夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

ホロヴィッツとの対話

2013年03月30日 00時20分47秒 | Weblog
やっぱり、三谷幸喜作品は舞台がいい。段田安則がおもしろ過ぎ(^-^)/

しかし、亡くなった人の分まで責任を持って生きよう。そんなメッセージがあったのでした。

出演は、渡辺謙、段田安則、和久井映見、高泉淳子の四人だけ。実力派ばかりで、濃密です。

『草原の椅子』

2013年03月21日 09時07分21秒 | Weblog
バツイチで大学生の娘と一緒に暮らすサラリーマンの遠間憲太郎は、50歳を過ぎて取引先の社長・富樫と親友になる。また、骨董店のオーナー・篠原貴志子と出会い、交流を深めていく。さらに、親に見離された子ども圭輔の面倒を見るようになる。という、三つの出会いが訪れる。

年を重ね、人生の岐路に立つ大人たち。母親から虐待を受け、心に傷をおってしまった子ども。彼らは、一冊の写真集に心を動かされ、やがて最後の桃源郷であるパキスタンのフンザに旅立つ。

やっぱり、広い世界の中では人一人はちっぽけで、自然の力の前では無力。しかし、同じ日々を繰り返しても生きる意義は見出すことはできる。誰もが直面する、人生の岐路。自分らしく、日々を繰り返していくことが未来へつながる。狭い芝生の上にある椅子も、見方を変えれば草原にある椅子のように見える。これが、この映画の根幹となるもの。

監督をつとめたのは『八日目の蝉』の成島出。今作も、現実を見据えながら、きれいごとではない人間の日々にスポットをあて、さまざまな社会問題を投げかける。芥川賞作家の宮本輝が阪神・淡路大震災をきっかけに、シルクロード6700キロ、40日にわたる旅を体験して執筆した小説を映画化。遠間を佐藤浩市、富樫を西村雅彦、貴志子を吉瀬美智子が演じている。遠間と圭輔のデコボコぶりな交流に心が温まる。器用ではないが、懸命。そこがいい。
遠間の娘を若手注目株の黒木華、遠間の別れた妻を若村麻由美がつとめた。

主題歌はGLAYの「真昼の月の静けさに」である。

『相棒 X DAY』(試写会)

2013年03月15日 10時10分25秒 | Weblog
ご存知、人気ドラマ「相棒」のスピンオフ作品。この作品では、生活安全部のサイバー事件専門捜査員と捜査一課の伊丹刑事とが〝相棒〟となり事件を解決していく。

ある遺体が発見され、現場には焼け残った数十枚の一万円札があった。一方で〝謎のデータ〟がネット上にばら撒かれ、削除され…が続いていた。殺人事件として現場にいた警視庁捜査一課の刑事・伊丹憲一は、そこでサイバー犯罪対策課専門捜査官の岩槻彬と出会う。死体は、東京明和銀行本店システム部の中山雄吾。ネットに不正アクセスし、機密情報を流した疑いでサイバー犯罪対策課にマークされていた人物だ。あくまでも、殺人事件として真実を追う伊丹と不正アクセス容疑を追う岩月。いがみあいつつ、共に捜査を進める二人だったが、見えない力により、捜査は行き詰まっていく

伊丹の「人が一人死んでるんだぞ!」…この言葉により、岩月の警察官としての心に火がつく。

政官財の権利構造の裏にある真実とは…?

事件の内容が今日的なせいか、殺人事件としてすっきりするわけではない。警察内部や国家、日本銀行までもがかかわる大きな事件なのに、きつねにつままれたようなままの状態でラストになってしまう雰囲気。誰が悪人なのか、善人なのか、それもモヤモヤしたまま。スピンオフなので、相棒のファンなら、伊丹のキャラとかで楽しめるのかもしれない。

個人的意見として、〝空中戦〟の犯罪は苦手(-_-;)

サイバー犯罪捜査官には田中圭、捜査一課刑事・伊丹憲一は、ドラマと同じ川原和久。また、ドラマでお馴染みの、杉下右京の水谷豊、鑑識課米沢守の六角精児なども事件解決の手助けをする。

出演は他に、国仲涼子、及川光博、関めぐみ、木村佳乃、鈴木杏樹など。監督は『臨場 劇場版』、『探偵はBARにいる』などの橋本一。

『ひまわりと子犬の7日間』(試写会)

2013年03月10日 12時05分35秒 | Weblog
保健所をのぞいたことはありますか?保護された犬の行く末…。いろいろな事情があって保護される犬たちの現実。人としてできることとは?
宮崎県で起きた実話をもとに映画化。山田洋次監督のもとで助監督を20年間つとめてきた平松恵美子が、今作の監督にあたった。

ある冬の日、母犬と生まれたばかりの子犬が保健所に収容される。母犬は警戒心が強く、すべての人に激しく吠え、子犬を守ろうとしていた。保護できる期限は7日間。それが過ぎると、犬は殺処分される。
神崎彰司は、一匹でも多くの犬を助けるため、里親探しに奔走している保健所の職員。凶暴性のある犬は、里親を見つけることは難しい。だが、母犬と子犬の命を両方守りたい神崎は、母犬の心を開かせようと奔走する。彰司の娘や幼馴染の獣医師も協力するが、うまくいかない。〝期限〟は刻一刻と近づいてきて…。

神崎を演じるのは、宮崎県出身の堺雅人。神崎の幼馴染の獣医師を中谷美紀が演じる。神崎の母には吉行和子が、亡くなった妻は壇れいがつとめている。他に、職員を腰かけ仕事ととらえている神崎の同僚を演じているのは、オードリーの若林正恭。若林は、映画初出演でありながら、独特な感覚でズレた演技。笑いを誘う。

堺雅人と中谷美紀の距離感にブレがなく、安定感のあるシーンがつくられている。

〝犬好き〟という人は、現実を直視して下さい。

(3月16日、公開)

『クラウドアトラス』(試写会)

2013年03月07日 09時07分01秒 | Weblog
人は生と死を繰り返して、現代まで生命をつなげてきた。脈々と受け継がれていく命。で、この映画。まず、スゴい。スケールが大きいと言ってしまうのは簡単なのだが、そんなことではすまされない。

おおまかな展開は
1849年 南太平洋の航海
1936年 スコットランド 幻の名曲誕生
1973年 サンフランシスコ 原発の陰謀
2012年 ロンドン 人気作家の殺人
2144年 ネオ・ソウル クローン少女と革命
2321年 ハワイ 崩壊後の地球


舞台は19世紀から24世紀。500年の間に、6つのエピソードが行き交う。このエピソードのつなげ方が巧みに計算しつくされている。たくさんのことが詰まっていて、どこをどう説明すればいいのか。それぞれの時代で無視できないことがらのオンパレード。語りつくせない。でも、難しいわけではない。伝えたいことはスマートだ。
19世紀奴隷船の日記は30年代の作曲家に愛読され、彼が作曲した組曲「クラウドアトラス6重奏」は70年代のハル・ベリーが聴くとこになる。文明崩壊後の超未来ではネオ・ソウルのぺ・ドゥナの供述書が聖書のように崇拝されている。人は、何度生まれ変わっても、引かれ合い、別れる。争いの歴史も…。そして、命は引き継がれていく。

原作はデイヴィット・ミッチェルの「クラウドアトラス」。19世紀奴隷船の航海日誌、1930年代の作曲家の手紙、70年代の政治サスペンス小説、ネオ・ソウルのレジスタンスの供述書などのエピソードで構成された小説。
監督は『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟、『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティグヴァが務めた。

出演は、トム・ハンクス、ハル・ベリー、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジム・スタージェス、ぺ・ドゥナ、ベン・ウィジョー、ジェイムズ・ダーシー、ジョウ・シュン、キース・デイビッド、デイビット・ギャスィ、スーザン・サランドン、ヒュー・グラント。

近未来のネオ・ソウルでクローン人間を演じているのが韓国の人気女優ぺ・ドゥナ。韓国とクローンって、何か社会事件にひっかけてんの?と、ちょっと突っ込んではみたが、このぺ・ドゥナが重要な役でそれを見事にやりとげている。思い切った役ができるのはこの人の魅力だ。最後まで目を凝らして先入観なく観ることが大切。俳優人が6役を演じているので、どの時代でどの役を演じているのかチェック。脇役だったり、悪役だったり…。だが、そこはハリウッド映画で、特殊メイクの技術に驚くことだろう。それは、エンドクレジットで確認を。
何度かみないとだめかもね

(3月15日、公開)


☆雑記
答えはエンドクレジットにあります。みなさん最後までお席を立たないで下さい…アナウンスした司会者。しかし、エンドクレジットが始まるとポツポツ立つ人が…、しかも、すっと出ていけばいいものを途中で気づいて画面を見た前の席の女性。あなたのおかげで私は鑑賞後は気持ちがもやもやしたまま。反対側のブロックの席から聞こえてきた「あーっ、おーっ」という驚嘆の声。謎解きの答えを見逃した気分。試写会は、最初から最後まで観るのが礼儀。全部含めて感想を他の人に伝えていくものなのでは?

映画の途中で帰るのはかってだけれども、他の人の迷惑にならないように、すみやかに静かにお帰り下さい。
ということで、この映画の面白さを伝える立場でないかもしれない(; ̄ェ ̄)

大笑い

2013年03月03日 23時36分48秒 | Weblog

明石家さんまとその仲間たちのコント。バカバカしくて大笑い。

さんまさんのお客を大事にする姿勢とサービス精神に頭が下がる。

2時間45分の上演予定が、3時間20分ぐらいになったのはご愛嬌。

たっぷり楽しめた。

『横道世之介』

2013年03月02日 21時42分40秒 | Weblog
1987年の春。長崎県の港町で生まれた18歳の横道世之介は、大学進学をきっかけに上京する。
入学式で声をかけてきた倉持とサンバサークルに入り、普通の大学生活を過ごしていた。パーティーガールをする千春のことなんかも気になっている。

そして、ダブルデートをきっかけに社長令嬢の与謝野祥子と出会う
嫌味がないが、そこそこ図々しい。頼みごとは断れないという人柄。少し不器用ではあるが、人懐こい。そんな世之介の周りでは楽しく愛しい日々が過ぎていく。

彼のいなくなった16年後。世之介の元ガールフレンド、親しかった友、そして彼に関わった人たちが、彼と過ごした日々と記憶を思い起こす。

昔、世之介に関わりがあった人が、ふと世之介のことを思い出す、というのが本作。

昔のこととはいえ、親しかった友人や元恋人のことなら、普通に覚えているし、忘れたくなくても覚えているだろうに、どうして急に思い出すの?ということなど、ツッコミどころはある。しかし、そんなことは細かいことだ。ありふれた日常にスポットを当て、自分らしく、精一杯生きることの大切さを描く。上映時間は160分と長めだが、徐々に引き込まれていき、時間の長さは気にならない。

携帯電話が一般的ではなく、ちょっと不便だったあの時代。だけど、イキイキと生きることができた。過去に思いを馳せながら、あるいは今の時代を思いながら、観てみてはいかがだろうか。今の立ち位置から、昔を振り返る時間を持つことも悪くない。

『蛇にピアス』の高良健吾と吉高由里子が5年ぶりに共演。『蛇にピアス』では、濡れ場も含め激しいシーンの連続だった二人。この映画では、初々しいキスシーンを見せている。セリフの間合いもいい感じで、息のあったところを見せる。吉高由里子が演じるお嬢様は、どこかズレていて独特。嫌味を感じさせないのは彼女らしさか。

主題歌はASIAN KUNGーFU GENERATIONの「今を生きて」
監督・脚本は沖田修一で、高良健吾は『南極料理人』『キツツキと雨』に続き3度目のコラボ。主演は3度目で初である。出演は他に池松壮亮、伊藤歩、綾野剛など。