夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『劇場版 コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』

2018年07月31日 09時33分32秒 | Weblog

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医療、災害・事故現場に駆けつける描写や主人公たちの成長や絆を描いてきたドラマ「コード・ブルー」。2008年7月の放送以来3シリーズ、スペシャルなどを放送されてきた人気ドラマの映画化。1stシーズン開始から10年。当時20歳前後で、フェローを演じるには若い世代がキャストに決まったな、と思っていたが。10年を経て、しっくりくる年齢に。しかも、全員が第一線で活躍しているということで、今や贅沢なキャスティングとなった。

映画の舞台は、3rdシーズンで描かれた地下鉄トンネル崩落事故から3カ月後。

東京湾を運行していたフェリーが濃霧の影響で海ほたるに衝突。藍沢や白石が出動する。

日本映画はアニメや高校生世代のラブコメが多く手がけられる。そこにハリウッド映画が張り出してくる。『劇場版コード・ブルー』は人気ドラマからの映画化。純然たる映画作品ではないけれども、その閉塞感のある状況に風穴をあけた。ドラマ作品であることから、家族が、学生が、サラリーマンが・・・観ることができるものとなっている。実際、チケットを買うとき、〝けんかしないで観れるのはコード・ブルー〟〝ほかのやつはよく知らん、アニメはこのメンバーで観なくてもいい〟と話している声が聞かれた。夏休みはまだまだこれから。普段は映画館に向かわない層を巻き込み、これからも観客数を増やしそうだ。

2時間ドラマでやればいい内容とも言えるし、映画の尺にいろいろ詰め込み過ぎ、そして冗慢に感じるというシーンも。3rdシーズンから脚本家が安達奈緒子に変わり、恋愛要素強めになった感もある。

ただ、オープニングからドクターヘリをバックに5人のメインキャストが走るタイトルバックは圧巻。テレビでは感じることができない大画面の迫力があった。

出演は山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介など。監督はドラマも撮ってきた西浦正記が務めた。

 


『泣き虫しょったんの奇跡』(試写会)

2018年07月20日 10時26分16秒 | Weblog

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プロ棋士を目指す人が集まる奨励会。プロ棋士へのメリットは26歳。それまでに四段になれなければ、退会しなければならない。小学生のころから、将棋ひとすじに生きてきたしょったんこと瀬川晶司の夢はプロの棋士になること。だが、年齢制限の壁を破れず、その夢は絶たれる。

プロになることを諦め、サラリーマンとして暮らしていたが、アマ名人となっていた親友の悠野ら周りに支えられ、将棋を再開。

そこで、〝やっぱりプロになりたい〟という思いが再燃。35歳になったしょったんの二度目の挑戦が始まる。

しょったんを演じるのは松田龍平。隣家に住む親友・鈴木悠野を演じるのは野田洋次郎。二人の切磋琢磨して取り組む姿勢が、心も将棋も強くしていった。友の存在の大きさ。また、小学校のときの担任(松たか子)の立ち位置が実に良く、周りに恵まれ、励まされ、支えられているのがわかる。それらすべてが、サクセスストーリーを起こした。

永山絢斗、染谷将太、新井浩文、早乙女太一、妻夫木聡、イッセー尾形などのキャストのほかに、本当のプロ棋士が対戦相手として登場する。

監督・脚本は自身も奨励会に所属していたことがある豊田利晃がつとめた。

これは実話であるが、当時、ニュースやワイドショーで取り上げられていたので覚えている人もいるかと思う。勝負の世界は厳しい。実力次第なのだ。

(公開は9月7日、金曜日)


『万引き家族』

2018年07月16日 13時49分50秒 | Weblog

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6月8日に公開され、今も大ヒットロングラン上映を続ける。ご存知のとおり、第71回カンヌ国際映画祭最高賞受賞作。『誰も知らない』『そして父になる』などで家族をテーマに描いてきた是枝裕和監督作品。

 

東京・下町、高層マンションの谷間にポツンとある平屋の家。

祖母の初枝(樹木希林)の年金を目当てに、長男の治(リリー・フランキー)、信代(安藤サクラ)の夫婦と信代の妹・亜紀(松岡茉優)、夫婦の息子・祥太(城桧吏)が集まり家族を形成している。明るくて楽しそうな家族。だが、年金で足りない分は万引きで稼いで生活をしていた。

ある日、団地の廊下に出されて震えていた女児を、信代がかわいそうだからと連れて帰る。家族の人数が一人増えても、貧しくても、笑って生活できる場所があった。

しかし、ある出来事が家族を引き離す。そして、徐々に家族の秘密が明らかとなっていく。

ヒューマンではあるが、サスペンス的な要素も組み込まれた。

前半の伏線が回収されていくなかで、あまり触れられていない亜紀を演じる松岡茉優の役が闇。JKビジネスの店で働く女性を演じているが、そこの客である〝4番さん〟の池松壮亮とともに、かなり深い闇がありそうなのだ。どうしてこうなった?と想像が掻き立てられる。

 

そして、是枝監督が投じる問題のひとつ、子どもの福祉。

ネグレクトを含む虐待親よりも、食事をさせてくれる優しい他人…が子育てしたらあかんの(日本は戸籍制度だから、就学の問題は発生するけれども)?

関わったらダメなの?など、もろもろ、議論できる。

ドキュメンタリーのような映画。

低下層で暮らす人や家族は存在する。この映画が外国で賞をとったことによりニュースになり、本来、観るつもりがなかった人を含めて、鑑賞した人は多数となっている。老若男女。

最近は虐待・DVケースもニュースで目にする機会が増えた。例えばであるが、個人情報の取り扱いも含め、民生委員・児童委員の方の取り組みに期待できそう。地域住民の関係も。

もちろん、万引きを含む軽犯罪は許されるものではない、というのは大前提としてある。