夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『ちょっと思い出しただけ』

2022年02月14日 22時28分41秒 | Weblog

“ある1日”だけを基点に記憶が蘇る、二人の6年間。

照明スタッフの照生(池松壮亮)と、タクシードライバーの葉(伊藤沙莉)。

物語は、二人が別れてしまった後から始まり、遡っていく。

愛し合ったり、悲しかったり、けんかをしたり、そんなありきたりな

なんでもないけれど、愛おしい日々をちょっと思い出す。

そう“ちょっと思い出しただけ”。

 

池松壮亮と伊藤沙莉の王道とも言えるラブストーリー展開。

普段はがっつりというより、ちょっと斜め上たったり、変則的

な恋愛物語が多いと感じつつ、珍しいと思いながら鑑賞した。

そして、ファンタジーな要素を持つキャストに永瀬正敏を配し、

不思議空間に真実性を持たせる。

うまくいかないこと、同じことの繰り返しの日々で、変化がなく

苦しい思いを抱えてしまうこともある。しかし、ちょっとしたこ

とで喜びを感じられたら、、、。

ラストシーンを見逃すな!

いろいろな立場で、事情があってタクシーに乗り込む人たち。

ドライバー目線で見ると、客としてどうあるべきかを考えてしまう

こともあるようだ。共感と反省を。

主題歌は『ナイツオンザプラネット』で、クリーフパイプの尾崎世界観

が書き上げた。

『バイプレイヤーズ』シリーズ、『くれなずめ』の松居大悟が監督を務めた。

ほかに、成田凌や國村隼が出演。成田凌の何者かわからない役柄は本当に

うまいと思う。伊藤沙莉は子役からここまでやっときた!おもしろい

ポジションでいてほしい。

 


『大怪獣のあとしまつ』

2022年02月04日 21時46分16秒 | Weblog

 大怪獣のあとしまつ

 

 街に大怪獣が現れ、荒れ狂う。そこにヒーローがやってきて世界を救うという子どもが憧れるあの展開のお話。

しかし、あの倒された怪獣の死体処理はどうやってされるの??  誰が、いつ、どんな方法で??


そんな緊急事態で死体処理を任されたのは、3年前に姿を消した特務隊員・帯刀アラタ(山田涼介)だった。アラタとかつて特務隊で

同僚で恋人だった環境大臣の秘書・雨音ユキノ(土屋太鳳)と上昇志向の強い総理秘書官でユキノの夫の雨音正彦(濱田岳)。

環境大臣や厚生労働大臣などがこのときとばかり目立つ行為を始めたりと、足並みが揃わないままで…。


 この作品、がっつり〝大怪獣のあとしまつ〟に向き合うのかと思いきや、期待は裏切られる。いや、真剣に観ているとそのうち違和感

に気づくということか?

総理大臣を西田敏行、爆発処理のプロで通称ブルースをオダギリジョーが演じている。また、菊地凛子と染谷将太がまったく違うシーン

で登場しているが、夫婦共演が珍しい。

なかでも、染谷将太のワンポイント無駄づかいがなんとも言えないが、おそらく本人は楽しんでやっているはず。

要するに、すごく豪華なキャスト陣が大真面目にボケる、突っ込むのコメディ作品なのである。いや、何かのパロディなのかも。

そして、下ネタのオンパレードも。


ラスト5分あたりから、これは“こっちの方向なのか!”とわかる。山田涼介があるインタビューで答えていたように、いろいろ意見は出

てくるかと思われる。あぁぁ、そういうことかと落とし所を見つけだそう。

 監督・脚本はドラマ「時効警察」シリーズの三木聡。


『ノイズ』

2022年02月01日 10時20分51秒 | Weblog

ノイズ

筒井哲也の同名コミックを映画化。主演の藤原竜也と松山ケンイチは「デスノート」シリーズ以来の共演となる。

 

東海地方の時代に取り残され過疎化に苦しむ孤島・猪狩島では、島の青年・泉圭太(藤原竜也)が生産した黒イチジクが高く評価され

たことで、島には地方創生推進特別支援金5億円の支給がほぼ決まったということで町長(余貴美子)を初め、島の住民は喜んでいた。

しかし、元受刑者の小御坂睦雄(渡辺大知)が保護司に連れられて島にやってきたことから島の平和が一変する。

 

小御坂を観光客と思うも、その不信な行動により圭太と幼なじみの猟師・田辺純(松山ケンイチ)と着任したばかりの二人の後輩で島

唯一の警察官・守谷真一郎(神木隆之介)の3人は小御坂を追い詰めていく。しかし、圭太は揉みあいになった末に誤って子御坂を殺し

てしまう。正当防衛ともとれるが、3人は殺人をなかったことにしようと画策する。だが、小御坂はサイコキラーで保護司が行方不明に

なっていることから、島に県警がやってきて大捜索が始まる。すでに、島の住民も巻き込んだ事件となっていている中、一向に見つから

ない小御坂の姿。

刑事の畠中(永瀬正敏)と青木(伊藤歩)に圭太と純もまた、追い詰められていく。

監督は『ヴァイヴレーター』の廣木隆一が努めた。得意のロードムービーな雰囲気は漂う。

過去の島の水難事故が人間関係のベースとなり、事件の深層にある思いが絡みつく。純の部屋でのあるシーンは説明過多な感はある。

圭太の妻を演じるには黒木華。黒木華は〝妻〟という立場を演じるのがうまい女優だと思う。感情表現が豊富だ。

藤原竜也、松山ケンイチ、黒木華…この3人のキャストには最初から目がいく。

〝ノイズ〟とは誰が誰にとっての〝ノイズ〟なのか。ミステリーではあるが、ミステリーとも違う作品である。

出演は他に、鶴田真由、柄本明など。