今、『クロッシング』現象がおきているという。映画の内容が口コミで広がり、観客を増やしている。北朝鮮の脱北者家族が物語の軸。
北朝鮮の炭鉱町。元サッカー選手のキム・ヨンスは炭鉱で働き貧しいながらも、幸せを感じる生活をしていた。彼の友人は中国と北朝鮮を行き来していたので、少し裕福であったが、ヨンスに不満はなかった。
慎ましく生きていたが、ヨンスの生活を脅かす事件が発生する。友人がスパイ容疑で家族もろとも軍部に連れて行かれた。また、ヨンスの妻は結核で、しかも妊娠しており、薬が必要だった。その薬は中国に行かないと手に入らない。それを知ったヨンスは、豆満江を渡る決心をする。薬さえ手に入れば、すぐに祖国に戻るつもりで…。そしてヨンスは、妻と息子のジュニを残し、中国へと向かう。
社会の仕組みなど何も知らず、豆満江を渡ったヨンス。妻子のためにお金を稼ぎたい。避難した先で、あるインタビューに答えると、お金をもらえるという。ヨンスはその支援者に付いていくが、『企画亡命』の渦に巻き込まれていく。
この映画は、ドキュメンタリーではない。多くの脱北者に取材を重ねて事実に基づいてストーリーを積み重ねている。実話の部分もある。だが、まるでドキュメンタリーを見ているかのようだ。ただ現実は、これは何十年も前の話ではなくて、現在形の話だということ。ある意味、現代の一家族の日常を描いているだけなのに、どうしてこんなに胸が締め付けられるのだろうか。生きていくことだけで幸せを感じられる、本来はそういうことなのだ。派手な映画が好きな日本の若い人たちに、観てほしい。朝鮮半島が不安定な情勢の中、日本に住む者として対岸の火事で済まされないこともある。
主演はチャ・インピョ。彼は、この映画に彼ではなくて、他の有名な俳優がやった方がたくさんの人が観るからいいのではないかというような話をしていたことがあると思う(思う、で申し訳ない)。だが、圧倒的なスターが出演するより、今まで行ってきた社会貢献を鑑みても、現実味があり彼で良かったと思う。
監督はキム・テギュン。
北朝鮮の炭鉱町。元サッカー選手のキム・ヨンスは炭鉱で働き貧しいながらも、幸せを感じる生活をしていた。彼の友人は中国と北朝鮮を行き来していたので、少し裕福であったが、ヨンスに不満はなかった。
慎ましく生きていたが、ヨンスの生活を脅かす事件が発生する。友人がスパイ容疑で家族もろとも軍部に連れて行かれた。また、ヨンスの妻は結核で、しかも妊娠しており、薬が必要だった。その薬は中国に行かないと手に入らない。それを知ったヨンスは、豆満江を渡る決心をする。薬さえ手に入れば、すぐに祖国に戻るつもりで…。そしてヨンスは、妻と息子のジュニを残し、中国へと向かう。
社会の仕組みなど何も知らず、豆満江を渡ったヨンス。妻子のためにお金を稼ぎたい。避難した先で、あるインタビューに答えると、お金をもらえるという。ヨンスはその支援者に付いていくが、『企画亡命』の渦に巻き込まれていく。
この映画は、ドキュメンタリーではない。多くの脱北者に取材を重ねて事実に基づいてストーリーを積み重ねている。実話の部分もある。だが、まるでドキュメンタリーを見ているかのようだ。ただ現実は、これは何十年も前の話ではなくて、現在形の話だということ。ある意味、現代の一家族の日常を描いているだけなのに、どうしてこんなに胸が締め付けられるのだろうか。生きていくことだけで幸せを感じられる、本来はそういうことなのだ。派手な映画が好きな日本の若い人たちに、観てほしい。朝鮮半島が不安定な情勢の中、日本に住む者として対岸の火事で済まされないこともある。
主演はチャ・インピョ。彼は、この映画に彼ではなくて、他の有名な俳優がやった方がたくさんの人が観るからいいのではないかというような話をしていたことがあると思う(思う、で申し訳ない)。だが、圧倒的なスターが出演するより、今まで行ってきた社会貢献を鑑みても、現実味があり彼で良かったと思う。
監督はキム・テギュン。