷された荷物が未だにアメリカ国内の空港でトランジット待ちという自体にもなっています。 中国からの荷物も同様に止まっていますので、中国製ではないにしても中国製の部品を使っているパーツなどはアッセンブリ化することが出来ませんので、事実上ストップしているのと同じことです。
なんとなく日本国内においては事態の収束を感じさせる動きがありますが、近年他国からの供給に頼ってきた(物もお金も)私達の生活は当然ながら他国あってのものですので、仮に受け入れ先の安全が整ったとしてもそう簡単に事態は収拾するはずもなく、少なくとも僕は海外からの出荷番号を随時チェックしながら見えない敵との戦いが開戦しています。

速いオープンカーが好き。


ファクトリー2ではZ34ロードスターへSTILLENスーパーチャージャーの取付作業が開始しました。
DAYTONAの90%近い顧客さんは九州外ですが、嬉しいことに熊本県から入庫してくれた1台です。
ほぼ毎月のペースでスーパーチャージャーを組み込んでいることもあり、私達のスタッフは手慣れた手付きで組み上げていきます。 組み立ては説明書どおりが100点ですが、アメリカでは許されてもDAYTONAでは許されない細部の修正・補修も行いながら取り付けていきますので、そこが私達の100点ポイントです。
セッティングに関しては7ATトランスミッションとの組み合わせということもあり、少しシビアにエンジン調整を行っていきたいのですが、それはまだ先の話。 
暖かな季節にかっ飛ぶ姿をイメージして製作を進めています。

シリンダー/バルブ交換


Z32 VG30エンジンオーバーホールの際に、結構気を使っているのはシリンダーヘッドです。
特に10万キロはおろか20万キロも走っているVG30エンジンのシリンダーバルブは、メンテナンスをマメにしている車でさえ既定値をすでに下回っているケースが多いです。


ノギス測定でさえ5.82mm(※ 本計測時にはマイクロメーターを用いています。)


下限値は5.965mm

シャフト痩せといっても許容値は新品から僅か0.015mmですのでシビアな世界です。
またシートからの吹き抜けも同様にチェック項目としています。交換の際にはDAYTONAでは日産純正部品を用いて交換を行い、ビックサイズへのアップデートはリクエストがない限り実施していません。
つまりは、この箇所に関しては純正部品がコストパフォーマンスが高いと判断しています。

ターボチャージャーを交換しよう。

Z32の最終リリースが2000年 
日本がチューニングカー全盛であった時代は遠の昔話となってしまい、いまやZ32のチューニングパーツを日本国内で探すことはもはや困難。
補修用を始め、主要となるチューニングパーツは輸入してくる時代になろうとは20年前には考えもしなかったであろう事が現実となっていて、当時的な考え=輸入商品=コアなファン的な動きではなくなりました。


補修用の話は次回に行うとして、Z32向けボールベアリングターボが立て続けに成約が決まっています。
ギャレット社製のGTX 2860と2867は、500馬力以上を狙うスポーツターボで、巨大なビレットインペラーとボールベアリング式を武器として注目を浴びています。
エキゾーストマニホールドは専用品を用意しなくとも対応できますが、エキゾーストハウジングが純正4穴→5穴となっているため、専用のアウトレットチューブを必要としています。
ただ残念ながらDAYTONAでは右ハンドル用のアウトレットチューブの制作を行っていませんので、ベースとなるのは北米仕様の”モノ”となっている製品が付属しています。
本来であれば治具製作からはじめキット化したほうが効率は良いでしょうが、そのそもZ32へターボチャージャーを装着するという時点で相当の技術者の作業が必要ですし、そのような方々でしたら溶接技術をお持ちでしょうから、あえて販売コストを上昇させることなく、委ねたほうが良いかなとの判断です。

ファクトリー1  エンジン完成。


去年の秋よりエンジンオーバーホール案件にてお預かりが続いていたZ32。 ようやくエンジンも完成し搭載まであと少しとなっています。


まさかのエアコンコンプレッサー不良でしたが、ピカピカの銀色に輝くリビルト品へ無事交換も終えました。 スケジュールはとても順調ですので、予定では来週早々には搭載開始。 週末までには自走できるまでに進めてゆく予定です。
約束通り、月内納車はまず間違えのないところでしょう。 春の訪れとともに愛車との時間を再び楽しむことは夢ではなく現実です。もう数日の辛抱です。

スーパーチャージャー チューニングは2020年も元気です。


DAYTONAがSTILLENスーパーチャージャーを扱い始めた時期は、Blogで見る限り2013年であったと記録されています。
それから7年 三桁に近い数の装着を行ってきましたが、ソフトウェアの進歩もあってか馬力は年々上がっていく傾向にあります。
もちろん馬力が上がることは良いのですが、反面 補機類がパワーに耐えきれずにブローしてはいけませんので、目安馬力としてはオートマチック車は400馬力近辺 マニュアル車はクラッチと相談の上で450馬力近い数字をマークさせています。
当然ながら車を守るためにパワーセーブさせているわけですから、その気になればもっと数字を上げてゆくことは出来ます。 しかしながら先に書いた理由によりエンジン回転リミットと点火マップをコントロールして抑えたチューニングを行っています。
その点、昨日の記事に登場した380RSは補機類も強化していますので”ある程度”は解き放ったチューニングを行っており、575馬力(実測500馬力)ものパワーを叩き出しています。
あなた次第でどうにでも。 そんな言葉がふさわしいチューニングは楽しいこと尽くめです。

久しぶりにBlog投稿。

FacebookやInstagramへの投稿がメインになって、当Blogは完全に放置気味。
時代の流れや情報の流れに乗っていたつもりだったけど、なんとなく僕自身が情報発信の主軸をBlogへ戻したいなと思うようになり、どの面下げて・・・ではないけど戻ってきました。
長い時間、文字書きをしていなかったので以前のようにノレるかはわからないけど、極力この時間を大切にしていきたいと思って投稿しています。

さてDAYTONAは相変わらず仕事も多く、毎日を忙しく過ごしています。
この最近は特にZ32のレストア系のお仕事を頂くことが多いのですが、そこは自分なりに少し思う事もあり受注制限を行っていこうと思っています。 
正直なところ僕が依頼を取りすぎて、ファクトリー1も2もZ32の仕事でパンパンになってしまっています。 
本来ならば1と2はZ32をはじめ分解整備部門とパーツ取り付けや軽整備の分業でと思っていましたから、設備も分けていました。
ですが今ではVG30オーバーホールに要する時間が長いため1も2つ同じレベルの装備を整えるようになりましたが、やっているコチラがパニックになってしまうほど混乱してしまい、結果として部品がアッチコッチに間違えて配達されたり、管理する僕自身でさえも依頼内容を2度も3度も確認しながら撮影して報告して・・・。 まあチョンボもそれなりにはあるのです。 その手直しに要する時間だって必要なのですから時間的ロスは命取りです。
収益は大切だけど、もっと大切にすべきは管理であったり質であったりとの考えを僕は持ちますので、そうなると管理体制の強化を徹底するために分業へ戻さざる得ない=受注には限りがあります。
そんなこんなで、業務の合間でBlogに要する時間を作り更新していきたいと思います。 


スタンスマガジン4月号にDAYTONA製作のスーパーチャージャー搭載の380RSが掲載されています。 
取材は先月初旬だったかな?まだ気温の低い時季に海岸沿いでの撮影だったのですが辛かった(笑) シャーシダイナモ実測で500馬力の380RS。
ユーザーさんへの納車が終わったら詳細を公開しますね!

それでは。