とりあえず謝っておけば、物事は大きくならない。というような、日本人が持つ性善説。ところが、昨今の欧米化された意識により、謝ると負け…訴訟を起こされるという概念が定着してしまった。何となく、社交儀礼としての会釈も見ることが減ってきたような気がする。
いいのか悪いのか、日本の謝罪文化。しかい、ごめんなさい、とまず言われればそれを落としどころにできるのでは?と投げかけているのが、この映画。
帰国子女の典子は、交通事故を起こす。相手は怖いおにいさんたち。帰国子女であるがゆえに、日本の謝罪文化を知らず、ごめんなさいが言えなかったことで話をこじらせてしまう
。そして、東京謝罪センターの黒島に事態をおさめてもらうことに。驚きの黒島のノウハウ。半信半疑な典子だが、黒島は見事に事態を収束させる。しかも、それがきっかけで典子は黒島の仕事を手伝うこととなった。
個性的な依頼主から、次々と舞い込む仕事。しかしそれぞれの問題は、それぞれの過去に繋がっていた。このシーンがあれと絡む??展開となっている。日本テレビ制作なので、日本テレビに関する人が、ちょくちょく出演するので、細かいチェックをしながら鑑賞するのも有りかも。
脚本を、朝ドラの「あまちゃん」が人気を博した宮藤官九郎が担当している。主演は、宮藤官九郎の僚友とも言える阿部サダヲがつとめる。帰国子女の典子を演じるのは井上真央。彼女の冒頭のレオタード姿に釘付けか?
出演はほかに、竹野内豊、岡田将生、尾野真千子、高橋克実、松雪泰子など。監督は、ドラマ「WOMAN」や映画『綱引いちゃった!』などでお馴染みの水田伸生が手がけた。水田伸生、宮藤官九郎、阿部サダヲのトリオは『舞妓Haaaan!!!』『なくもんか』の続いて三度目のタッグ
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クスッと笑えるシーンはあるが、中だるみも感じる。もっとパキパキ進めても良かったのではないだろうか
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映画では、土下座して許してもらえるなら土下座をすればいいじゃないか…という流れ。もちろん、土下座は強要してはいけませんので、あしからず。ドラマや映画を都合よく現実に持ち込まれませんよう。