電子分野が発展してきて、電子図書機能をつかって読書する。そんな人たちが増える中で紙媒体
は斜陽産業である。これはもうどうしようなくなるのだろう。
今回は、どうしても紹介したい本のこと。
当方は読書が好きで本は本屋で購入すると決めている。収入に限界があるので、主に文庫本にな
ってからのものになるのだが、手にとって確認していることがある。まずは、タイトルとカバー
という表紙で受ける本の内容のイメージ。気になると手に取る。
そして、最後のページの奥付けを見る。新刊か重版か、出版社に印刷会社など。この奥付けがと
ても大事であることは、中学生ときに先生が言っていたような気がするのだが、それはさておき。
ページをめくって、なんとなくの雰囲気で自分の手に馴染み、めくりやすい感覚があること。そ
して、本文をワンセンテンス読んでみてスラスラと頭に入っていきそうか。と、チェック事項が
あるのでポチッとではいかなる本も購入できないのである。
さらに、販売価格も所得に限界がある者には重要なカギとなる。
「本のエンドロール」は、奥付けに掲載される出版社や印刷会社、製本会社の中で働く人たちの
物語である。
作家が文章を書く。編集者と装丁などを打ち合わせ、印刷、製本され、配送され、本屋に届く。
が、工程としては、文章は専門のオペレーターに打ち直され、印刷機にもオペレーターがついて
いる。
インクもC(シアン...いわゆる青)、M(マゼンタ...いわゆる赤)、Y(イエロー)、K(ブラック...いわゆる黒)
だけではない特色というのがあり、その色をつくるにはベテランの職人が必要だ。仕上がるまでに
何人もの手が入る。
作家も、装丁者も、編集者も、オペレーターも、営業も、すべてのプロがこの本一冊をいい本にし
ようと必死だ。そして悩ましい印刷機の稼働率。
こだわり強めで個性的な人たちの文章を、こだわり強めの製作者たちが、愛情こめて〝本〟をつ
くる。本ができる工程をなんとなく知っている人も、興味がなかった人にも、こだわり強めの
読者がおススメするぜひ読んでほしい一冊である。
ちなみに、雑誌の奥付けは裏表紙の左側にあり、編集者は号数や日付の更新は毎号のチェック事
項となる。
30年ほど前は、組版も手づくりだった。