夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「シルク」

2008年01月29日 23時57分33秒 | Weblog
 妻か、日本で見た謎を秘めた女性を愛しているのか、主人公は苦悩するのだが、日本でのストーリーにもう少し膨らみがあった方がわかりやすいのではないだろうか。
 しかし、娼館の女主人を演じる中谷美紀の存在感は圧倒的迫力があるので、そこは見所である。
 19世紀のフランスの田舎町。エルヴェは、蚕の卵を手に入れるため、極東の島国である日本へ向かう。エルヴェはそこで出会った少女を忘れられず、再び日本へ向かう。
 日本、カナダ、イタリアの合作で、役所広司も出演している。

「歓喜の歌」(試写会)

2008年01月24日 23時03分43秒 | Weblog
 市民会館は、リーズナブルで地域の人たちが使いやすいことが利点である。公務員がのんびりと仕事をしているイメージもあるが(失礼しました)、会館は結構きれいだったりするので、利用したいものである。
 本作は、゛出来事゛を独特の目線で観察し、笑いを提供している立川志の輔の新作落語が原作。物語が進むうちに、゛下げ゛をどうするのか?を気にしながら観るのもいいだろう。単純なストーリーではあるが、それだけにツボでは笑えて、ときにはしんみり。庶民の日常は、ささやかなことで、泣いたり、笑ったりしているものなのだ。 一年も終わりに近づいた12月30日、みたま文化会館に1本の電話が入る。「みたま町コーラスガールズ」からの明日の予約確認である。文化会館主任の飯塚は、「大丈夫ですよ、お待ちしています」と調子よく応える。そして、気づく。「みたまレディースコーラス」と「みたま町コーラスガールズ」の予約がダブルブッキングしていることに…。
 最初は簡単におさまると思っていた会館使用の調整であるが、合唱にかける゛ママさん゛たちの情熱に動かされ、飯塚は一世一代のある行動に出る。
 いい所で、絶妙にキャスティングされた人たちが出てくるが、主演の小林薫のダメっぷりが物語を引っ張る。
 最後の…着物の袖の長さをうまくそろえることができたのかどうか、とっても気になります(ρ_-) 主婦コーラスのリーダーには6年ぶりの映画出演となる安田成美、一方のコーラスリーダーには由紀さおり。監督は、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の松岡錠司である。
(リサイタルホールにて試写会)

「陰日向に咲く」(試写会)

2008年01月22日 23時29分29秒 | Weblog
 陰日向とは、日の当たるところと日の当たらないところを言う。人生は、日陰を歩くこともあれば、日向を歩くこともある。その繰り返し。いいことばかりじゃないし、悪いことばかりじゃない、だから、楽しいんじゃないのか…。そんな人生の応援歌が(古い表現か!?)、映画「陰日向に咲く」である。原作は、劇団ひとりの大ベストセラー小説で、映画化が期待されていた。 夏の日に、大型台風が接近していた。シンヤは、ギャンブルで作った借金を返すため、観光バスの運転手をしている。しかし、シンヤはギャンブルから足を洗えず、借金取りに命じられるまま、オレオレ詐欺に手を染める。だが、騙すはずの相手と゛友だち゛になってしまい、うまくいかない。
 そんなシンヤが浅草で出会った寿子は、若かりしころの母・なるこが売れない芸人と漫才コンビを組んでいた雷太を探していた。
 25歳の崖っぷちアイドルみゃーこをひたむきに応援するアキバ系アイドルオタクのゆうすけは、今日も熱心にみゃーこのイベントに出向く。しかし、会場は閑古鳥が鳴いていて…。
 一方、エリートサラリーマンのリュウタロウは゛モーゼ゛のような風体のホームレスに出会い、モーゼと話すうちに、遂に自分もホームレスの道に足を踏み入れる。
 一見、別々に描かれている日陰の人たちが、最後には一つに重なり合っていく。
 人と人との縁。人は人とのつながりなくして、生きていくことはできない。そんなことを思いつつ、ほのぼのしてみてはどうだろうか。
 そして一言余計なコメントを残すなら、劇団ひとりってマザコン!?…でも、それがプラスになって、うまくストーリーに生かされいるわけであるが。
(厚生年金会館芸術ホールにて)

「テラビシアにかける橋」(試写会)

2008年01月16日 22時26分04秒 | Weblog
 淀みないまっすぐな子どもたちの瞳。そして、子どもたちの夢の世界。想像し、創作すればどんどんと膨らむ自分たちの夢の世界。日々の暮らしに忙殺され、大人が忘れかけた子ども時代の思いが蘇る感動作。
 原作は1978年に出版され、いまなお読み継がれている。
 いじめられっ子のジェスは絵が得意で、授業中も絵を書いて気分を紛らわしている。家庭も裕福でく、父に家のことを手伝わされているジェスだったが、夏休みが終わり新学期になると、一人の転校生がクラスにやってきた。都会からやってきた、美しい少女レスリーと親友になったジェス。そんなある日、二人は森の中でツリーハウスを見つけ、そこを、空想の国「テラビシア」と名付け、二人だけの秘密の国を創り出していく。
 明るくものおじしないレスリーとの出会いにより、心を開いていくジェスだが、ある゛事件゛がジェスを待ちかまえていた。
 出演は、ジェスに『ザスーラ』のジョシュ・ハッチャーソン、『チャーリーとチョコレート工場』のアナソフィア・ロブ(ずっとガムを噛んでいた子)、など。
 主演二人の演技が秀逸。ジェスとレスリーの澄んだ瞳と、その美しい国に魅了されることだろう。

「母(かあ)べぇ」(試写会)

2008年01月10日 23時49分19秒 | Weblog
 年末、ニュース番組の映画コーナーで、某キャスターがお勧め作品として挙げていた作品の一つである「母べぇ」。山田洋次監督が伝える、戦闘シーンのない戦争映画。反戦のメッセージ。それが「母べぇ」である。
 昭和15年の東京。野上家では、父を「父べぇ」、母を「母べぇ」、娘の初子と照美を「初べぇ」「照べぇ」と呼び合っている。そんな仲むつまじい家族であったが、文学者である父・滋が、思想犯であるとの理由で治安維持法で検挙されてから、野上家の生活は一変する。
 犯罪者家族と世間から白い目で見られる一方で、心あたたかい人たちが野上家を救う。滋の教え子で、出版社に勤める山崎。滋の妹の久子。どちらも家族の信頼を得、娘たちにも慕われている。そして、変わり者の仙吉おじさんも…。 しかし、時代は、さらに野上家を揺さぶり続けるのである。
 離れ離れになった家族の心をつなぐのは手紙。父が、母が、娘たちが、それぞれの思いで気持ちを伝える。この手紙のやりとりの場面では、目頭が熱くなるひとも多いだろう。今の時代では、もどかしい手段かもしれないが、心が通っているいい場面。日常は日常として、生活としてある。時代は激しく動いても…。
 原爆詩の朗読活動を通じて、平和を訴えてきている吉永小百合が主演。父・滋には板東三津五郎が扮している。また、山田洋次作品の常連となった檀れいが、父の妹・久子を演じている。そして、映画ファンとしては、浅野忠信がメジャーな映画(という表現も何だが…)に久しぶりに出演しているのが嬉しいところであろう。

「アメリカン ギャングスター」(試写会)

2008年01月08日 23時36分09秒 | Weblog
 アメリカが持つ問題は、やっぱり根が深いな~と感じる作品。1970年代の実話を基にした作品であるが、今も似たようなことが続いているのではないかと思えてきて…。
 自分が仕えるボスが亡くなり、暗黒街で麻薬の新しいビジネス・スタイルを築き上げ、アメリカン・ドリームを達成していくフランク。また、悪人からワイロを受け取ることに慣れ、正義がなくなってしまった警察で、自分だけはそうなるまいと、正義を貫く刑事のリッチー。
 麻薬ルートの解明と警察内部の見えない敵に立ち向かっていくリッチーだが、フランクの゛信念゛も固かった。
 麻薬王のフランクにデンゼル・ワシントン、正義感の強い刑事にラッセル・クロウ。オスカー俳優である二人の共演に、リドリー・スコットが監督したことで話題となっている。 おもしろいけど、歴史的背景も知ってないと、ちょっと難しい…かも。