夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』

2021年06月21日 10時30分21秒 | Weblog

ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち

ある一定の世代ならニュースや新聞で目にしたことがあると思われるスキージャンプの原田雅彦と西方仁也のライバル争いと、西方の葛藤。

リレハンメル五輪では、原田、西方、岡部、葛西が団体のメンバーとして選出され、最後の原田が失速し銀メダルとなった。
ただ、原田は単純に失速した失敗ジャンプではなかったのも今となっては知られるとこである。

この映画は裏方であるテストジャンパーとして長野五輪スキージャンプ団体優勝を支えた者たちの物語である。

1998年。自国開催となる長野五輪。スキージャンプ陣悲願の金メダル獲得の大目標を掲げ、代表選出基準となる大事な試合が続く中、西方は腰の故障により大けがをしてしまう。

ライバルの原田は好調だったが、西方は代表メンバーの8人から外れてしまう。自分の方が勝てる、そう思う西方をコーチはテストジャンパーとなることを勧める。裏方に甘んじる屈辱を味わいながらも、それぞれの思いを抱えて集まったほかのテストジャンパーのメンバーたちと合宿していた。

五輪本番1本目のジャンプ失敗に日本は逆転を狙うが、猛吹雪のため競技は中断。審判員たちは「テストジャンパー25人が全員無事に飛べたら競技を再開する」という決断を下す。誰かが失敗したら、日本はメダルさえ逃す。そのプレッシャーの中、テストジャンパーたちは飛んでいく

西方仁也を演じるのは出演作品が多く待機している今が人気の田中圭。その妻・幸枝は、これまでにも田中圭と夫婦役共演経験のある土屋太鳳。

原田雅彦を『カメラを止めるな!』の濱津隆之が演じる。この原田は、本当の原田選手にそっくり。笑ってしまうくらいそっくりなのだ!

他に山田裕貴、眞栄田郷敦、小坂菜緒(日向坂46)、古田新太など。

監督は『荒川アンダーザブリッジ』『虹色デイズ』の飯塚健。

スポーツ経験者とそうでない人との興味の度合いは違うかも。集まったテストジャンパーにとっても、このテストジャンプの機会は一生に一度となる可能性があり、強い思いを持ってそこにいるということだ。

 主題歌はMISIAの「想いはらはらと」で、選手たちの心に優しく寄り添うイメージとなっている。

 


『いのちの停車場』

2021年06月14日 09時50分15秒 | Weblog

いのちの停車場

長らく大学病院の救急救命で働いていた白石咲和子(吉永小百合)は、あることがきっかけで責任をとり、地元で在宅医療が主体の〝まほろば診療所〟へやってきた。

大学病院と在宅診療の違いに戸惑いを隠せない咲和子だったが、院長の仙川徹(西田敏行)、訪問看護師・星野麻世(広瀬すず)の支えもあり患者と寄り添う診療を学んでいく。

そんなとき、父(田中泯)が倒れてしまう。

全体的にしんどい内容。同じ大学病院を辞めて佐和子を慕ってやってくる野呂聖二(松坂桃李)のとぼけた存在がなければ、重い場面ばかりが続く。

さらに、最後にもっと重いテーマがのしかかり、呆然となってしまう。

治さない医療とがっちり向き合った映画。

重い病でありながら自分らしくありたいと、芸者を続ける患者に小池栄子、昔咲和子の家の近所に住んでいて全身にガンが転移してしまった女性棋士に石田ゆり子が扮しているほか、南野陽子、柳葉敏郎、泉谷しげる、みなみらんぼうなどが出演している。

同学年の吉永小百合と田中泯が親子役。吉永小百合は背筋を伸ばし矍鑠とした姿で、田中泯の方は腰が曲がり歩くのもおぼつかない感じで年齢差を表現している。監督は『八日目の蝉』の成島出。

現役医師でもある作家・南杏子の同名小説の映画化。自分の死に際をどうしたいか、家族と考えておきたい。

精神が落ち込んでいないときに鑑賞してみては?

 


『るろうに剣心 最終章 The Beginning』

2021年06月05日 09時58分40秒 | Weblog

るろうに剣心 最終章 The Beginning

初日の舞台挨拶ライブビューイング会にて鑑賞。
佐藤健、有村架純、江口洋介、北村一輝、村上虹郎、大友啓史監督が登壇した。

剣心を演じる佐藤健は、〝The Beginning〟のもととなる原作の追憶編なくして映画『るろうに剣心』はないという覚悟でやってきた。〝The Final〟と同時に撮影は進められたが、別の作品かのように取り組めた。剣心の愛した妻・巴を演じた有村架純は、監督や衣装さんなどと話しあいを重ね、「巴」という役を紡いできた。佐藤健さんがいて積み重ねられた。と語っていた。

江口洋介は〝Beginning〟を観ると〝Final〟に戻って観たくなるという話もありますし、また戻ってみていただけたら、と。斎藤一が、幕末はどんな立場だったかをみると初期の作品にも戻ってみたくなると感じた。同じく新選組の沖田総司を演じる村上虹郎は、これまでとは違う沖田総司を見てほしいと語った。
幕府直属の隠密組織のリーダー・辰巳を演じる北村一輝は濃いキャラクターだが、佐藤健によると繊細な演技で、あの場面で茶碗をこの向きするのか!というのがある。とのことだった。
その、〝あの場面〟での繊細な心遣いを気にしながら観てほしい。

るろうに剣心の最終章にて始まりの作品。有村架純は儚さを演じさせたら唯一無二だと思ってしまう(しかし、芯は強い)。最終章からの参加で、物語を一作目に繋げる役目は果たしている。

かつて[人斬り抜刀斎]と言われて恐れられた男・緋村剣心が、新時代を迎え、2度と人を殺さぬと違う。いまは斬れない[逆抜刀]に持ち替え、志々雄などの数々の敵との闘いを乗り越え、仲間たちと穏やかな日々を送る剣心の、その始まりの物語。

舞台挨拶でキャストのみなさんが言っていたとおり、Finalをもう一度見直したくなる。もっと言えば、一作目に遡って観たいと思うかもしれない。

この作品は、これで完結ではなく完成ですとおっしゃっていた佐藤健さん、10年に及ぶ撮影...お疲れ様でした。