「ビッグコミックオリジナル」で連載中の同名漫画の映像化。『二重生活』『あゝ、荒野』の岸善幸が監督を務めた。
“前科者”達の更生と社会復帰を目指す保護司を描いた作品。
阿川佳代(有村架純)は保護司を始めて3年になる。保護司は、無給のため佳代自身はコンビニでアルバイトをしながら奔走していた。
佳代が担当している工藤誠は物静かな人物。整備工場で働きながら、保護観察満了が近づいてきた。誠は職場の同僚を刺殺し、殺人罪で
年の実刑を受けたが真面目で自立する日は近いと佳代は楽しみにしていた。そんなころ誠が姿を消し、再び警察に追われる身となり、連
続殺人事件が発生。捜査が進むにつれ、佳代の保護司となるきっかけとなった過去も明らかになっていく。
いろいろ感じることはあり、部分的にポイントとなることはあるのだが、言葉の選び方が難しい。ただ、個人情報保護の観点があり最
近は問題がありそうな家庭を見かけても立ち入りづらくなっているのでは。そのため、地域力が昔に比べて低下していることが考えられる。
暴力から逃げるために駆け込んだ警察、福祉、地域への相談と対応。お互いが共有できればいいのだが、なかなか難しい問題として立ち
はだかり、多問題家族がさらに小さく狭く偏ってしまいがちだ。
有村架純は、ふだんの可愛さを抑えた演技。保護司として元犯罪者に寄り添いながら、彼女が阿川の抱える問題をどう演じるかも
見どころ。森田剛は、本人が得意とする役どころかと思われるが、セリフこそ少ないがさすがの存在感である。
ラストシーンは元アイドルと言えない表情を見せる、、、とはいえ、森田剛の演技としては驚くべきことではないのだが。
誠を追いかける刑事には、磯村勇斗とマキタスポーツ。ほかに、若葉竜也、石橋静河、リリー・フランキー、木村多江など。
☆下世話だが、有村架純と磯村勇斗が並ぶと〝おーーー!〟と思ってしまう朝ドラフリークである。