夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『マッチング』

2024年02月24日 21時35分12秒 | Weblog

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 『ミッドナイトスワン』『Silent Love サイレントラブ』の内田英治が原作・脚本・監督

を務めた“サスペンススリラー”。この“サスペンススリラー”という言葉に、どうする?怖い?

と思いつつ鑑賞。一部に“オッ!”と思うシーンはあるが、スリラー要素よりもサスペンス色が

濃いので、気になっている人は必要以上に怖がらなくても大丈夫だ。

 

 ウェディングプランナーとして働く輪花(土屋太鳳)は、仕事は順調だが恋愛には奥手だ。

親友で同僚の尚美(片山萌美)にはマッチングアプリに登録するように勧められているが、今

イチ気は進まない。だが、相性確率が高かった相手・吐夢(佐久間大介)と会うことにする。

しかし、現れた吐夢はプロフィールとは違う印象の暗い男だった。それ以来、吐夢は輪花のス

ーカーと化し、輪花はマッチングアプリ運営会社のプログラマー・影山(金子ノブアキ)に

けを求める。その頃、“アプリ婚”をした夫婦を狙った連続殺人事件が起こる。

 やがて、輪花を取り巻く状況が変化し、次々と真実が明らかになっていく。

 

 後半30分からの展開が重要。気を抜かないで鑑賞する必要がある。前半部分を後半で見事に

回収する手法。よくできた秀作。出演は他に、真飛聖、片岡礼子、杉本哲太、斉藤由貴など。

誰がどの役柄かは伝えるのは難しいぐらい、それぞれの関係が張り巡らされている。みんな怪

しい。そして土屋太鳳は、かわいい系の役よりも振り切った演技の方がハマる。

 あーーー、ネタバレしたい


『カラーパープル』

2024年02月15日 08時55分38秒 | Weblog

 スティーブン・スピルバーグ製作『カラーパープル』から新年のグリーティング!日本版ポスターがお披露目

 スティーブン・スピルバーグ監督と名作映画が、ミュージカル映画となって生まれ変わった。

主人公にはのセリーには、ブロードウェイのミュージカル版で同役を演じたファンテエイジア・

バリーノ。『リトル・マーメイド』のアリエル役のハリー・ベイリー、アカデミー賞歌曲賞と

グラミー賞受賞のH.E.R.も出演している。

 

 優しい母を亡くし、横暴で支配的な父の言いなりのままに生きるセリーは、父の決めた相手

と結婚したが、またも支配的で自由のない生活を送っていた。さらに、最愛の妹・ネティとも

生き別れてしまう。

 だが、支配されることを嫌い、自立した強い女性ソフィアと、歌手になる夢を叶えたシュグ

に出会えたことで、セリーの人生が少しづつ、そして大きく動き始める。

 

 

 1909年から物語は始まる。その頃からアメリカが抱える男尊女卑、差別や偏見、貧富がはび

こる時代背景が根底にある(これは今も?)。結婚に出される前にセリーは二人の子どもを産

むが、その子供たちはすぐにセリーの手から離れ父親が“神のもと”へと渡されてしまう。その

子どもの父親は“父”なのだろう、というのもひどい話だ。だが、そんな環境から離れて強く生

きている女性もいる。今を抜け出す、未来を向くために必要なのは“出会い”だ。出会いが、新

しい世界を見せてくれて、自分で歩むことの大切さを教えてくれる。寄り添ってくれる人との

出会いの重要さと、その気持ちを受け入れられるのも本人が持つ強さだ。ラストは、アメリカ

らしいビッグファミリーとなった風景が描かれる。

 不安や不満を抱えながらも、軽快なダンスシーンと迫力ある歌が日々の辛さを忘れさせる。

 


『夜明けのすべて(公開舞台挨拶配信付き)』

2024年02月11日 09時01分09秒 | Weblog

  

 

 松村北斗、上白石萌音のダブル主演。かつてドラマで夫婦役を演じていた二人が、会社の後輩

と先輩としての立場で演じる。「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞した瀬尾

まいこの原作小説を『ケイコ目を澄ませて』の三宅唱監督が映像化した。

 原作にオリジナルな要素を加えて、二人が少しづつ交流を深めていく姿を彼らの日常とともに

描いていく。冒頭の上白石萌音の一人語りは、原作そのままの文章。朗読のように始まる。

 月に1度、PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられられなくなる藤沢さん(上白石萌音)

は入社した会社で失敗をして、2ヶ月で退職した。今は、栗田科学でプラネタリウムキッド

どの商品管理の仕事をしている。ある日、後輩の山添くん(松村北斗)のある行動がきっか

で怒りを爆発させる。だが、転職してきたばかりでやる気がないと思っていた山添くんは、

ニック障害を抱えていることを知ってしまう。また、山添くんは藤沢さんがPMSであること

知り、それ以来、お互いの心に寄り添うようになっていく。

 そして、年に1回のプラネタリウムのイベントが近づいていく。

 

 予告でご存知な方もいると思うが、藤沢さんが山添くんに自転車をプレゼントするところと、

藤沢さんが山添くんの髪を切るシーンは見どころ。特に髪切りシーンが始まることがわかる

と、会場から笑いが起こる。また、上白石萌音がPMSによる苦しさで暴言を吐く演技や松村北

斗のキラキラ感がない姿。静と動の佇まいをチェックされたし。藤沢さんの母がりょう、栗田

科学の社長を光石研が務めている。自分の生活は、自分で選んでいい。そういうラストとなっ

ていて、原作とは違うところだが、しっくりくる。

 

 2月10日、上映後に東京からの公開舞台挨拶が行われる朝9時からの回を鑑賞した。その内

容のポイント部分は、すでにスポーツ新聞などの芸能面で記事となっているが、主役二人の話

し方や間合いを知ることができるのがライブ(配信だったが)のいいところ。これまで、試写

会や雑誌のインタビューでたくさんの取材を受けており、ネタもそろそろないところかと思う

が、これで役目も終わり、映画は鑑賞者のものとなった。宣伝のお役目ご苦労さまでした。ち

なみに、公開舞台挨拶でサプライズで読まれた三宅監督から二人に宛てた手紙が代読されたあ

と、「現物がほしいです」と上白石萌音は訴えていた。

 

 だが、配給元を考えると、ガンガン宣伝するほどの大きな映画ではなく、小さいスクリーン

で端から端までゆっくり観る規模のもの。デジタルではなく、16ミリフィルムで撮影している

ので、画像にはざらつき感がある。カメラワークも独特なもので、二人のシーンを引いたり、

顔のアップを下から撮るなどしていて、それぞれの生活の一部を覗いているような感覚がある。

人の日常はたいがいは変化がなく、悩みを抱えながらも毎日同じようなことが繰り返されて過

ごしている。そんな日常にそっと寄り添った、優しい物語。

 

 本作は、第74回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に正式出品されることが決定している。

 (12日までの鑑賞者には特典が配布されている。←写真右)

 

☆2月10日はこの映画を鑑賞後、森ノ宮ピロティーホールへ『オデッサ』を観劇している。

 大忙しの長い一日だった。盛りだくさん


『舞台 オデッサ』

2024年02月10日 21時48分01秒 | Weblog

 三谷幸喜の作・演出舞台。出演は柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也の三人。大河ドラマ「鎌倉殿の13

人」の名演でおなじみの“三谷組”が舞台に集結した。

 アメリカ・テキサス州のオデッサを舞台にした男女が通訳を元にした会話バトルが展開する。

 

 1999年。小さな町オデッサで老人が殺害される。その事件の容疑者は日本人の旅行者。彼は英語を

切話せず、担当の日系の警察官は日本語を話すことができず、語学留学中の日本人青年が通訳とし

て派遣されてくる。警察官が席を外していると、容疑者と通訳は鹿児島出身だということがわかり、

意気投合してしまう。そして、取り締まりが始まる。

 登場人物は三人。言語は英語と日本語の二つだが、鹿児島ことばを含めると三つ。そして、真実は

一つ。密室の中で、明らかになっていく真実とは…。

 

 自分が犯人だと言っているのに、そうは訳さない通訳。このように殺したという動作を、日本の蕎

麦を打っているかのように訳す。すべてが、通訳のそんな作り話で訳していくことで物語が展開する。

殺人事件を語っているのに痛快なコメディ。冒頭は警察官である宮澤エマと通訳である柿澤勇人の二

人は日本語で芝居をする。だが、宮澤エマは日本語は話せない設定なので、ここの二人の場面は英語

での会話だと想定できる。容疑者である迫田孝也が加わり三人となると、英語と日本語の会話。容疑

者と通訳の会話は鹿児島ことばが使われる。取り調べでの三人のシーンになると部屋の壁が動き、翻

訳された日本語が映し出される。映画の予告編のように下から上に動いたり、心のつぶやきがうっす

らと言葉として映し出されたり。台詞が文字化されて動く楽しさ。最低限のデジタルを使っているだ

けなのに、新鮮さを感じる。

 

 そして、何よりおもしろい!

こんな発想ができる三谷幸喜は、やっぱり天才なんじゃないか!! サイコーじゃないか!!

あーーーーーおもしろかった!!! ←語彙力なしの感想をお届け。

上演時間は1時間45分でノンストップ。このあと、福岡、宮城、愛知で公演あり。また、ナレーシ

ョンは横田栄司、音楽は荻野清子が務めている。当日券があるかもしれないので、機会がある人は

足を運んでみてはいかがだろうか。

  柿澤勇人さん、英語台詞お疲れさまでした。宮澤エマさん、英語監修お疲れさまでした。迫田孝

也さん、鹿児島弁の台詞が楽しそうで何よりでした(鹿児島弁監修)。

 

 ところで、あなたは英語のしりとりは得意ですか?7回目で最後にX(エックス)の付く単語で終

了することにチャレンジすれば、この舞台の参加者です???


『Silent Love サイレントラブ』

2024年02月08日 08時47分45秒 | Weblog

 過去の出来ごとから、声を捨てて毎日をただ生きているだけの蒼(山田涼介)。ある日、不慮の

事故で視力を失い、絶望の中にいる音大生の美夏(浜辺美波)と出会う。「YESなら1回、NOなら

2回、私の手の甲を叩いて」。

 蒼は、“ピアニストになりたい”という彼女の夢をかなえようとする。だが、彼女に思いを伝える

方法は、そっと触れる人差し指とガムランボールの音色だけ。「私にとってあなたの手は神の手。

いつもこの手が助けてくれた」…美夏のその言葉は、暗闇の中で一瞬だけ明るくするが、本当の手

はずっと前から汚れていると、一人で頭の中で語り、悲しい表情を見せる。

 

 監督は『ミッドナイトスワン』の内田英治。内田監督が熱望した久石譲が、本作のためにオリジ

ナル楽曲を手がけた。主題歌は、幅広い世代から支持されているMrs.GREEN APPLEが担当してい

る。蒼の同僚清掃員には古田新太、大学の講師を野村周平、他に吉村界人、中島歩、円井わんなど

が出演している。

  育ってきた環境と生きてきた道の違い。本来、出会う必要のない二人が出会い、心を寄せていくと

いう日本のラブストーリーによくある話の展開である。それを、主役の二人がどのように真実性を

持たせていくのかがポイントとなる。山田涼介は台詞はなく、ただひたすら彼女がピアノを練習で

きるために働くのみの演技。浜辺美波は、絶望から未来への演じ分けに努めている。展開がわかっ

ているが、物語の世界観に入っていけると楽しいかも。


爆笑!よしもとお笑いライブ

2024年02月01日 08時25分00秒 | Weblog

  

 

タナからイケダ・・・・田辺さんと池田さんのコンビ。当方は初見。田辺さんの40歳で中学生の

           娘いてる、でどよめきが起こる。前座?だし←大丈夫ちゃんとそれなり

           に成長してるというどよめきに突っ込みで掴みはOK。正統派のしゃべく

           り漫才で楽しめた。(写真なし)

          

バタハリ・・・・・・・二人組で何種類かの“コーン”(工事に目印で使うやつ)を使うネタコン

           ト。これも当方は初見。紐で持ち上げたり、縄跳びをしたりと、体を張

           っていた。単純におもしろかった。(写真なし)

 

ZAZY・・・・・・・・テレビでネタ見せではないところで視聴していた。子どもたちからも人気。

          「足が綺麗!」の声が会場から上がる。ネタを始める前に観客を巻き込ん

          で自己紹介。フリップをテンポよくめくりながら「なんそれ!」

 

ギャロップ・・・・・言うまでもなく、実力者。納得のネタ進行だった。うまい!という内容。

 

大木こだまひびき・・“だいぶ年いかはったなぁ”とは思ったが、さすがベテラン。勢いは若いころ

          よりはないが、間合いをうまく使っていた。二人の呼吸がピッタリ。チッチ

          キチーは1回だけ絶妙な箇所で出た。

 

 久しぶりにヨシモト芸人さんの演芸を観ることができた。大声で笑えるという非日常体験

        

                    (明治安田プレゼンツ 31日、クレオ大阪中央にて)