明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



朝から構想を練ったり、海女の集うカットの上空にトンビを飛ばせたり、少々の手直しなどグズグズしているうちに夕方になってしまい、今日から始める予定のことに着手できず。こうなったら朝までだ、と思っている丁度その時、誰かが来た。出てみるといつも採りたての野菜を持ってきてくれるSさんである。何かと思ったらK本に今拓哉さんが来てるので迎えに来たという。Sさんも『レ・ミゼラブル』を観て感激した口である。以前、奥さんの岩崎宏美さんと同席したとき、私が「Sさんって凄い福耳だよね」。といったら宏美さんが「どれどれ」と両耳を摘まんで以来、さらに元気が増した、ともっぱらの78歳である。昔は大工をしていて、現在は現役の頃から30年続けている近所の小学校の動植物をボランティアで世話をしている。こんな人にわざわざ店を抜け出し迎えに来られては行かないわけにいかない。先日フランス国王をやっていた今さんと再会。『おかえり、はやぶさ』を撮り終えたばかり、という松竹の本木克英監督もスタッフと来ていた。 せっかくKさんが留守でのびのびしているのに、私も嫌いではない。タガがはずれ、その後T千穂からT屋へ。T屋ではふたたび本木監督一行と再会。今日はたまの休みと思い込むことにした。明日は誰がチャイムを鳴らそうと出ない。 そもそもこの辺りの人は私のような渡世を理解していない堅気の人ばかりだから、仕事ばかりしてないでたまには、などというのだが。いや人のせいにしてはいけない。誘惑に弱い私がいけないのである。

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