1969年、沢田は新聞社で週刊誌編集記者として働いていた。安田講堂で学生がたちこもった事件で機動隊は学生たちを排除。それを機に闘争は下火になる一方で、学生運動は全国に拡大していた。彼は、学生運動の活動家たちを追いかけていた。あるとき、沢田は“梅山”と名乗る男に接触する。梅山が率いるのは“赤邦軍”。それは本物の活動グループなのか、偽物なのか、沢田は疑いを持ちながらも彼に興味を持ってしまう。そして、そんなとき自衛隊の駐屯地で隊員が殺害されるニュースが沢田に届く。
激動の時代に、翻弄された者たち。沢田が無くしたものは大きかった。マスコミとネタ元の関係が微妙だったり、情報が操作されようとしたり、真実を伝えることは難しい。情報は作られるものであることが、虚しい。
当時主流だったカメラなどの小物類が“時代”を思わせる。原作は、映画評論、翻訳、エッセイなどで活躍する川本三郎のジャーナリスト時代のノンフィクション。川本三郎氏の映画評論はときに悲しみをたたえていたり、優しさが滲み出ていたりする。それは彼自身が、重い経験をしているからこその視点であり、言葉づかいが配慮されているのだろう。
学生運動の時代から見て、今の時代はどう見えるのか…。
監督は、『リンダ リンダ リンダ』の山下敦弘。若き記者、沢田雅巳には妻夫木聡。赤邦軍のリーダーには松山ケンイチ。東大全共闘議長には長塚圭史、京大全共闘議長には山内圭哉。人気俳優や個性派俳優の共演が、作品の幅を広げていると言えよう。
激動の時代に、翻弄された者たち。沢田が無くしたものは大きかった。マスコミとネタ元の関係が微妙だったり、情報が操作されようとしたり、真実を伝えることは難しい。情報は作られるものであることが、虚しい。
当時主流だったカメラなどの小物類が“時代”を思わせる。原作は、映画評論、翻訳、エッセイなどで活躍する川本三郎のジャーナリスト時代のノンフィクション。川本三郎氏の映画評論はときに悲しみをたたえていたり、優しさが滲み出ていたりする。それは彼自身が、重い経験をしているからこその視点であり、言葉づかいが配慮されているのだろう。
学生運動の時代から見て、今の時代はどう見えるのか…。
監督は、『リンダ リンダ リンダ』の山下敦弘。若き記者、沢田雅巳には妻夫木聡。赤邦軍のリーダーには松山ケンイチ。東大全共闘議長には長塚圭史、京大全共闘議長には山内圭哉。人気俳優や個性派俳優の共演が、作品の幅を広げていると言えよう。