夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『blank13』

2018年02月25日 18時30分11秒 | Weblog

映画好きを公言し、批評もするどい俳優・斎藤工が監督した作品。

13年間会っていない父親が余命いくばくもないという連絡が息子たちに入る。

父親がろくに働かず、ギャンブル三昧。借金とりがやってくる家。家族は借金とりに怯えながら生活している。
だがある日、父親はたばこを買うと言ったまま家に戻ることはなく…。


最悪と最高の父親の記憶。普通の父親の記憶などない。
しかし、葬式という場所で、個性豊かな参列者によって父親のことが語られ、息子たちは自分たちの知らない父親の姿を知る

高橋一生とリリー・フランキーが出演をOKしている時点で、作品は成功していると言える。間合いと感覚がおもしろい。ガツガツせず、淡々とした間合いで展開する。

人の価値は、目に見えることだけが真実ではないということか。

二組の告別式が描かれる。人間の価値の対比。比べてはいけないものを比べてしまう、その心理を。

長男は斎藤工、次男を高橋一生、父親をリリー・フランキー、母親を神野三鈴、次男の恋人を松岡茉優が演じている。ほかにも個性派俳優が出演しているので、あれは誰か?探してみては。

俳優が片手間につくった作品ではなく、軸があるので、ちゃんと観ることができる作品。映画として、ぶれていない。

 

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『嘘を愛する女』

2018年02月13日 21時23分30秒 | Weblog

川原由加利(長澤まさみ)は一流企業に勤めるキャリアウーマン。5年間一緒に暮らしている恋人・小出桔平(高橋一生)と結婚を考え始め、親に紹介しようとした矢先、小出が急な病により意識不明となる。
ところが、警察から小出桔平という名前は偽名で、職業も嘘であることを知らされる。
彼は何者なのか?愛さえも嘘なのか?自分が愛した人は誰なのか?
由加利は探偵を雇い(吉田鋼太郎)、桔平の過去を調べ始める。


サスペンスタッチなのかと思ったのだが、普通のラブストーリーだった。もっといえば、長澤まさみの再生紀行という雰囲気。
高橋一生の出番は少なめなので、高橋一生を狙って観に行く人は要注意だ。特にインパクトがないのが残念。

新たな才能発掘を目指して開催された『TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM2015』のグランプリ作。脚本と監督はCM界の中江和仁。DAIGO、川栄李奈、黒木瞳などが脇を固めている。

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『今夜、ロマンス劇場で』

2018年02月11日 23時09分05秒 | Weblog

映画監督を夢見る健司は(坂口健太郎)は、映画館・ロマンス劇場に通いつめている。古いモノクロ映画のお姫様・美雪(綾瀬はるか)に密かに想いを寄せていた。

今は誰も見ないその映画を繰り返してみていた健司の前に、美雪が突然現れる。その日から、二人の不思議な同居生活が始まるが、モノクロの世界しか知らない美雪に、カラフルな現代を健司は案内する。
同じ時間を過ごす中で、二人は惹かれあっていく。

しかし、現実世界にきた代償で、人のぬくもりに触れたら消えてしまうという美雪の秘密を健司は知る。

好きだから触れたい、でも触れられない…。この真実に二人はどう向き合い、どういう答えをだすのか…?

ありそうでなかったファンタジーロマンス。往年の映画作品もオマージュしていて、その視点でも楽しめる。
白黒映像。昭和35年というちょっとなつかしい時代設定に落ち着きを感じられる人は、まずハマる。
そして、綾瀬はるかと坂口健太郎というキャストにハマる。

まず一段落の展開が想像でき、ラストはその方向に向かう?というところから、もうひと展開。前段階で気持ちが揺らされているところに、後段階でさらにくる。あーそうなんか!そう思ったとき、積もり積もった気持ちが自然と溢れてくるので、無意識にウルウルくる。観客の中には泣いている人も。

若い人たちには、ガラス越しのキスなどのピュアな描写が新鮮に映るかもしれない。
一方で高齢者は懐古することになるだろう。

そして、かわいかったり、大人だったりする綾瀬はるかに、凄さも感じた。

綾瀬はるか、久しぶりの映画でのヒット作となるか?

出演はほかに、本田翼、北村一輝、中尾明慶、石橋杏奈、西岡徳馬、柄本明、加藤剛など。
感想は世代によってそれぞれだと思う。

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『羊の木』

2018年02月10日 12時31分41秒 | Weblog

魚深市の公務員・月末は、極秘に動き出したプロジェクトの担当を任せられ、新しい移住者6人の生活支援をすることになる。

ひと癖ありそうな6人に向き合うが、どういう理由で彼らがやってきたかは知らされてはいなかった。だが、集められた彼らは全員が殺人犯。そしてある日、殺人の疑いがある事件が発生する。

徐々に明らかになっていく過去とその過去とどう向かいあうか。平和だった町がざわつき始める。

月末を演じるのは、関ジャニ∞の錦戸亮。これまでも、『県庁おもてなし課』で公務員役をやったことがあり、地味キャラのイメージか?
サスペンスタッチではあるが、冒頭の松田龍平が登場するシーンで後半が読めてしまう。それでも、展開が楽しめればよかったが…。

共演はほかに、北村一輝、優香など。監督は『紙の月』の吉田大八。
松田龍平のモンスター感はさすがとしか言い様がない。