映画『るろうに剣心』シリーズの最新作。
かつて、〈人斬り抜刀斎〉として恐れられ、激動の幕末を戦ってきた男・緋村剣心(佐藤健)。2度と人を切らないと決めた彼は、今は斬れない逆刄刀に持ち変えて仲間たちと平穏な日々を送っていた。
ある日、東京が何者かに攻撃され、剣心の大切な人々が襲われる。そんなときに彼の前に現れたのは、あの志々緒に武器や軍艦を手配していた上海マフィアの頭・雪代縁(新田真剣佑)。
縁は剣心の十字傷を知る人物で、彼が剣心に強い恨みを持ち、最凶な悪の人物になっていたのには剣心自身に問題があるからだった。縁は剣心と仲間、そして彼が作った世の中に対して、〈人誅〉を仕掛けてくる。
縁と向かいあい戦うことを決めた剣心は、薫(武井咲)や恵(蒼井優)、左之助(青木崇高)など仲間に自分がかつて結婚していたこと、その妻・巴(有村架純)を自ら斬殺したという過去を話し始める。
そして、とうとう縁によって東京総攻撃が開始される。
剣心と仲間たちの運命はいかに??
佐藤健の鮮やかなアクションは相変わらず素晴らしい。
対するのは千葉真一の血を引く新田真剣佑である。生まれ持った身体能力に加え、この役で鍛え上げてきたであろう肉体を見せて暴れる。
巴を演じる有村架純も、そこはかと流れる儚げな雰囲気は唯一無二であろう。
剣心を支えてきたオリジナルメンバーも演技にブレはない。斎藤一を演じる江口洋介もまた、剣心とともに死闘を繰り広げる。
京都から御庭番の蒼紫(伊勢谷友介)と操(土屋太鳳)も駆けつけ、さらに以外な彼も助太刀に(シークレットゲストだった神木隆之介が出演するというサプライズが発表されたので解禁することとした)というオールキャストの大団円を迎える。
余談だが、蒼紫よりも操が猛烈に強くなっていて驚いてしまうということも??ゾーンに入った土屋太鳳の動きにも注目だ。
あれやこれやで剣心と縁の一騎討ち。圧倒的な迫力映像に目を奪われるが、途中でハイエナVS剣心、またさらにハイエナVS剣心?とちょっと冗漫でしつこいさを感じる演出もなくはなかったと思う。
公開日の23日に鑑賞した。25日からはコロナ感染防止のため、緊張事態宣言がなされることとなり、イベントや映画館へ人が集まることがしばらく規制される。それが残念でならない。
この映画はアクションや殺陣が満載で、スクリーンの隅々まで動きが激しい。絶対的に映画館で鑑賞するのが楽しめると思うが、しばらくは都市部で映画館は休館となる。自粛があけたらぜひ、映画館まで足を運んでほしい。
原作は和月伸宏「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」。監督・脚本はこれまでと同じ大友啓史が努めている。
この作品のあと、物語の始まりのラストである『るろうに剣心 最終章The Beginning』へと続く。