河童最後の1ポーズを制作。河童の三郎は貝の穴に隠れているところをステッキで腕を折られた。そこで漁師が神社の石段下に置きっぱなしにしたイシナギを、連中の滞在する部屋に、上から放り込んで欲しいと姫神様にお願いする。しかし人手不足。ミミズクの発案で、連中を石段下におびき寄せることにする。笛吹きの芸人とその妻の踊りの師匠。師匠仲間の娘の三人は、河童の妖術でおびき出され、しゃもじやすりこぎを持ったまま街を踊りながら石段下まで来てしまう。 タクシーをひろい慌てて旅館に帰る。三人は鎮守の杜の神様を鎮めるために奉納の踊りを披露する。そしてここからが急転直下、それを見た三郎は機嫌をなおし飛び去っていく。ここがかなりの急展開なのである。あれだけ悔し涙にくれながら、随分簡単に機嫌がなおる奴である。 そういえば近所に、ファンの女性が性転換をして今は男だという冗談を真に受けた人物がいた。一週間死んだフナみたいな顔をしていたが、冗談に決まっているだろ、といってあげてからの変化は三郎より早かった。 そんなわけで、笑顔の三郎の頭部を用意していたのだが、ここでそうとう派手に喜んでもらわないと、飛び去っていくラストシーンにうまく繋がっていかない。作り始めたのは良いが、左腕が折れているのにうっかり両手でバンザイさせてしまい、一時間程気づかず。このポーズだと右手をブラリとさせたい。後で画像で反転させれば良い、と考えなくもなかったが、見ている人に違和感がなくとも、作った私だけ違和感を抱えたまま、ということになりかねない。しかたなく作り変える。
河童に驚いた漁師が神社の石段下に置いて帰ったイシナギと麦わら帽。持って帰るにも河童の術で持ち上がらないのだ。
過去の雑記
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