The Ichigoichi-hey!!!
デイトナ「やまもと」の一期一へぇ!!!
世代間ギャップのような。
常連さんのZ32はエンジン不調により、ロードサービスにて入庫です。
とにかく今年の暑さは尋常ではなく、年寄りっぽい言い草ですが「去年はここまで暑くなかった」という声が、何処からも聞こえてきそうです。
歴代フェアレディにおいて、その暑さに最弱であるのがZ32ツインターボです。
今回は幾つかの熱対策に加え、エアーレギュレーターの交換も行いました。
VG30エンジンにおいて、故障の代名詞と言える"AACバルブ”は確かにエアバランスを補う上で欠かせない存在ではありますが、何方かといえば主に冷感時でのバランサーです。
温感時におけるアイドリングコントロールは、主にエアレギュレーターが主導を握っており、ECMからの指示によりシャッターの開閉度合いを変化しています。
また、現代のVQエンジン等においては、そもそも”エアーバランサー”という概念がなく、全てスロットルの開閉角度にて調整を行っており、これは電子スロットルだから成せる技です。
歴史を振り返ってみると、スロットルの歴史はキャブレターから始まり、ECCS制御、その後にDBW(電子スロットル)へと、約20年のスパンで変化を行っており、時代の進化なのです。
センタリングは基本である。
■WHITELINE(ホワイトライン)│リアメンバーマウントブッシュ- NISSAN フェアレディZ Z32
リアサスペンションメンバー(サブフレーム)と車体を繋ぐのは、たった4箇所の大きなボルトです。
その繋目に位置するのがリアメンバー・マウントブッシュであり、純正ブッシュはグリス注入型です。
比較的大きなブッシュには振動を吸収しやすい注入型が採用されることが多いのですが、反面肉薄かつ度かなさる疲労や経年劣化により破断するケースも多く、現在も生き延びているZ32の多くはダメージを負っています。
デイトナではサスペンションメンバーASSY交換を行わず、純正品よりも高い耐久性と運動性能を与えるWHITELINE製ポリウレタンブッシュへと変更を行っています。
サスペンションメンバーは1000mm x 1500mmほどのサイズかつスチール製ですので、ファクトリー2のエンジニアはいつも大変そうにしていますが、
それはそれで手慣れていますので重たいメンバーを1人でクルクルと回しながらブッシュの圧入作業を行っています。
グリス注入型から中実へと変更となったブッシュ。
プロペラシャフトから伝えられる大きな力や、タイヤを正確に動かすサスペンションリンクの抑制に至るまで、リア周りの軸であると言っても過言ではありません。
また、トータルアライメントを決定つけるリア周りの総合的かつ重要な役割を持っていますので、しっかりとした乗り味へと変わることは間違いありません。
ブレないということ。
東海地方より、プライオリティサービスにて入庫いただいたZ32です。
メーンはリアメンバーブッシュの交換及び、サスペンションアーム(ブッシュ)、それとSTILLEN調整式スタビライザーの交換です。
僕は強化スタビライザーを装着した乗り味が好きで、ロールゲージを入れボディ剛性の向上に匹敵するほど、ロール剛性の向上はドライバーに安心感を与えてくれます。単に速く走るのが目的ならば考え方も変わってきますが、時にはハイスピードでスリリングかつ楽しくドライブするならば、ロールの少ないスポーツカーは安定性があり、車をコントロールする楽しさは他のどのようなパーツでも味わうことのできない、スタビライザーでしか実現することのできない大きなメリットがあります。フロント3way リア5wayの調整が可能ですので、自分好みのセットアップを探してゆくのも良いでしょう。
WHITELINEリアメンバーマウントブッシュの交換は、サスペンションメンバーを降ろし油圧プレスを用いての作業となりますので、相応のスペースと体力がエンジニアに求められます。
年に数台の作業を熟すとは言え、エンジニアは「もっといいやり方があるのではないか?」と、今回は事前に製作していた新しい治具を使い作業に挑みましたが、結果としては「余計大変になっただけで、従来の治具のほうが良かった」と苦笑いしていました。
車載してしまえば結果としては同じこと。
しかし、その過程において時間短縮のみならず確実性を追求する姿勢に、エンジニアの職人気質を見ることができました。
今現在のデイトナの業務において、90%以上の作業は2人のエンジニアが専任として行っています。
僕はオフィスワークが主たる仕事で現場に1日中居ることはなく、どうしても結果のみで判断してしまい「納期が過ぎてる!」「他の入庫車両が詰まってきてる」「ペースを上げて!」等 作業に対する結果は完璧であることは当然としながらも、急かす事ばかり求めていた自分の姿勢を反省することとなりました。
立場が異なれば、行う仕事も変わってくる。
これはこれで当たり前の事ですが、肝心なことはチームが同じ方向を向いているのか否か?
当然ながらに答えは「Yes!」 より良いパーツを世界中から集め、より良い技術でオーナーさんの車へセットアップを行う。
その方針は常に変わりません。
トラブルシューティング
エンジンが不調すぎて、積載車での入庫となったZ32 NA。
なんとかアイドリングはしてくれるものの、アクセルを踏んでもエンジンの反応が薄く、とてもではないけど運転できるレベルにありません。
OBDスキャンを行うと、DTCではMAFセンサー(エアフロセンサー)異常となり、確かに電圧がとても低いです。
お客様がネットオークションで落札した純正中古のMAFセンサーへ交換しても全く同じ。流石に怪しいので、MAFセンサー〜ECM間の導通を見ますが異常なし。
更にお客様がネットで購入したサードパーティMAFセンサーへ交換すると、先程までとは異なり調子を戻したように思いましたが、
アクセルを踏み込むと黒煙が凄く、それはそれで運転できるレベルにありません。
まさかと思い点検用のMAFセンサーへ交換すると、その”まさか”となりエンジンは好調に動き出しました。
近年、ネットオークションやECサイトが充実しており、ほしい時にほしい物を簡単に購入できる時代とはなりましたが、それが確かなモノとは限りません。
中古は仕方がないとしても、怖いのは新品サードパーティ品です。
今回のMAFセンサーを例に上げると、空気量に対する電圧が高く 結果として燃料噴射を多く行うようにECMへ司令を行っています。
当然ながらフローテストもロクにせず、形だけ同じとしたものが今も平然と販売されているわけです。
Z32 ファンカップリング
■GB FAN CLUTCH │ ビスカス・ファンカップリング Plus GK Techファン
寒い季節がようやく終わるとともに、これからは過ごしやすい季節が訪れ絶好のドライブ日和となることでしょう。
しかし、もう3−4ヶ月も過ぎると、今度は高い湿度と強い日差しが襲いかかり、スポーツカーには厳しい季節が毎年のようにやってきます。
特にZ32へ搭載されるVG30エンジンでは、冷却水を循環させるウォーターポンプの回転を利用し、ラジエーターを冷却させるカップリング方式です。
ビスカスオイルの粘土を利用し温度と共に回転数を変化させ、アイドリング時には空転させファンスピードを遅くし、走行時にはファンスピードを高速化させる昔ながらの冷却スタイルです。
ところが、オイルやスプリングは消耗していき、最終的にはベアリングの遊びが大きくなったり、等倍回転を余儀なくされてしまうこともある、いわば消耗品です。
1,ガタつき
2,抵抗が大きすぎる
3,抵抗がかるすぎる
4,走行時のファンが発する風切音が大きい
文字に起こせば簡単ではありますが、その度合は整備経験者ですら判断が難しいというのが現状で、これらの症状がない場合においても定期的な交換が予防整備として大切な愛車を守ってくれる唯一の方法とも言えます。
すぐに対応できるよう、夏本番前にデイトナでは在庫分をある程度確保しました。
デフマウントブッシュ交換
アクセルON-OFF時に発する打音点検から、デフマウントブッシュの損傷を発見しましたので、ブッシュ交換を行っています。
とはいえ、いつものZ33/34ではなく、今回はZ32です。
さすがに35年もの月日が流れていれば何処が故障しても変な話ではなく、かつブッシュという性質から考えてもごく当たり前のことなのかもしれません。
リフトアップを行い車載状態で目視確認していましたが、デフASSYサイドフランジ部よりオイル漏れが確認できましたので、この機会にサイドシールの交換も行います。
Z32に限った話ではありませんが、この1−2年は特に部品が出にくい(メーカー欠品が多い)状況にあり、納期などでご迷惑をおかけしているケースが多々あります。
日本国内で短納期調達が難しい場合、私達は北米日産から供給を受け比較的短納期で仕上げています。
そのあたりの部品調達や、交換作業の正確さはDAYTONAだからこそ成せる、大きな利点であると考えています。
与えられた燃料を完全に燃やす。
■Hitachi Automotive │ イグニッションコイル - nissan フェアレディZ Z32
この最近、エンジン廻りの修理/調整で入庫してくるZ32オーナーさんへ、ほぼお声がけをしているのがイグニッションコイルの交換。
目で見て摩耗のわかるプラグは交換しても、イグニッションコイルは見た目では何もわかりませんから、継続して使用し続けている方も多いのです。
もちろん、多少の能力は落ちるにせよ”仕事”をしてくれているうちは交換の必要もありませんが、寿命は10万キロと言われるコイルは”仕事量”が気が付かないうちに低下しています。
例えば、今週は特に気温が急激に下がり始めましたが、エンジンコンピュータは水温と連動してクランキング時に燃料増加を指示します。
どことなく完全燃焼していないかのような初爆 2-30秒してから、ようやくリズミカルにファーストアイドルが上昇してゆくZ32が非常に多いです。
俗に言う不完全燃焼にあたります。
大前提にスパークプラグの好状態は必須ですが、Z32へ搭載されているVG30エンジンはメンテナンス性の悪さにも非常に定評があり、正直な話”診る”位なら”交換”したほうが、後々のためであり、作業の手間は同じです。
と、同じようにコイルを外さないことにはスパークプラグへもアクセスできませんので、古いコイルへ戻そうが、新しいコイルへ交換しようが同じ手間ですから、それだけでも交換する価値はあります。
やはり真新しいイグニッションコイルには確かなパワーを感じさせてくれます。
燃料増加時でもモタツキのないスムースなエンジンの回転であったり、エンジンを回して走り出しても妙な谷間は皆無です。 なによりも完全燃焼こそが内燃機エンジンの宿命でもありベストな状態です。
そのような事情もあり、DAYTONAでは古いイグニッションコイルは、いいタイミングでの交換を推奨しています。
夏の疲れが残っていませんか?
■GB FAN CLUTCH │ ビスカス・ファンカップリング- nissan フェアレディZ Z32
Z33以降に採用されているラジエター冷却用のファン駆動はモーター式ですが、Z32ではベルト駆動のファンカップリング方式です。
感カップリングの仕組みは面白く、カップリング内部にビスカスオイルを充填しており、オイル粘度により回転速度が変化します。
アイドリング時(低音)にはファンの騒音を抑えるためにも低速 エンジンが回りだすと高速へと変化します。
意外と盲点的にノーメンテナンス車が多いですが、ファップリングが故障すると手でファンを回そうにも固着してしまい、また主軸にガタがでるとバランスが悪くなりウォーターポンプまで破壊する、扱いを間違えると恐ろしい存在です。
DAYTONAではファンカップリング及びクーリングファンをメインに製造を行うGB社のカップリングを以前より使用していました。
純正より優れた性能で・・・という訳ではありませんが、ターボ/ノンターボの両グレードで使用できるよう調整を行い、また純正品よりも30%ほど価格を抑えて提供することができます。
純正品を購入したと思えば、ほぼほぼ同額でGK Techのハイパフォーマンスファンまで導入することができますので、この夏のDAYTONAではベストセラーアイテムでした。
すっかりと肌寒くなったこの時期にクーリングアイテムをご紹介するのはナンセンスかもしれませんが、春冬の間にコンディションを整え、恐らく灼熱になるであろう来夏へ備えるのも良いかもしれません。
純正品が悪いわけではなく、純正品より優れているサービスアイテム。
車検とリフレッシュを兼ねて、Z32が神奈川県より入庫してきました。
一見、そう悪くないように見えるエンジンルームですが、オイルが僅かに飛び散っている痕跡があるため下回りも確認します。
アンダーカバーを外してみるとご覧の様子。
Z32では、残念ながら見慣れた光景です。
位置的にフロント側カムシールかと思い、タイミングベルトカバーを外すと、このようにオイル漏れの痕跡があります。
最近特に多いわけではないのですが、年式的にタイミングベルトの交換を1度2度は行っている車両が多いのですが、VTCパッキン/カムシャフトシール等には手を付けずに、純粋にタイミングベルト交換のみで作業を完結している場合には、追々このようになるケースが多いです。
また、アイドラーを固定するスタッドボルトにしても、再利用しているケースが多く、経年ストレスにより根本から折れタイミングベルトが脱落し、最悪のケースではエンジンブローも考えられます。
以前なら、タイミングベルト交換=タイミングベルト+アイドラー+テンショナー+ウォーターポンプで完結していた作業でも、ここまで車が古くなれば”もう1ランク上”の整備を行うのは当然ですが、DAYTONAでは更に”もう1技” つまりは部品のそのものアップデートを行い、より確実で より安心できる整備進行を心がけています。
今回の使用部品
DRM(DAYTONA REST&MOD)│VG30 タイミングベルト オーバーホールキット
ARP │ タイミングプーリー スタッドKIT
DRM(DAYTONA REST&MOD) │ アルミニウム バイパスパイプ
GKTech │ ハイパフォーマンスファン
Hitachi Automotive │ イグニッションコイル
一見、そう悪くないように見えるエンジンルームですが、オイルが僅かに飛び散っている痕跡があるため下回りも確認します。
アンダーカバーを外してみるとご覧の様子。
Z32では、残念ながら見慣れた光景です。
位置的にフロント側カムシールかと思い、タイミングベルトカバーを外すと、このようにオイル漏れの痕跡があります。
最近特に多いわけではないのですが、年式的にタイミングベルトの交換を1度2度は行っている車両が多いのですが、VTCパッキン/カムシャフトシール等には手を付けずに、純粋にタイミングベルト交換のみで作業を完結している場合には、追々このようになるケースが多いです。
また、アイドラーを固定するスタッドボルトにしても、再利用しているケースが多く、経年ストレスにより根本から折れタイミングベルトが脱落し、最悪のケースではエンジンブローも考えられます。
以前なら、タイミングベルト交換=タイミングベルト+アイドラー+テンショナー+ウォーターポンプで完結していた作業でも、ここまで車が古くなれば”もう1ランク上”の整備を行うのは当然ですが、DAYTONAでは更に”もう1技” つまりは部品のそのものアップデートを行い、より確実で より安心できる整備進行を心がけています。
今回の使用部品
DRM(DAYTONA REST&MOD)│VG30 タイミングベルト オーバーホールキット
ARP │ タイミングプーリー スタッドKIT
DRM(DAYTONA REST&MOD) │ アルミニウム バイパスパイプ
GKTech │ ハイパフォーマンスファン
Hitachi Automotive │ イグニッションコイル
気をつける だけでは防げない。 夏のトラブル 完結。
組み込んだエンジンを車載しました。
とは言え、この時代のエンジンには非常に沢山のバキュームホースやカプラーを接続してゆく必要があり、それら1本1本をつなぎ合わせていくことは容易では有りません。
また、全て接続したからと言って100%の能力で始動しないのもVG30の嫌な特徴です。
すべて接続が終えエンジンを始動しましたが、どこか不調。
検査の結果、インジェクターが2本ほど噴射量が多いと判明。 きっとオーバーヒートの影響がココにも出たのでしょう。
今後のことも考え、6本全てを新品へと交換することにしました。
オーバーヒートでエンジンが停止し、半分もう駄目かと諦めていたZ32は息を吹き返しました。
完璧な整備とセッティング。新車のように・・・とまでは言いませんが、正確なクリアランスとトルクで作り上げた手組みのエンジンは、現在で言うなら匠のエンジンです。
さあ、何処へドライブへ行こうか? とオーナー氏が声をかける様子が目に浮かびます。
気をつける だけでは防げない。 夏のトラブル3。
各部修正、洗浄が終えたパーツ群は、新品ガスケットやシール類と組み合わせアッセンブルしてゆきます。
NVTCアクチュエータは、熱がこもりやすいバックル側に位置していますので、ほぼ全車がシールが溶けオイルリークが生じていますが、
DAYTONAにはVTCリペアキットがありますので、部分的に純正ではどうしても弱い箇所をアップグレードしながらエンジンを組み立てていきます。
特にエンジン冷却水が滞留するバイパスホースは腐食が生じやすい箇所ですので、同じくアップグレードは必須としています。
NA/TURBOやパワーを問わず、スポット的には十分でも今後の経年までをも考えると純正品では対応しきれない部品というのは少なからず存在します。
同じようにエンジンマウントは、エンジンを降ろした際には必ず交換をしています。
ほとんどのケースで、純正マウントは中心部から水平に切れており、マウントの上にマウントが載っているだけというケースを見てきました。
DAYTONAでは、純正エンジンマウント形状のリプレイス品の販売を開始しています。
Z32がデビューした1989年には無かったアイデアや、製造コストの観点から採用したくても出来なかったであろうと想像の出来る箇所を強くしてゆく。
それがDAYTONAの考えるレストモッドです。
さあ、エンジンを載せる最終段階までやってきました。
エンジン室で組み立てたVG30は、補機類の取り付けを行い最終確認を行います。
すべての補機類を装着し、車載工程へと移動します。
気をつける だけでは防げない。 夏のトラブル2。
徹底して分解を行い、その後洗浄。
とても地味で気の遠くなる作業ですが、エンジンオーバーホールの入り口となる工程で、合わせて計測等も実施し再使用できる/出来ないの判定も同時に行ってゆきます。
今回オーバーヒートにより大きなダメージを負ったシリンダーヘッド。
歪代は基準値を僅かに超えていましたので、理想は新品ヘッドへの交換です。
ですが、両バンクで40万円を超える部品代は、オーナー氏が捻出できる予算から逆算すると交換は一時断念しました。
幸い、DAYTONA Factory2では面研を自社で行うことが出来る設備が整っています。
ですので、使用できる範囲内で歪が取れるまで研磨を行い水平を出すことにしました。
研磨後
100%とまでは言えませんが、限界まで削りを行い、あとはヘッドガスケットで調整を行います。
シリンダーブロックはオイルストーンで面取りを行いシリンダーヘッドとの密着度を上げます。
ピストン及びコンロッドは消耗品のみ交換を行い、全て再使用です。
オーバーヒートでダメージを追った追わないに関わらず、エンジンオーバーホールの理想で言えば全て新品交換。
ですが、20年前は40万円ほどで購入できた日産工機VG30ベアエンジンは現在入手できず、また各種部品の値段も当時とは比較にならないほど上がっています。
DAYTONAでは、オーバーホールの際に主要部品に対し3段階のランクで識別を行うようにしています。
新品交換 /再利用/機械工程
の3パートで分別を行っています。
もちろん、すべての検査が自社で行うことの出来る機材の充実さや、これまでに組み上げた実績から行うことが出来るのであり、これらを大きな強みとしています。
気をつける だけでは防げない。 夏のトラブル。
いつもご依頼してくださるGCZ32オーナーさんより、オーバーヒートで走行できない旨の連絡をいただきました。
積載車で入庫いただいたときには、エンジン始動も大変なレベルで、ようやく始動したかと思えば数発は爆発していない様子。
また、ご覧のように白煙も上がっている状況ですので、これは大きな問題を抱えていることは瞬時に判断できました。
コンプレッションテストでは3気筒ほどが基準値を下回っていましたから、オーバーヒートによる歪が生じていますので、早速エンジンを降ろし確認作業を行いました。
平成初期から今まで走り続け、これまでにもエンジンを分解したことはありません。
30年近くも軽メンテナンスのみで動き続けているVG30には改めて驚かされると同時に、やはり時間を感じるスラッジや至る所に付着している汚れ。
一旦、エンジンの構成部品をすべて分解/洗浄を行い、今回のオーバーヒートで生じたダメージがどの程度であるかを確認してゆきます。
また、樹脂サイドタンクであるラジエターは、熱と圧力に耐えきれずクラックと破損が発生していました。
何もかもを破壊していくオーバーヒートは、エンジンにとってもオーナー氏にとっても深刻なダメージを与えるのです。
さり気なくアップデートを楽しみたい。
■藤壺技研工業 レガリスR
随分と腐食が進行した純正マフラーの代替えとして、藤壺技研工業のレガリスRの装着を行いました。
時代的に、Z32向けのエキゾーストは大口径2本出しテールが多い中、比較的純正に近い94mm x 4本のテールパイプを採用したモデルになります。
メインパイプは60.5mmと、3.0L NA向けにしては程よい口径で、軽く重低音は響くものの音量も程々に抑えられており、全体的にバランスの取れた1本となっています。
また、材質は耐腐食に強いステンレススチールということも有り、今後長年使用したとしても劣化が生じにくく、非常に安定した製品となっています。
指先に宿る。
■DRM / Sports Steering Wheel for 300ZX
4スポークが特徴的なエアバック付きZ32ステアリングは、オーナー氏からの希望によりフラットボトムへ形状変化した後に、プレミアムレザー+センターアクセントを施した特別な1本を製作しました。
オーナー氏はステアリングの太さにもコダワリを持ち、私達は提供くださったサンプル画像を元に、太くなりすぎないように最新の注意を払いました。
先日のBlogでも触れましたが、人間は指先がとても繊細な故に感覚を覚えやすい箇所と言われています。そして車を運転する際に常に触れているのはステアリングです。
車を乗り換えたとしても、ステアリングを外して売却に出されるオーナーさんもいらっしゃる程ですので、ある意味では車以上にステアリングを大切にしている事
僕は理解できます。
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