夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『プリンセストヨトミ』

2011年05月31日 09時58分50秒 | Weblog
 日本の中に、独立した“大阪国”が存在するという奇想天外なストーリー。大阪夏の陣から続く、その壮大な歴史を展開する。
 会計検査院調査員の松平は、部下二人を連れてOJO(大阪城城跡整備機構)のお金の流れについて怪しいものを感じ、実地調査に赴く。検査院は、どの省庁にも属さず、国家予算が適正に使われているかチェックできる機関。やがて、彼らはOJOのカラクリに気づく。そして、400年続く国と大阪の秘密にたどりつく。封印されていた歴史。更に、脈々と受け継がれることとは?
 正直、綾瀬はるかが大阪を走り回る(市内のごく一部が中心)シーンと、大阪のグルメ(粉もん)、歴史的街並み、が最大の見どころかもしれない。スケールが大きな映像と、最終的な真実とのギャップが大きいのではないだろうか。大阪人気質は映画をとおして伝わるのだろうか?不安は残る。
 出演は、堤真一、綾瀬はるか、岡田将生、中井貴一など。原作は『万城目(まきめ)学』。監督は、鈴木雅之。ストーリー以外に、映像にお楽しみ場面があるので、それを探してみては?また、登場人物の名字はチェック。

『八日目の蝉』

2011年05月29日 10時38分36秒 | Weblog
 すでにテレビドラマ化もされた直木賞作家・角田光代の同名のベストセラー小説が原作。テレビドラマを見た人は、わざわざ映画を観るのは…どうだろう。と思っているかもしれない。しかし、ラストがドラマとは異なり、映画には映画なりの描き方があるということを再確認する感じだ。
 不倫の子を宿した野々宮希和子は、母となることを許されなかった。絶望と喪失感の中、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去る。薫と名付けられたその子どもは、誘拐犯である希和子に4年間、愛情たっぷりに育てられる。
 実のもとに戻った子ども秋山恵理菜は、実の両親の愛情を感じとれないまま大学生となっていた。そんな時、恵理菜は自分が妊娠していることに気づく。相手は、家庭を持つ男・岸田だった。岸田を愛していたのかもわからず、子どもを愛する自信もないが、産みたい…。そして封印していた4年間の足跡をたどるべく、希和子と暮らした小豆島へ向かう。
 母性愛や家族愛とは何か、ということを描いているが、恨みや喪失感がある中でも、生まれて間もない子どもを誘拐した永作博美が演じる野々宮希和子の罪は深い。
 
 秋山恵理菜の井上真央は、明るく快活な役ではない、今までにない難役をうまく演じている。ひと皮向けたその演技に注目が集まるだろう。永作博美もまた、強い面と弱い面がある女性を演じきった。希和子と恵理菜の家族写真を撮るシーンは、胸が詰まるところだ。恵理菜の明るい未来を感じさせるラストに、観るものも背中を押される。
 監督を務めたのは『孤高のメス』の成島出。恵理菜の実の母に森口瑶子、父に田中哲司。

『ブラックスワン』

2011年05月19日 13時09分23秒 | Weblog
 『抱きたいカンケイ』を先に観てしまったので、あまりの落差にショックを受けてしまった。というベタな感想から。
今作『ブラックスワン』でナタリー・ポートマンが、アカデミー賞主演女優賞を受賞したのは周知のとおり。そのストーリー展開とナタリー・ポートマンが主人公同様に、真摯にバレエに取り組む姿勢が伝わる。ただ、痛い。本当に痛い。気を休められるシーンは皆無といっていい。体調のいいときに鑑賞してはいかがだろうか。
 『白鳥の湖』のプリマドンナに抜擢される主人公・ニナ。バレエに挫折した母の期待を一心に背負い、プレッシャーの中で、厳しいコーチの下で練習に励む。しかし、自分と違う個性を求められる黒鳥の方は、うまくできないでいた。日夜、練習に励むが不安は募る。無事に本番を迎えることはできるのか。公演は成功するのか。
 スリラーというべきか、サスペンスというべきか、答えに困る。しかし、心理的にダメージが大きいので、注意を。ラストの衝撃を受け止めて、解放されるまでに時間がかかるかも。
 監督は『レスラー』のダーレン・アロノフスキーが務めている。
(あまり内容を思い出したくないので、アッサリ終わりたいと思います。秀作ではありますが、賛否は真っ二つに分かれるでしょう。)

『抱きたいカンケイ』

2011年05月02日 13時10分27秒 | Weblog
 『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンが主演、製作総指揮を務めた作品。
 週に80時間も勤務し、恋をする暇もない医師・エマは、子どものころに知り合った男友だち・アダムにセックスだけの関係を持ちかける。自分に都合のいいときだけアダムをメールで呼び出し、恋人にはならないルールの中で、割り切った関係を続けるはずだったが…。
 自由なセックスフレンドの関係から、恋愛に発展する。通常とはパターンが逆の?、大人の行為→幼稚な行動…の観客の捉え方は?
 お遊び満載のラブコメ。刺激的な場面もあるが、自分が傷つくのが怖くて先手を打ってしまう主人公に共感できるかどうかがポイント。
 ナタリー・ポートマン演じる、エマの男友だちアダムには『ベガスの恋に勝つルール』のアシュトン・カッチャー。監督は『Gガール 破壊的な彼女』のアイヴァン・ライトマン。アシュトン・カッチャーはラブコメのイメージが強いが、 背の高いがっちりした体と童顔にギャップがあり、その辺が魅力かも。その落差がラブコメ向き?