明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


午前中、木場の喫茶店で堀間編集長と会い、『中央公論Adagio』の色校チェック。今回色々な部分で無理をしているのでどうかと思ったが、印刷でかえって色が落ちつき、一部分を除き、うまくいっていた。その次の号の人選に難航していたようだが、予定通りの作家に決まる。帰宅後、その人物をネットで検索していて改めて思ったが、私は未だ駒場の日本近代文学館に行ったことがない。
以前からT屋のHさんから「井上陽水の傘がないみたいな奴」とわれてすぐ判った、グランド・ファンク・レイルロードの『ハートブレイカー』が聴きたいといわれていたので、昼食を食べに行くついでにアナログレコードを持って行く。Hさん、近々検査があるのか酒を控えているらしく、飲んでないと目も合わせようとしないシャイな男だが、40年ぶりに聴いたといって嬉しそうであった。T屋でサンマの味噌煮定食を食べながら聞くグランド・ファンク。ロートレアモンが先にいってなければ“手術台の上の、ミシンと蝙蝠傘の出会い”、くらいのことをいいたいところである。 夕方K本に行くと、同じマンションのYさんが昨日は申し訳ない、というので、私はなんのことか判らなかったが、まさか憶えていないとは思わなかったので、シャレでホントですよ。といっておいたが、Yさん、昨日酔って変な時間に電話してしまって、というが、そんなことはまったくなく、むしろ8時頃、マンションのポストの上に私のメガネが置いてあるのを見つけ、電話をくれて、わざわざ届けてくれたのである。「そうだっけ?」それにしても、2、3日見ないと思っていたが、私もなんでそんなところにメガネを置いたのであろうか。 私こそ、そうだっけ?といいたかった。 結局、本日も常連三人とT屋に流れ、再びグランドファンクを聴くことになった。Hさんあいかわらず酒を飲まないので、カウンターの中でニコリともしない。おかげでポストの上にメガネを忘れることはないだろうが、ゴルゴ13と酒を飲んでも美味しくない。いい加減にして欲しいものである。

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