明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



引っ越し荷物の中に、日本煙草産業の駅貼りポスターなど、昔様々使用されたポスターが随分出て来た。二十代の中頃は架空の黒人を作っていたので、肖像権も関係なく使いやすかったのであろう。私自身はまだ写真を始めていない。紆余曲折の後、実在した作家をずっと作って来た。こうなると、その作家の読者でなければ面白くないのは当然であろう。さらに例えば室生犀星のファンであっても犀星を詩人と考える人なら老作家と金魚の話である『蜜のあはれ』に興味がない人もいるだろう。益々入り口が狭まり、三島由紀夫にいたっては、とっくに死んでいる、三島本人にウケることしか考えていない。 当ブログでも、人が私のような事をやらないのは、必要がないからだ、ということに気が付かないようにするのが続けるコツである、といささか自虐的に言っていたが、気が付かないように、なんて器用なマネ誰が出来るか!という話しである。 ネットでミュージシャンのライ・クーダーの言葉を読んだ。出だしは私と一緒だが、結論が私とは言うことが違う。”「ふとした瞬間に誰がこんなもの必要とするんだ?」って感じることがある。そんな時は思いとどまって実感する。「僕が必要とするんだ!」“これはなんとか私が言ったことにしてもらえないだろうか?いや私だって思うことは全く同じである。しかし「僕が必要とするんだ!」とライ・クーダーがいうならともかく、私がいっても失笑を買うだけであろう。だがしかし、私がどれだけ必要としているか、それを知ったら人は皆、後ずさるに違いない。

 

11月5日(火)~16日(土)ふげん社コレクション展。江戸川乱歩の押し絵と旅する男を展示。

 

https://fugensha.jp/events/collection_20191105/

【タウン誌深川】〝明日出来ること今日はせず〟連載第17回『引っ越し』
『石塚公昭 幻想写真展き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界




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