夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「潜水服は蝶の夢を見る」

2008年03月12日 23時36分06秒 | Weblog
 これまでに、こういう作風があっただろうか。斬新であり、古典的であり、ドキュメンタリーのようでドキュメンタリーでなく。
 うまくは表現できないが、絶妙のカメラワークが当事者目線で、悲しさを呼び、生きる力も湧いてくる。かと言って、「生きるとは何か」というような堅いイメージを抱かせず、遊び心もある。ぜひ、劇場で観てほしい一作である。
 『ELLE』の編集長・ジャン=ドミニク・ボビーは42歳。3児の父である。しかし、゛結婚゛という形はとらず、女性関係には積極的だ。
 そんな順風満帆だったボビーの人生がある日を境に急変する。脳梗塞で倒れ、体が動かなくなってしまったのだ。まるで、潜水服を着ているかのように。意識ははっきりしているが、唯一、動くのは左目だけ。生きる希望を失いそうになるボビー。そんなボビーに、言語療法士のアンリエットが瞬きでコミュニケーションを取る方法を考えだす。そして、それが未来へと向かい、ボビーは、瞬きで自伝を綴り始める。
 監督はジュリアン・シュナーベル。本人から見た゛瞬き゛の表現の仕方など、カメラワークが駆使され、その手法とアイデアに驚きの連続。ストーリーにも引き込まれる。

「チーム・バチスタの栄光」

2008年03月07日 21時18分53秒 | Weblog
 コメディではなく、本格的なミステリー映画「チーム・バチスタの栄光」。阿部寛をそんなに変な役にしなくても、十分個性的なんだと思う。
 心疾患のためのバチスタ手術専門のエリート医師たち。人はそれをチーム・バチスタという。しかし、3ケースが続けて術中に患者が死亡。精神科医の田口はその原因を探るために動き出す。そこに、厚生労働省の役人・白鳥が現れ、田口と一緒に調査をすることになる。
 優秀な医師でも休みがなくなると、壊れてしまうものなのだろう。手術シーンが苦手な人は、映画を観る前に食事を済ませた方がいいかも。ハラハラドキドキするのとはちょっと違うミステリーだが、気楽に観ることができるだろう。