明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



最近マイクロフォーサーズのカメラを使っていたが、調子が今ひとつで、新たに欲しいのだが、『貝の穴に河童の居る事』を制作する前に、ベトベトと生臭い、と著者の泉鏡花が評する河童の三郎を撮影するために、何本か、妖怪を撮るのに相応しいと思われる、必要以上にウェットに写ったり、また陰気だったり、普通に使用するには躊躇するようなレンズを集めた。しかし実際は30センチほどの河童を実景に合成し、最大で一メートル位に見えるよう合成したのだが、そうなると、レンズの味というのが、それが邪魔になり、ほとんど使わずじまいであった。 その数年後、写真から陰影を排除することになり、さらに画の均質が必要となりレンズの味はよけい邪魔である。ところが、寒山拾得では、陰影あるカットも差し挟みたい気がしている。となると、河童用のレンズはどうだろう。寒山と拾得が実は文殊、普賢菩薩だとしても、とりあえずの見た目は妖怪じみている。あの手のレンズを使うとするならば、フルサイズのカメラが良いだろう。



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