大手企業に勤務する女性社員・鈴木静香(三吉彩花)は、怪しいマジシャン(宝田明)に、曲が流れると歌って踊り出さずにはいられないという催眠術にかかり、その辛さから抜け出そうと悪戦苦闘する。
テレビから流れる音、駅の発車メロディー、町にはさまざまな音楽があふれていて、勝手に体が反応してしまう。
何とか催眠術を解いてもらおうとするが、どこかに消えていた。マジシャンの片棒を担いでいた女性(やしろ優)とともにマジシャンを探し出そうと、珍道中が始まる。
監督が『スウィングガールズ』『ウォーターボーイズ』の矢口史靖。今回は、頑張って何かを成し遂げるとかそういう傾向の物語ではなく、まったくのコメディである。
使用されている曲はどの世代にも知られているもの。時にはスウィングしたくなる曲も。この辺りは、矢口監督らしいと言えるものである。
静香がマジシャン探しを依頼する探偵にはムロツヨシ。ムロツヨシらしいムロツヨシで、物語をかき回している。
上映時間は1時間42分と短かめで、あっさりと楽しめる。歌と踊りは三吉彩花がすべて自分で努めている。