夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『決算!忠臣蔵』(試写会)

2019年10月30日 16時15分50秒 | Weblog

「決算 忠臣蔵」の画像検索結果(11月22日公開)

 

いわゆる「忠臣蔵」を題材として、限られた予算で仇討ちを果たそうとする赤穂浪士たちの姿を描いた時代劇
堤真一と岡村隆史のダブル主演で、監督・脚本を『殿、利息でござる!』の中村義洋が務めた。

時は元禄14年3月14日、清廉潔白な赤穂藩主・浅野内匠頭は、かねてより賄賂にまみれている噂のある吉良上野介に江戸城内で斬りかかり、即日、切腹を言い渡される。
突然、藩主を亡くした赤穂藩士たちは財源を確保し、お家を再興しようとするも夢をたたれる。
藩士たちは筆頭家老の大石内蔵助(堤真一)に討ち入りを申し入れるが、煮え切らない。江戸庶民らも討ち入りを熱望。
だが、討ち入りするにも予算が必要で、勘定方の矢頭長助(岡村隆史)の力を借りて奮闘するが、、、。

関西出身の俳優やタレントを揃えて、関西弁で進む“忠臣蔵”。播州赤穂が舞台なので、関西弁が使われるのはむしろ普通のことなのかもしれない。
いつもの重々しげな雰囲気とは違う。討ち入りにもお金がかかるという考え方、視点は興味深い。

大石内蔵助の優柔不断さと女好きということに前半はスポットを当てている。
ただ、よしもとが製作に絡んでいるので所属タレントが出ているというのがネック。コントを繰り出されているような前半が冗漫で残念。

後半は、財政と経費の使い方をめぐっての攻防が楽しめる。

大高源五を濱田岳、不破数右衛門を横山裕、堀部安兵衛を荒川良々、菅谷半之丞を妻夫木聡、間瀬久太夫を寺脇康文が務めるなど。

ほかにも、ワンポイントで人気どころが出演している。


『マチネの終わりに』(試写会)

2019年10月29日 09時45分43秒 | Weblog

マチネの終わりに(11月1日公開)

 芥川賞作家・平野啓一郎の原作を映像化した恋愛ドラマで、日本、パリ、ニューヨークを舞台に、40代の男女がともに惹かれあう姿を描く。

 

クラシックギタリストの蒔野聡史(福山雅治)とフランスの通信社で働く小峰洋子(石田ゆり子)は、出会ったときから運命を感じる。蒔野は

スランプで葛藤していて、洋子の言葉に励まされるが、洋子には婚約者がいた。さらに二人とも世界を飛び回っていたことから、関係が途絶え

てしまう。そして、二人を切り離す決定的なある事件が起こる。

6年で3度しか会えない二人。想いは残しながらも、別々な生活に身を置く。しかし、2度と忘れることができない恋。

 

〝マチネ〟とは、ミュージカルや舞台作品の昼公演を指す言葉、夜の公演を〝ソワレ〟という。語源はフランス語である。

マチネ(昼の人生もしくは人生の1幕)が終わり、ソワレ(夜にかかる人生もしくは人生の2幕)が始まるころ、どう歩んでいこうとするのか…。

 

真相を本人に告げる部分、何で今??と思うが、その真実は主演の二人に残された課題となり、向き合うことになるのだろうか。もうすでに、

答えは出ていることなのか。大人の恋愛の行く末は…。

 

監督は「ガリレオ」や『容疑者Xの献身』などの西谷弘。福山雅治とは縁が深い監督だ。

共演は、板谷由夏、木南晴夏、古谷一行、桜井ユキ、伊勢谷友介など。曲者ぞろいのキャストである。

 

 

 


NODAMAP『Q』:A Night At The Kabuki inspired by A night At The Opera

2019年10月26日 17時57分14秒 | Weblog

QUEENの曲をバックに、ロミオとジュリエットの悲劇を源平の合戦を交えての作品となる。

どんなんやねん!!って、突っ込み入れたくなるNODAワールド。
わずか5日間だけの恋を、野田秀樹の世界観で伝える。

松たか子、上川隆也を軸に、その若い時代を広瀬すずと志尊淳がつとめる。
脇に竹中直人、羽野晶紀、橋本さとしという経験豊富な実力者が固めている。

広瀬すずは初舞台で話題。志尊淳も芝居はうまい。が、発声や発音などが課題かと思われ、まだまだやの!!っのいう感じではある。

それにしても、お松さんサイコー!!
上川さんもさすがです。


10月8日から東京公演が行われていたが、10月27日までは大阪公演(新歌舞伎座)。
そのあとは、北九州公演があり、また東京公演へと戻っていく。

 

 

 


舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』

2019年10月07日 09時31分36秒 | Weblog

(10月5日、大阪公演より)

ただいま大ヒット上映中の映画『記憶にございません!』の三谷幸喜監督が脚本・演出する舞台作。

ホームズとワトソンがベーカー街221bで同居を始めたのは1881年の1月といわれている。この作品は、その名コンビが出会ってから、「緋色の研究」で描かれた最初の事件に遭遇するまでの数か月の物語(ホリプロHPより抜粋)。

なぜ、シャーロック・ホームズは名探偵に成り得たかの物語である。

シャーロックの盟友であるワトソンとの友情と信頼の構築。シャーロック・ホームズのことをよく知らなくても、観劇の経験がない人も、三谷幸喜の舞台ってすごいな!と感じることができると思う。視点が独特で、掴みから楽しめるし、最後には落とすべきところに落としてくる。さすがである。

二幕が始まるワトソン夫妻のダンスは、ラストシーンへの布石か。

出演は、柿澤勇人、佐藤二朗、広瀬アリス、八木亜希子、横田栄司、はいだしょうこ、迫田孝也。

広瀬アリスは整った顔とのギャップで、コメディエンヌの才能が同世代の女優の中ではピカイチ。また、八木亜希子も三谷幸喜に女優への道を作られ、彼女自身の明るさとひょうきんさが生かされてきた。こちらも、コメディエンヌとしての才能が開花している。はいだしょうこも、元カラジェンヌでありなら、バラエティでの”抜け感”は際立つ。その女優陣と、舞台経験豊富な若手とベテランの男性陣。

バランスがいいなあと、思う。一幕の1時間だけでも舞台作として惜しくない。ちゃんと観た感があり。

 

 

 


『蜂蜜と遠雷』(試写会)

2019年10月01日 12時37分04秒 | Weblog

「蜜蜂と遠雷 映...」の画像検索結果

直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の原作を元に実写化。今作は上下巻からなる長編小説をピアノコンクールに焦点を当てたエピソードとなっている。

 

若手ピアニストの登竜門とされるピアノコンクール。

今年はレベルが高い。そんなことが言われる中、結婚をしていて年齢的にも今年が最後のチャンスと捉える高島明石(松坂桃李)。著名な教授の教え子としてすでに有名なマサル・カルロス・レヴィ・アナトール(森崎ウィン)。そして、マサルの幼馴染で、天才の名前をほしいままにしながら、あることが原因で7年前からピアノが弾けなくなっている栄伝亜夜(松岡茉優)。そこに謎を秘めた少年・風間塵(鈴鹿央士)の4人が集まる。

原作にある、細かい人間関係は極力省かれている。

まず、栄伝亜夜はこのコンクールには自分から応募したものでないということ。

女性審査員を演じる斉藤由貴と男性外国人の審査員は、元夫婦であるということ。この二つは知っておいてもいい。

ただ、ピアノコンクールにフューチャーしているので、それを重視して観るなら問題はないだろう。

 

文字による圧倒的な音楽描写が原作の力であるなら、映画は映像と音響表現に徹していることがあげられる。

4人はライバルでありながらも、共感し、共鳴しながら成長していく物語。

監督は『愚行録』の石川慶。原作でも象徴となる曲目「春と修羅」をそれぞれがどう表現するのか、期待。

 

エンドロール後、一部で拍手が起こっていたので、クラシックコンサートを楽しめたという感想もありなのだと思う。

映画とするか、コンサートと捉えるか。好みは分かれる映画か??

ただ、映画としてはキャストにパンチがないような気がするが、楽しみ方は自由である。