夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

Seiko Matsuda Concert Tour2023 “Parade”

2023年06月25日 20時59分29秒 | Weblog

6月23.24.25日の3日間大阪城ホールで開催された最終日に参戦。

 

オープニングは白のグランドピアノで ♪Rock’n Rougeから。♪時間の国のアリスなど

が続き、♪チェリーブラッサム2021をギターで ♪Marrakech~マラケッシュ~はドラムと

いうように、本人の弾き語りで始まった。

そして、リクエストコーナーへ←本来はアコースティックコーナーだがファンが客席で勝手

にプラカードを挙げ始めて、それを見て歌えるものは順番に歌っていくという形式となって

いる。松田聖子が決めた軸の曲はあるがなかなかそこにたどり着けず、ワンフレーズだけで

も要望にこたえるようになった。ファンはこのやり取りを楽しんでいるが、松田聖子のあま

たある曲の中からそれを掬い取る本人の記憶力が素晴らしい。

そのあとは ♪赤いスイートピーを観客が“グッズの赤いスイートピー“を持ってフリフリし

ながら、しみじみしたあと ♪青い珊瑚礁は中盤のラスト。

 

そして、ヒット曲メドレーを観客のみんなと合唱へ。まずは ♪裸足の季節から←デビュー

曲をコンサートで聴くのは久しぶりなような気もして。

盛り上がりつつおなじみのラストチューン ♪夏の扉は会場全体がフリ付きで大合唱で迎え

た。アンコールは♪SQUALL と ♪大切なあなたで締めとなった。

 

去年はどうなるものかと心配もしていたが、今年は松田聖子らしさが戻っていて、MCも彼

女らしい機転が効くものとなっていたと思う。

また、今年からは観客の声出し応援も、「聖子ちゃーん」の掛け声も一緒に歌うことも解禁

となり、コロナ前の雰囲気が戻った。

 

何十年も前のアルバム曲の1曲が、スッと出てくる松田聖子。本当に凄いな!と毎年思う。

今年で61歳となった(3月10日の早生まれ)。

いろいろあったが、歌って、踊って、走ってた。

このまま、歌って、踊って、走り続けてほしい。


『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』

2023年06月18日 21時35分55秒 | Weblog

『エヴァンゲリオン』はこれまでTV放送や映画化されてきていて、その未来的な世界観と

家族や仲間を描いて、これまで多くのファンを獲得している。

当方は、エヴァンゲリオンが人気になっていたことは知っているが、どれも観たことはな

い。ではなぜ、この舞台を観に行こうと思ったかというと、演出・振付がシディ・ラルビ

・シェルカウイ氏だということと、窪田正孝の舞台を観たかったから。2018年に公演され

た『プルートゥ PLUTO』を鑑賞し、感激と驚きを体感した。その時の演出と振付がシデ

ィ・ラルビ・シェルカウイ氏だった。

 

さて、この舞台作品は“ビヨンド”とついているとおり、“~のその後““~の彼方”。つまり、

これまでの先をいく話で、登場人物が違う。ただし、巨大汎用人型決戦兵器・

エヴァンゲリオンのパイロットとなった14歳の少年少女たちが、第3新東京市に襲来する

“使徒”に立ち向かうというベースは同じ。

 

15年前、世界各地に謎の“侵略者”が出没する。日本のある集落には隕石が落下し、巨大な

クレーターが出現。特務機関「メンシュ」の最高司令官、叶サネユキ(田中哲司)は部下

の桜井エツコ(宮下今日子)とともに四体の兵器『エヴァンゲリオン』を開発。サネユキ

は自らの息子トウマ(永田崇人)をパイロットとしてエヴァンゲリオンに搭乗させる。幼

い頃に隕石落下が原因で両親を失ったイオリ(石橋静河)は、使徒がその惨劇を引き起こ

したと信じ、メンシュに参加し、現在は現場指揮官として任務していた。

そして、イオリの元へヒナタ(坂の上茜)、エリ(村田寛奈)、ナヲ(板垣瑞生)らが集

められ、彼らには任務の証としてブレスレットが与えられる。だが、ある朝、中学の教室

にトウマが現れ、「僕らのやってることのすべては嘘の上に成り立っている」と言い残し、

ブレスレットを外して姿を消す。

その後、イオリの前に大学時代の恋人だったソウシ(窪田正孝)が現れる。ソウシはエヴ

ァパイロットが通う学校の臨時教師になっていた。次々と襲ってくる使徒。パイロットた

ちの思いは揺らぎ、すれ違う。イオリもまた、疑問を持ち始め、三度目の襲来で起きた意

外な出来事を通じ、みんなの心は動く。やがて、真実が明らかになっていくのだが…。

 

4年ぶりとなる舞台の主演となる窪田正孝は、「本来、手を出してはいけないエヴァンゲ

リオンという高い壁に挑むことを真摯に受け止めて、ビヨンドを完成させたい」とコメン

としている。そして、本日の観劇となった。

演出と振付は「プルートゥ PLUTO」のときのように、上下空間を行き来し、立体的に。

プロジェクトマッピングも多用し、演者との動きも併せて幻想的だ。布で風のように見せ

たり、波のように見せたりも凝っている。窪田正孝や石橋静河を含め、アンサンブルの人

たちのダンスは素晴らしい。素晴らしいのだが、腑に落ちない。何かがずれているような

気がして、ずっとこの先どうなるのかのワクワク感がなかった。

終始、舞台上が暗め。話の展開も特に驚いたものにはならず。残念感が。

パペットの使徒が小さくて分かりづらかったのもあろうか。

ただ、ラストの窪田正孝のコンテンポラリーダンスは上手だし、二の腕の筋肉の動きには

惚れ惚れする。が、結果的にエヴァをテーマにする必要はなかったのではないだろうか。

また、空席が目立っていたのは残念だったが、キャスト陣に責任はなく、素敵で素晴らし

かった。

 


『ART』

2023年06月15日 22時36分17秒 | Weblog

 

イッセー尾形、小日向文世、大泉洋という演劇人三人による喜劇作品。

 

マルク(イッセー尾形)、セルジュ(小日向文世)、イヴァン(大泉洋)は、

15年来の大親友。ある日、セルジュが現代アートの絵画を500万で買ってきた。

皮膚科の医師であるセルジュは現代アートが趣味で、やっと絵画を手に入れて

大喜び。白い背景に白い線がいくつか斜めに入っただけの絵を、マルクに自慢

する。一緒に喜んでくれると思っていたセルジュだが、マルクには不思議な顔

をした上、最後には酷評される。

一方、結婚を控えたイヴァンにとっても二人との関係はとても大事。険悪にな

った二人に仲を取り持とうとするも、うまくいかない。三人の関係を修復しよ

うとするほど、会話はおかしな方向へとずれていく。そして、事態は思わぬ方

へと進んでいく。

 

フランスの劇作家ヤスミナ・レザによる『ART』は、1994年にシャンゼリぜ劇

場で初演。98年にはブロードウェイでも上演された。2020年3-4月上演の小川

絵梨子版は公演中止を余儀なくされ、3年経った今年、同じキャストと同じス

タッフが再び集結し上演の運びとなった。

 

さすがの演技巧者たち。凄い役者が三人舞台上にいることだけで、ワクワクし

た。

開演から約40分後、80分後、大泉洋が台詞を早口でまくし立てる!その量!!

大ベテラン二人のテンポからの違い。間合い。楽しませてもらいました。

言わば、白い絵がいいか悪いかで口論になり、そこから関係を修復するだけの

物語。悲劇であり、喜劇。最高である。

6月15日が大阪公演の初日。25日まで梅田のサンケイホールブリーゼにて。

上演時間は1時間35分。ノンストップである。


『怪物』

2023年06月05日 08時02分30秒 | Weblog

カンヌ受賞作「怪物」は、これまでの是枝裕和作品と何が違う? 興収は?【コラム/細野真宏の試写室日記】

この作品を観ると決めていたのは脚本が坂元裕二だから。今や、世界で有名になって

しまった是枝裕和監督作品ではあるのだが、まずは坂元裕二に。

カンヌ映画祭では、脚本賞とLGBTなどを扱った作品に与えられるクィア・パルム賞の

2冠を達成している。

 

湖のあると街で起きた雑居ビル火災。高台の一軒家からシングルマザー(安藤サクラ)

と11歳の一人息子(黒川想矢)がそれを見下ろしていると「ブタの脳を移植した人間

は、人間?それともブタ?」と聞いてくる。不思議に思う母だが、その後もスニーカ

ーが片方がなくなっていたり、洗おうとした水筒から土が出てきたりと、戸惑うばか

り。そしてある夜、帰宅せずに山中にいる息子を連れて帰ろうとしたら、助手席から

飛び出しけがをしてしまう。「僕の脳はブタの脳と入れ替わっている」という。息子

を問い詰めるとそれは、担任に言われた!とのこと。母は、学校に乗り込む。

だが、孫を車の事故で亡くしてしまったばかりの校長(田中裕子)は、どこか上の空

でつかみどころがなく。

担任(永山瑛太)は火災のあったビルのガールズバーに通っていたとウワサされてい

て、渋々謝罪するも、途中で飴をなめて始め「息子さんイジメてますよ」と衝撃発言。

そのイジメているとされる同級生(柊木陽太)は「先生が怖い」言ってしまったから、

新聞のネタになってしまう…と。

 

ところが…今度は火災のあった日の夜に話は戻り、担任目線の展開に。その夜、担任

は恋人(高畑充希)と一緒にいたことが明かされていく。そうすると、担任は学校で

は責任感の強い教師であることがわかり、むしろ、学校での様子を知らず文句を言っ

てくる母の方がモンスターに思える。

 

そして、今度は息子と同級生が軸に。ここから先は、怪物とはなんぞや?を観客に問

いかけながら話が進む。それぞれの視点で見る一つの“事件”。カンヌでLGBT絡みの賞

をなぜ受賞したかは、薄々気づくのだが、終盤になるまでじっくり鑑賞を。

スッキリしない面はある、出演者はみんなが怪物だし、正解もない。うーーーん、と

溜息一つ。そこに流れてくる坂本龍一の音楽。ぜひ最後まで聞いて物語を回想してほ

しい。

出演はほかに、角田晃広、中村獅童など。

 

忘れないように追い書きしておくが、冒頭に「生まれ変わったら何になりたい?」と

いう息子のセリフがあり、いくつか候補が上がる。これって“ブラックアップライフ”?

人生何回目?と心で突っ込んだのは当方だけではないと思う。


『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

2023年06月01日 21時25分13秒 | Weblog

映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」特報完成 本ビジュアル&キャラクタービジュアル披露

シリーズ累計発行部数1億2千万部を誇る荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョ

の奇妙な冒険」から生まれたスピンオフ「岸辺露伴は動かない」。

20年にNHKで高橋一生で実写ドラマ化され、話題を呼んだ。そのチームでの映画化

となる。

 

特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴(高橋一生)は、青年時代の露伴(長尾謙杜)が淡

い思いを抱いた女性(木村文乃)から「この世で最も黒く、邪悪な絵」の噂を聞く。

時が経ち、露伴は新作執筆の過程でその絵がルーヴル美術館に所蔵されていることを

知る。取材とかつての淡い思いを抱いて担当編集者の泉(飯豊まりえ)と共にフラン

スを訪れる。しかし、職員でさえその絵の存在を知らないという。だがデータベース

に出たその保管場所は今は使われていないはず「Zー倉庫」だった。

露伴は、“黒い絵”が引き起こしてきた出来事を知ることになっていく。隠されていた

真実とは。

 

国を超えて、時空も超えて進んでいく壮大で奇想天外な物語。高橋一生が八面六臂の

活躍を見せる。ドラマでもいい…という場面はあるのだが、何といってもルーヴル美

術館の映像は見ごたえあり。スクリーンの大画面に貴重なモナリザの絵が映る。巨大

で美しい建物も見逃せない。

撮影許可が下りたのが凄いが、撮影そのものは何時に行ったのだろうか?早朝か、深

夜か?そんなことも頭をよぎりながらの鑑賞ともなった。物語の世界観はドラマ同様

に楽しめるものとなっている。

出演は他に、ルーブル美術館のキュレーター辰巳隆之介を安藤政信、文化メディエー

ション職員を美波が演じる。

 

★閑話休題

原田マハの小説に「美しき愚かものたちのタブロー」という本があるのだが、いわゆ

る“松方コレクション”について書いてあるもの。松方幸次郎が私財を投じて買った絵

画は、戦争中ひそかにフランスに預けられていた。戦後、戦勝国フランスと敗戦国の

日本が返還を求めて交渉する。その一筋縄ではいかない交渉。そして、どのようにし

て守られてきたのか、壮大な話となっている。フランスにある日本の隠された絵画、

という一つのポイントに反応してしまった当方である。