明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



明日忘年会予定の専門学校時代の金工科の先輩に、河童の頭を送りつける。型を取ってもらい、それを元に複数の表情を作る。Mさんは岩槻で鋳物の原型を作っているので型取りは専門である。私でもできないことはないが、新聞読めばクシャクシャになるし、プラモデル作れば接着剤がはみ出るし、こういったことはプロに頼んほうが良い。正月に河童の表情違いの頭部を作るつもりでいる。今まで作ってきた場面は、この河童の表情のため、というくらいにしないとならない。当初より姫神と河童は人毛を植えようと決めていたが、いくら細い毛だとしても、なにしろ河童の頭部は小さい。縮尺的に針金並みの剛毛になってしまう。雨に濡れ顔にべったり張り付いて、という表現は無理である。人毛ならではのリアルさは捨てがたいが、河童は別素材に換えよう。仇討ちに燃える恨めし気な表情を優先したい。
夜12時。酒を控えめにしているKさん。昨年の本日、お母さんの命日に酔っ払っておでこをへの字に23針縫っている。同じ月に鎖骨も折ってるし。酔っ払って何回救急車に乗れば気が済むのか。私は念のため、ビリビリになったお母さんの写真を修整してあげた時の、目の部分を携帯の待ち受けにしてある。スズメよけのタカの目のマーク状で、いざとなったらイエローカードのように目の前に突き出すつもりである。本日は怪我をしたそもそもの原因といえるR子さんとの忘年会である。なにもかも、たまたまR子さんにハグされただけで、舞い上がってしまったのが始まりである。これほどチョロイ人は見たことがない。こんなことを繰り返してきた63歳である。しかし幸いなことに、R子さんとともに現れたのは、長身のKちゃんであった。Kさんに遠慮なく剛速球を投げる天敵である。南砂町のスナックでカラオケ。土地柄なのかどうか、私と違って苦労が顔に出るタイプの人が多いようで、あの爺さんとKさん以外はみんな年下だろう、と思いながら飲んでいた。波乱もなく無事に終わる。

去の雑記
HOM



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