夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『総理の夫』

2021年09月28日 11時05分45秒 | Weblog

総理の夫

少数野党・直進党の党首を務めている妻の凛子(中谷美紀)から、ある朝「もし私が総理大臣になったら何か不都合がある?」

と聞かれ、その質問の意図がわからず曖昧に返事をしたまま出張に出てしまった鳥類学者の相馬日和(田中圭)。

携帯の電波が届かない場所で10日間を過ごしているうちに、世間は急変していた。空港でマスコミにつかまり質問責めに。なん

と、凛子が日本史上初の女性総理大臣に選出されていたのだ。

公邸への引っ越しや凛子ファンへの対応。日和は何とか凛子の力になろうと奮闘するが、予想だにしないことが起こり、巻き込

まれていく。

 

ベストセラー作家、原田マハの「総理の夫 First Gentleman」の映像化。

原作を読みながら、映画化されるだろうと思っていた本のうちの一つ。キャストがすべてではないが、総理大臣を誰が演じるかで

映画館で観るかどうか決めようと思っていたが、中谷美紀が演じるということで映画館で鑑賞した。

中谷美紀は姿勢も良く、まさに凛とした立ち居振る舞いと美しさで魅力的な総理大臣を演じている。田中圭もマイペースな夫

ぶりを見せているのだが、このところ映画に出過ぎな感じで…。

中身の濃い原作を約2時間に収めるとどうしてもダイジェスト版のようにもなってしまうのは想定内とする。

経済会に力を持つ相馬グループで代表を務める相馬多和を片岡愛之助が演じているが、半沢テイストの決め顔が注目される。日和

の母・嵩子を余貴美子が演じる。

少数野党・直進党の部下を島田久作と工藤阿須加、広報官を貫地谷しほりが務める。

監督は『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』などの河合勇人。

 

女性総理大臣に担ぎ出す老練な政治家・原 久郎は岸部一徳が演じている。この原 久郎…腹グロとなるわけだが、原作を読んで

すぐ〝あの政治家〟しか思い浮かばなかったのだ。あの人しかないと思うの。いろいろな新党を作ったり壊したりしたけれど、と

うとう総理大臣にはなれなかった人。ただ、原作でも映画でも最後は助けてくれる人になるので、そこは救い。

 

それにしても、女性が働きながら出産することや子育てすることがいまだにハードル高すぎ。政治の世界は男性がほぼ占めるので、

進まない案件なのでしょうか。

この映画を中谷美紀さんの外国人の夫さんが観たらどんな感想になるのか?気になってしまった。

 

そして  蛇足

このあと田中圭が主要キャストの映画がまたまた公開されます。これも、原作を読んでいた時から映画化されると思っていたうちの一つ。

思いが入り込んで、思いが強すぎて読んでいた原作なので、主要キャストのイメージが違っていて困っている。←あくまでも私見です。

わかる人にはわかる案件とさせていただきます。

 

 


『先生、私の隣に座っていただけませんか?』

2021年09月27日 13時59分44秒 | Weblog

先生、私の隣に座っていただけませんか?

実力派、黒木華と柄本佑のダブル主演。漫画家夫婦の早川佐知子、俊夫を演じる。

漫画と現実の世界が交錯しながら物語が展開する。

人気漫画家の佐知子は作品をひとつやり遂げた。次回作はまだ考えていないと返答し、夫の俊夫に編集者の千佳を

駅まで送るように伝える。その様子をドア越しに見よう・・・としたところ、電話が鳴る。

母が歩くのが不自由になり、治るまで夫と実家にいることにした佐知子は、この機会にと自動車教習所へ通い始める。

そして、出来上がっていく佐知子の〝ネーム〟。楽しそうに教習所に通う佐知子を疑い、俊夫はその〝ネーム〟を盗み見

してしまう。そこには、自分と千佳の不倫の現場がリアルに描かれていた。さらに、次々と出来上がっていく〝ネーム〟は、

教習所の若き教官と佐知子の淡い恋を描いたものへと急展開していた。これは本当に起こっていることなのか?俊夫は、

自分が捨てられてしまう恐怖とともに嫉妬を抱く。

 

ドラマ「重版出来!」では、新人編集者を演じていた黒木華。クセのある漫画家と向き合い、成長していった彼女が、

今回は売れっ子漫画家を演じる。今作ではかつては、夫である俊夫のアシスタントをしていたという役どころ。

そんな彼女は、何かを内に秘めた静かな役柄も上手に演じるのである。何かをやってくれそうな一筋縄ではいかない雰囲気が無二である。

柄本佑は今回のとぼけた役も当たっている。

 

「先生、私の隣に座っていただけませんか?」このタイトルは誰に向けられたものなのか?

女性の恨みは根深くて怖い。そう思っていた方が良さそうである。

 

編集者の千佳を演じるのはミステリアスな役もこなす奈緒。若き教官、新谷歩には金子大地。佐知子の母を風吹ジュンが演じている。

監督は堀江貴大で「TSUTAYA CREATOR'S PROGRAM FILM 2018」の準グランプリ作品を映像化したもの。

 


ミュージカル『ナイツ・テイルー騎士物語ー』

2021年09月27日 10時17分27秒 | Weblog

堂本光一×井上芳雄×音月桂×上白石萌音がタッグを組むミュージカルが3年ぶりに再演。大阪公演の梅田芸術劇場から帝国劇場、

博多座へと続く。

去年のシンフォニーコンサート🎶を経てということもあり、カンパニーの仲の良さがそのまま伝わってくる舞台である。演出も

そのままジョン・ケアードがつとめる。

シェークスピアの原作であるが、難しくなく、初見でも楽しめる。

兄弟のように育ってきたアーサイト(堂本光一)とパラモン(井上芳雄)。天下取りの戦いに敗れた二人は、牢屋へ送られる。そ

こで見かけた姫・エミーリア(音月桂)に二人は一目惚れ。自由を奪われているにもかかわらず、争ってしまう。

しかし、姫にはかつて一緒に暮らした妹のように思う人がいて、その〝妹・フラヴィーナ〟がいなくなってしまったことで失意

の中に居たままだった。そして、アーサイトだけが牢屋から出され、パラモンは一人牢屋に。

そんな中、二人を見張っていた牢番の娘(上白石萌音)はあらぬことかパラモンに恋をし、牢屋からパラモンを出してしまう。

 

井上芳雄の高音の美しさが際立ち、宝塚出身の音月桂の美しさと佇まいに目を見張り、上白石萌音のポテンシャルの高さに改めて

驚かされる。この作品での上白石の見せ場は歌ではなく、踊り狂う場面だと思う。

堂本光一のリーダーシップにも目が離せない。

とてもおもしろくて、わかりやすくて、みなさん歌がうまくて充足感溢れる作品だった。

ちなみに、王妃を演じられる島田歌穂さんがさすがの迫力で素晴らしかったということを加えさせていただきます。

 

蛇足…ジャニーズ事務所(この作品では堂本光一さん)の方のミュージカルを観るのが初、宝塚出身の方(この作品では音月桂さん)

のミュージカルを観るのが初、井上芳雄さんのミュージカルを観るのはかなり久しぶり。

上白石萌音さんは7月のコンサート以来でミュージカルを観るのが初。

ということでキャストの方の他作と比較したり、深くは掘れないのでお許しください。

 

 


『マスカレード・ナイト』

2021年09月21日 09時50分15秒 | Weblog

マスカレード・ナイト

東野圭吾のミステリーシリーズを木村拓哉と長澤まさみで映画化した『マスカレード・ホテル』の続編。

 

ある日、警察に「ホテル・コルテシア東京」で大晦日に開催される〝マスカレード・ナイト〟で殺人事件が起こると、

匿名の密告が届く。それは、数日前に起きた殺人事件の犯人が現れるという内容のものだった。

パーティー当日、捜査のために再びフロントクラークとしてホテルに潜入していた新田浩介(木村拓哉)は、ホテル

スタッフでコンシェルジュの山岸尚美(長澤まさみ)の協力を得て、任務にあたる。しかし、仮装した500人の中から

犯人を特定するのは至難の業だった。

パーティーに参加する人とそうでない人、山岸に無理難題を押し付けてくるお客と、大晦日のホテルはごった返していた。

カウントダウンの仮装パーティーを舞台に、破天荒な刑事と真面目で優秀なホテルマンが奮闘する。

 

『HERO』シリーズの鈴木雅之が監督をつとめる。小日向文世、梶原善、石橋凌、渡部篤郎という前作からのキャストの他、

中村アン、麻生久美子、木村佳乃、田中みな実、石黒賢、沢村一樹、勝村政信、高岡早紀らが出演している。また、前作同

様に明石家さんまが特別出演しているが、前作よりももっとわかりやすく登場している。

きっと、続編があるだろう。そういう布石がすでに打たれている。

そして、ラストシーンの木村拓哉と小日向文世に、『HERO』感が漏れてしまっているのがおもしろい

エンターテインメントとして鑑賞できる一作だろう。

 


『浜の朝日の噓つきどもと』

2021年09月13日 13時53分17秒 | Weblog

浜の朝日の嘘つきどもと

福島県南相馬市の実在する映画館を舞台に、映画館存続に奔走する女性の姿を描いた作品である。タナダユキ監督のオリジナル

脚本で高畑充希が主演をつとめる。

福島中央テレビ開局50周年記念作品として2020年10月に放送された同タイトルドラマの前日譚となる。

 

100年近く、地元住民のための思い出となってきた映画館・朝日座。シネコンの出現という時代の波に逆らえず、支配人の森田保造

(柳家喬太郎)は閉館を決意。一斗缶の火に35ミリフィルムを入れ始めたころ、茂木莉子(高畑充希)と名乗る女性が東京からやっ

て来る。なぜ、大事なフィルムを焼くのか莉子は問い詰め、自分が朝日座を立て直すと言う。

恩師・田中(大久保佳代子)との約束を守りたい、そう話す莉子は映画館を存続させるためにあらゆるアイデアを出していくが…。

 

高畑充希は、インタビューなどで大久保佳代子さん史上最高の大久保佳代子と語っているが、本当にそのとおり大久保佳代子がと

ても良い。失礼ながら、地味目の雰囲気が一般人(教師)を演じる上で邪魔をすることがなく、語りかけられる言葉もあたたかい。

演じている風を吹かさないため、自然に耳に届く。

そして、やはり話題となる町の〝名画座〟のこと。映画のデジタル化とシネコンの波、さらにネット配信という潮流。次々とやっ

てくる便利なものに、〝名画座〟は姿を消していっている。フィルムが回る音(フィルム映画のしくみについて大久保さん演

じる教師が主人公に説明する場面あり)、画面切り替え部分で右上端に差し込む光(何がいいたいかわかるかな?)と、フィルム

映画には特徴がある。〝名画座〟が町から無くなるのを寂しく思うのは、もう時代についていけないだけなのかもしれないが。

 

閉館して使われなくなったフィルムはどこへ行くのだろう??この映画のシーンのように、燃やされてしまう運命なのだろうか。

もったいないな、と思う。

冒頭からの伏線は最後に回収される。笑って、ほっこりして、ほろりともして、大がかりな仕掛けが全くない内容なのに気持ちが動く。

こんな映画が好きな人は好きかと思う。

莉子が語る本名と映画のタイトルがリンクする。

常連客に吉行和子、不動産屋の岡本には甲本雅裕。他に、光石研、竹原ピストルなどが出演している。

 

 


『科捜研の女 劇場版』

2021年09月06日 13時24分16秒 | Weblog

科捜研の女 劇場版

大阪府の南の方に在住する友人は、「学校区は違いますけど、(堺市の某所に)すごい美人でかわいい子がいるというのは

有名でした」と話していた。子どものころから地域に轟くかわいさだったのが沢口靖子、その人である。やがて、彼女は東宝

シンデレラでグランプリを取り、女優となった。

と、んんんんん十年前のことはさておき。

 

テレビ朝日系の人気ドラマ「科捜研の女」を映画化。監督の兼崎涼介、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、斎藤暁などのドラ

マシリーズを支えてきたキャストとスタッフが集結している。

京都、ロンドン、トロントなどで次々と科学者の連続変死事件が起こる。これといった物的証拠がなく、自殺として処理されそ

うになるが、京都府警科学捜査研究所の研究員・榊マリコ(沢口靖子)と捜査一課の土門薫(内藤剛志)、解剖医の風丘早月

若村麻由美)は事件だとにらむ。独自に捜査していたところ、未知の細菌を発見して国際的に注目を集める加賀野亘(佐々木

蔵之介)が浮上する。しかし、彼には明確なアリバイがあった。そこで、マリコたちは科学的解明に乗り出す。

いわゆるゲストとしては、佐々木蔵之介のほかに佐津川愛美、片岡礼子などが科学者として出演している。

マリコと土門の、大人ゆえの微妙な関係?とともに、元夫役の渡辺いっけいや父親役の小野武彦をも振り回す。。

 

長年のファンへ向けたお祭り的興行と言えるかもしれない。渡辺いっけいとのシーンはコメディとも思えるぐらい軽妙である。

ところで、失礼ながら当方は1話すべてをドラマで見たことがない。チャンネルを変えたらやっていたという感じで。だが、

その状況でも映画は最後までちゃんと鑑賞した。東宝シンデレラでありながら、東映映画に主演するという大人の事情が発生

しているのも、お祭り的である。