明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



二枚目の教則DVDが届く。今度は日本人が解説しているので安心である。中学生の頃、友人にギターのコードなど教わる場合、向かい合わせで教わる都合上、左ききから習った方が判りやすかったが、こういったDVDも、手元を逆さまに映してくれれば、自分の手元を見下ろすようで判りやすいのではないだろうか。なにしろ私は、道端の地図を見る場合、人が見ていなかったら道なりに頭を傾けてしまうタイプである。画面に対して半身になり、横目で見ながらやってみたが、妙にやる気がそがれる。今回のDVDは、日本語ではあるが、私のレベルには荷が重過ぎた。初心者用で、調弦やピックの持ち方から教えられてもなあ、と生意気なことを考えたのがいけなかった。次のDVDを探すことにする。
グレコのストラトキャスターのネックが順反り気味なので調整したいのだが、ネックを外さないと調整できない古いタイプなので面倒である。グレコのギターは70年代の終わりから80年過ぎあたりが、完成度が高いといわれているようだが、私は年齢上、コピー度もイマイチな70年中頃までのグレコに関心が向いてしまう。発展途上の感じが現在では求むべくもないからである。近頃は、楽器店を覗いても、下手をしたら1万円以下で売っていたりする。一見完成度も高く、実際音も満更ではないようだが、その値段でそう見えてしまうところが鼻持ちならない。私には発展途上の雰囲気が懐かしくもいとおしいのである。もっとも今だからそう思うのであって、あんなものが小学生でも買えると思うと良い時代といえるのだろう。中学時代の私には、グレコなど手が届かなくて、田舎の親戚の納屋に打ち捨られていた旧いグヤトーンをもらってきて修理し、ペンキで塗りなおして使っていたのである。子供用のようなサイズで、ボディがやたらと薄く、ヘッドが下がってしまうので、ストラップに鉛の重りを付けていた。そこに、先日書いたグレコEG480を友人が借りてきて、私は自分のギターのような顔をして写真を撮ってもらっていた、というわけである。私には触ったこともないギブソンそのもののように感じたものである。一方、おかげで御主人にガッカリされてしまったグヤトーンは、押入れ行きになり、いつのまにか捨てられてしまった。話しの流れ上当然だが、私が現在もっとも欲しいのがこのグヤトーンである。しかし私はそれを我慢し、そんなことよりいい加減、もう少し弾けるようになるべきだ、と教則DVDを探すのであった。

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